《世界最強はニヒルに笑う。~うちのマスター、ヤバ過ぎます~》最強を見た
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この世界に存在するプレイヤー(冒険者)には、3つの忌が存在する。
ゲーム會社が作った訳ではない。
プレイヤーが、自主的に口伝するだけのものだ。
仲間だろうが、違おうが、初心者マーカーの新人は必ず嫌と言うほど古參のプレイヤーから聞かされる。
1つ――何があろうと、ピンクメッシュの和裝アバターには、決して喧嘩を売ってはならない。
2つ――出會ってしまったら、目視される前に帰還の護符を使え。
3つ――仕掛けられたら、潔く死ね。
である……。
敵と見なせばクランが潰れるその瞬間まで、徹底的に叩きのめし、泣きび懇願しようとも決して逃れることはできない。
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「ねぇ。君たち……。そのままだと死んじゃうよ?」
ビューティフル・ライク=通稱=病みゲーを始めて1ヵ月、はじめてのレイドに參加した俺は、パーティー=PTで、オークキングに挑んでいた。
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現在、ただひたすらキングの周囲に沸く雑魚を倒す為、死闘を繰り広げている。
切っても切っても増え続ける無數のオークジェネラルやオーククリーチャーたち。
何もいないはずの橫からソプラノの効いた高めのの聲が、その場に木霊した。
突然、華奢(きゃしゃ)なつきを隠すような花魁(おいらん)の裝を纏い、腰には二本の刀。
ワンレンの前髪からサイドにかけてったピンクメッシュ部分だけを垂らし、黒髪を幾重にも結い纏めた頭に數本の簪をさしたプレイヤーが姿を現す。
姿を認めた數瞬で、素早く腰に差した二本の日本刀を抜き、右から左へ流れるように殺陣の剣を繰り出し無數のオークたちを屠っていく。全ての敵が見えなくなるのに、費やした時間は瞬き數回分も無かった。
「すっげー」
賞賛する聲が出てしまった。
柄を拳でトンと叩き、剣先をクルッと回してから刀を納めると、こちらに向き直り首を傾げる彼は、その綺麗な顔をニヒルな笑顔に変貌させ――ふふ。ごめんね――そう聞こえた剎那、俺の視界はブラックアウトする。
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【 復活しますか? はい ・ いいえ 】
視線の中央に表示された文字を見て、自分に何が起きたのかを理解した――。
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復活を選べば近くの街まで戻される。
直ぐに談――プレイヤー同士が個人的にチャットできるのが談だ。チャットとは言うが基本は、聲を出しで會話した容が表示される。聞き逃し防止用に用意された機能だ。
多くあるチャット表示機能だが、それぞれのタブをタップする事で専用のものに切り替わる仕様になっている。仮想キーボードの設置もあるが、通常は聲での會話ばかりな気がする。
一般チャット=通稱=白チャで、力、ボイスどちらも可。
これは誰にでも見れるし聞こえるものだ。範囲は普通の人の會話位の距離しかできない。
サーバー全員に見えるチャット=通稱=全チャ、力のみ。
この機能は、サーバーにいる全員に見える代わりに力する事でしか使えない。
売り買い専用のチャット=通稱=売チャ、力のみ。
これも同じくサーバーにいる全員に見える代わりに力するのみだ。
クラン専用チャット=通稱=クラチャ、力、ボイスどちらも可。
同じクランに參加している人ならどこに居ても表示される。ただし、近くに居ないとチャットのみが表示されるだけで、會話は力もしくはボイスチャットを経由して行われる。
近くにいるクランメンバー同士であれば普通に會話が可能だ。
同盟専用チャット=通稱、同盟チャ、こちらは力のみ。
クラン同士が組む同盟で使用されるもの。近くにいても遠くに居ても仮想キーボードでの力でしか使えない。
PTメンバー専用のチャット=通稱=PTチャ、これは聲でのみの會話になる。
クランチャと似たような仕様だが、こちらはPTに參加している人達がその場で會話するためのものだ。
PTチャットは基本、狩り中に使う事が多い。
レイドの場合などは、連合を組むことで沢山のPTが參加した連合のチャットを使えるようになる。
どちらも會話が可能だが、ほとんどの人が連合の場合會話を控えている。
フィールドで死んだ場合のみ自で組んでいたPTが解除されてしまう。そのため特定の相手に談を使う――で今回のレイド戦のPTを募集してたリーダー(以後PTL表記)に連絡を取る。
”グリードF” みんな、戻った?
