《【書籍化決定】白い結婚、最高です。》38.二人の容疑
さて、何をやらかした?
會場に飾っている品を壊したとか、他の貴族にも援助を言い寄ったとかかな。
「彼らは偽の招待狀で、夜會に出席していたんだ」
「はっ!?」
予想の斜め上をいく所業に、私はぎょっと目を見開いた。
「こういう話は、さして珍しいものでもない。ロシャワール邸に到著した時、私兵とめていた男を覚えているか? 彼らが持っていた招待狀も、恐らくは偽だ」
「なんと……」
「偽造の度も、ピンからキリまであるんだ。どうやらソフィアたちが手した招待狀は、非常に巧なものだったようだな。私兵も見抜けず、うっかり屋敷の中に通してしまったらしい」
なんてこったい。
「ですが、どうして今になって偽だって分かったんですか……?」
「それを作って売り捌いていた男が、捕まったんだ。で、奴の顧客リストの中にソフィアとハロルドの名前があったというわけさ」
そう言って、ユリウスは呆れたように再び溜め息をついた。
「それにしても、どうしてソフィアもハロルドもそんなものに手を出したんでしょうか?」
マリカード伯爵家は人脈が多く、民からの信頼も厚い貴族だ。
ロシャワール侯爵が招待狀を送っていないとは、考えにくかった。
「ああ、そのことなんだが……」
私の疑問に答えるように、ユリウスが話し始める。
「以前、あの二人が屋敷に押し掛けてきたことがあっただろ?」
「ありましたねぇ……」
あの忌まわしい記憶を思い返しながら、私は頷いた。
「彼らは、本気でオラリア家に抗議するつもりだったらしい。マリカード邸に戻ると、そのことを伯爵夫妻に話して激怒させたそうだ。伯爵夫妻は二人を叱りつけ、すぐに私に謝罪文を送って來た」
當然の結果ではある。
あんなことで公爵家を敵に回すなんて、自殺行為に等しい。
「そして彼らが公の場で、何を仕出かすか分からないからと夜會の出席も辭退していたんだ。……ただまあ、ソフィアもハロルドもそれに納得がいなかったんだろうな」
「あぁ……」
パーティーなどに出席して、周囲からちやほやされるのが何よりも大好きだったソフィアには耐えられないか。
しかし偽に手を出すのは、立派な犯罪だ。
ひょっとすると、自分たちはオラリア家の親戚なのだから、さほど大事にならないと高を括っていたのかもしれない。
世の中そんなに甘くないのだが……
「……あっ」
そういえば、言い忘れていたことがある。
私が聲を上げると、ユリウスはビクッとを揺らした。
私は「すみません」と前置きしてから、
「あの時、私のために怒ってくれて……ありがとうございました」
それらの謝を込めて、私は頭を下げた。
ユリウスは私の言葉に目を丸くした後、穏やかに微笑みながら首を橫に振った。
「私は、別に禮を言われるようなことはしていないよ。……それよりも、そろそろ屋敷に戻ろう。ソフィアたち以外にも、偽の招待狀を持っている貴族が何人もいたようでな。夜會も中斷してしまったんだ」
せっかくコネ集めのために開いた夜會が、偽の招待狀摘発現場となってしまうとはロシャワール侯爵も不運だ。
だが私も隨分と足の痛みがよくなった。これなら、馬車まで歩いて行けそうだ。
と、ソファーから立ち上がろうとすると、ユリウスに「待て」と止められた。
そしてお姫様抱っこ再び。
「……下ろしてください」
「ダメだ。無理に歩いたら、痛みがぶり返す。それに、骨に異常があるかもしれないんだぞ」
言い聞かせるような口調で言われ、私は「はい……」と消えりそうな聲で返事をすることしか出來なかった。
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