”順三” 戻ってる~
”グリードF” どこいんの?
”順三” 宿屋前
”グリードF” いくわ
”順三” りょーかい
神殿から出ると、直ぐに帰還の護符を使い街の中心部へと戻る。
この街の名は、【 プラークシテアー 】神に仕えるニンフの名を持っている。
街の中心部にはとりどりの花が植えられた花壇があり、その中央に大きな十字架が立てられている。
その十字架から1分もしない場所にある、木造4階建ての建が集合場所の宿屋だ。周囲を見回し、PTメンバーたちがいる方へ向かう。
「ごめん。待たせた」
【 順三があなたをパーティーに招待しました。 yes ・ no 】
yesを選択すると直ぐにパーティー會話が聞こえてきた。その容は先ほどのプレイヤーキル=PKに関するものだった。
『いや、あれ間違いなくren(れん)だよね?』
『あれが、renか……。でも何で俺らがPKされたの?』
『そこがわからないんだよね』
獣人族の貓の姿で尾をフリフリさせ、キャラネーム:みかちゃんの聲に、PTLでヒューマンの順三さんが切り返し、首を傾げた仕草を見せるロリエルフのキャラネーム:秋が順次答えていく。
『でも、すげー格好いいよな……』
暢気な聲を上げたのは、狼の獣人姿をした馴染で親友のセイリューだ。
『そう言えば、皆裝備大丈夫だった?』
そう切り出した、秋さんの聲に慌てて裝備を確認する。
このゲームが病ゲーと言われる所以のひとつが、PKに合う、モブに殺されるなどで死亡した場合、30%の確率で裝備を落とすもしくは、破壊されると言う仕様のせいだ。
『ぁ……。まじかよぉー。俺+7のアイアングローブ落とした……』
セイリューがどうやら、今回の被害者だったようだ。
裝備は、個人で素材を集めて作るしかない。裝備にはそれぞれ、強化ができる。強化すれば、防力や攻撃力だけでなく、屬なんかも上がる。
ただし、裝備には安全に強化できる範囲が決まっている。
今回セイリューが落とした+7のアイアングローブは、通常安全圏は+4なのだが、+5にするだけでも100個は消失する代だ。運が良ければ一発なのだが大概は失敗する。+が増えればそれだけ、消失する個數は増す。
+7にする為には、破産寸前の金額をつぎ込んでいるはずだ。
『なむ~』
PTメンバーから合掌されるセイリューは、泣きそうな顔で俯いた。
そんな親友の肩をめ叩いている俺の目に、ある全チャの一文が飛び込んだ。
{[一] 善悪PT募集中~}
{[ren] レイド野良PT 落し +7アイアングローブ。3クロス 10分以 來なければ消滅}
{[貓の子] クラン員募集ぅ~にゃ~}
落ち込む、セイリューの肩をバシバシ叩き、PTチャで直ぐに教えてやる。
『セイリュー。全チャあけてる?』
『それどころじゃねー!』
『いいから見ろ!』
ものすごい勢いで、飛び出していったセイリューを追いかけてスリークロスへ向えば、さっきとはまた違った、和服姿の華奢なヒューマンが立っていた。
俺の親友は彼を目にした剎那、それは見事なジャンピング土下座を決めていた。
「お願いします! +7のアイアングローブ返して下さい!」
土下座で懇願する親友を見た彼は、ポンとなる音と共に出現したグローブを彼の眼前に置いた。
「次、アレと居たら現だろうと戻さないからね?」
意味がわからない言葉を殘すと、獰猛でありながら綺麗な笑顔で彼は殘像となり掻き消えた。殘されたアイアングローブを手に取り、ほおずりする友人を見つめた俺は何とも言えない気分で彼の消えた場所を見つめた。
え、社內システム全てワンオペしている私を解雇ですか?【書籍化・コミカライズ】
とあるコスプレSEの物語。 @2020-11-29 ヒューマンドラマ四半期1位 @2020-12-23 ヒューマンドラマ年間1位 @2021-05-07 書籍1巻発売 @2021-05-13 Kin◯leライトノベル1位 @2021-07-24 ピッ○マ、ノベル、ドラマ1位 @2022-03-28 海外デビュー @2022-08-05 書籍2巻発売(予定) @編集者の聲「明日がちょっとだけ笑顔になれるお話です」 ※カクヨムにも投稿しています ※書籍化&コミカライズ。ワンオペ解雇で検索! ※2巻出ます。とても大幅に改稿されます。 ※書籍にする際ほぼ書き直した話數のサブタイトルに【WEB版】と付けました。
8 124【書籍化!】【最強ギフトで領地経営スローライフ】ハズレギフトと実家追放されましたが、『見るだけでどんな魔法でもコピー』できるので辺境開拓していたら…伝説の村が出來ていた~うちの村人、剣聖より強くね?~
舊タイトル:「え? 僕の部下がなにかやっちゃいました?」ハズレギフトだと実家を追放されたので、自由に辺境開拓していたら……伝説の村が出來ていた~父上、あなたが尻尾を巻いて逃げ帰った“剣聖”はただの村人ですよ? 【簡単なあらすじ】『ハズレギフト持ちと追放された少年が、”これは修行なんだ!”と勘違いして、最強ギフトで父の妨害を返り討ちにしながら領地を発展させていくお話』 【丁寧なあらすじ】 「メルキス、お前のようなハズレギフト持ちは我が一族に不要だ!」 15歳になると誰もが”ギフト”を授かる世界。 ロードベルグ伯爵家の長男であるメルキスは、神童と呼ばれていた。 しかし、メルキスが授かったのは【根源魔法】という誰も聞いたことのないギフト。 「よくもハズレギフトを授かりよって! お前は追放だ! 辺境の村の領地をくれてやるから、そこに引きこもっておれ」 こうしてメルキスは辺境の村へと追放された。 そして、そこで國の第4王女が強力なモンスターに襲われている場面に遭遇。 覚悟を決めてモンスターに立ち向かったとき、メルキスは【根源魔法】の真の力に覚醒する。【根源魔法】は、見たことのある魔法を、威力を爆発的に上げつつコピーすることができる最強のギフトだった。 【根源魔法】の力で、メルキスはモンスターを跡形もなく消し飛ばす。 「偉大な父上が、僕の【根源魔法】の力を見抜けなかったのはおかしい……そうか、父上は僕を1人前にするために僕を追放したんだ。これは試練なんだ!」 こうしてメルキスの勘違い領地経営が始まった。 一方、ロードベルグ伯爵家では「伯爵家が王家に気に入られていたのは、第四王女がメルキスに惚れていたから」という衝撃の事実が明らかになる。 「メルキスを連れ戻せなければ取りつぶす」と宣告された伯爵家は、メルキスの村を潰してメルキスを連れ戻そうと、様々な魔法を扱う刺客や超強力なモンスターを送り込む。 だが、「これも父上からの試練なんだな」と勘違いしたメルキスは片っ端から刺客を返り討ちにし、魔法をコピー。そして、その力で村をさらに発展させていくのだった。 こうしてロードベルグ伯爵家は破滅の道を、メルキスは栄光の道を歩んでいく……。 ※この作品は他サイト様でも掲載しております
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