《世界最強はニヒルに笑う。~うちのマスター、ヤバ過ぎます~》最強はクランを作る②
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モブを引きに行く前に黒とティタにバフをかけ直し、宮ネェたちとの時間を調整する。
『終わった』
『いってくる』
『ティタ、俺右回るわ』
『左、了解』
簡潔に、會話を終えて走り去る二人を『てら~』と送り出す。その間に、クランマスターを他のメンバーにできないか相談してみる。
『マスター、やりたくない。誰かして?』
『え? ren以外無理じゃね?』
『ていうか、このクランの序列って、強い順でしょ?』
『真剣とかいてマジでござるか?』
『renがマスターでいいよ! ていうか宗、それ古すぎて、ほぼ伝わってないから!』
『あたし、序列で構わないわよ!』
『あたくちは、renがマスターでいいでしゅ』
『強い=(イコール)序列! 良いわ』
『俺がマスターやれば、破産するぞ! くははははは!』
黒が、押し付けてくる。ティタが強い順に、クランの序列が決まると思い込み。宗之助がボケをかましつつ、ティタに序列なのか確認し。
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シロが私を推しつつ、宗之助に突っ込みをれる。宮ネェが序列を推すとさゆたんが私を推し、先生が序列を推した。と思ったらキヨシが破産宣告をする。
マスターなんて、面倒なだけでボス狩りできなくなるから嫌だ。どうにかマスターを回避したい。 ここはティタの案に乗って、決闘で負ければ回避できるんじゃ……?
『強い順なら、決闘?』
『でいいんじゃない?』
そう言うことになった。
どうやって負けようかな? と思考する。
『戻るぞ~』
『十二』
黒の合図と、ティタのカウントが被ってる。
マップを確認して、設置型の魔法を、さっきと同じように仕掛け終わる。
し時間が余ったついでに、先生、シロのウィンド ウェポン(+20)を更新する。
引き役の二人が戻り、角にる。
間を置かず、モブのターゲット(以降=タゲ表記)を維持するため、黒がレンジヘイト――盾を持つ職業専用で、敵を挑発するスキル――を発した。
大量に引いてこられたモブの頭上を赤の小さな球が數周回り消える。
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モブに、ボコボコに毆られるつつ黒とティタが、裝備を槍に切り替えたのが見え、ダメージを與えはじめる。そこへ、モブにとっては弱點屬のウィンド ウェポン(+20)を詠唱して二人にかける。
用な宮ネェが、タゲを貰わない程度の回復を飛ばす。
さゆたんとキヨシが、同じタイミングで風魔法テンペストで、モブにダメージを與えつつ、それ以外の風魔法を使い攻撃するのだが、さゆたんのブラストで粒子になるモブが居るのに、キヨシのブラストでは、倒れない。
そろそろ、レンジヘイトの効果が切れる。バインド(+18)で倒しきれていないモブの作を止める。
槍4本の攻撃と風魔法攻撃をけ、次々倒れ重なっていくモブの山。
メイジ組のバフを更新すると、ちょうど二回目が終わった。
システムログを確認する。
一回目より明らかに多かったはずなのに、誓い(水)は二個しか出ていない……。
直ぐに、三回目を引きにいく黒とティタに手を振り見送った。狩り中にじたことをキヨシに聞いてみる。
『あぁ……。強化の石があってさ……』
曖昧に答えるキヨシに、宮ネェがロリ絶壁エルフの癖に、ピンヒールを履いた足で用に回し蹴りを繰り出していた。
『ぶへッ』
オーク並みに気持ち悪い鳴き聲をあげたキヨシが、吹っ飛ばされ地面に顔面を強打し何度かバウンドして転がった。
『ふっ、また、つまらぬを切ってしまった……』
『宮、お前使ったの。足な!』
○右衛門風なセリフで決め顔する宮ネェに先生が、即座に突っ込んだ。
非常に殘念なことだが、私を含めキヨシの心配をする者は、この連合には存在しない……。
遊んでいる間に、黒とティタから合図がる。
お決まりのように攻撃を開始する。
回復、バフ、風魔法を使いそれぞれの役割をきっちりとこなせば、モブは黃い粒子になり消えていく。
一度で平均二、三個しか出ないアイテムを求め。流れ作業を繰り返すこと八回目。時間にして一時間十五分。システムログと自分のアイテムボックスを両方確認して、漸く誓い(水)のドロップが二十五個を達していた。
引きに行こうとする黒とティタを止め、トレードで、ドロップの漸く誓い(水)を皆からけ取る。その數、合計で二十七個。
『集まった』
『漸く終わったか……』
『次はどこだっけ?』
『おつ。ドリアス南の森』
『おつ。調度リアル晝だし、飯くってから再開するか』
『賛同でござる』
『そうでしゅね。わたくちもさゆゆとご飯たべてくるでしゅ』
『了解。じゃぁ。二時間後にドリアス集合で!』
『うぃ!』
次の狩場に行く前に、リアルで食事を済ませよう。と言うシロの案が採用され、話が纏まる。
ナイアスの街へ戻るため帰還の護符を使い、宿屋で部屋を借れば、お晝ごはんタイムになった。
ログアウトして何か食べようか、このままクエストしようか悩む。
アイテムボックスの整理をしようと思い立ち、
街の倉庫へと向う。
倉庫は、個人用とクラン用のものがある。個人用は、同一アカウントでの共有が可能で、街中クエストをこなせば、初回に限り三十マス貰える。
それ以上増やしたい場合、リアル現金(以降=課金と表記)をつぎ込み、十マス五百円で楽に増やす方法。もしくは、ゲームで反復のお使いクエストを十回ワンセットとして、十マスずつ増やす方法のどちらかを選択してやるしかない。
アイテムボックスから、ゴミと素材を別ける。
ゴミは、基本雑貨屋で買取をしてもらう。一ゼルでも売れれば儲けになる。
そう考え、倉庫に素材になりそうなものを突っ込んでいく。
そこで、グロイ試験管が目に付く……。
あぁ。忘れてた。これって結局何に使うんだろう?
手持ちの鑑定スクロールを使い鑑定してみる。
============
ゲイザーの
重さ:2
高級武研磨剤の材料
============
なるほど。武の研磨に使うのか……これを?
ゴミではないことがわかり、倉庫にれる。他にも、金屬繊維や鉄鋼など鉱採取で取得した材料を、倉庫に移させた。
次は、ゴミを捌きに行こうと雑貨屋へ移する。
と、ここで談が屆いた。
”アクセル” いる?
”ren” ?
”アクセル” ヘラクレスから、聞いて談送ったけど?
”ren” グランドロールの誰?
”アクセル” マスター。で、用件は?
”ren” 昨日、ボス中妨害された。
”アクセル” それぐらい普通に皆やってるっしょ?
あんたこそ、うちのクラメンぶち殺しんでしょ?
”ren” ボスを回復するのがおたくの普通なの?
妨害って言うレベル超えてたら、殺すの當たり前だよね?
”アクセル” その場にいたメンバーが、ボスポイントで張ってたら。
勝手に移させて、橫槍れてきたらしいじゃん。なめてんの?
”ren” 意味不。ボスの移がダメなんて決まりあるの?
そっちが先に居たとしても攻撃して移させることの何が悪いの?
アクセルの言い分は明らかにおかしい。私はボスを見つけた時點でディティクションスクロールを打ち上げて、周りにプレイヤーが居なかったことを確認している。
だが、アクセルたちは自分たちの方が先に居たと言う。
彼にクラメンが噓を報告したと考えれば、おかしくはないけど……。
どのゲームにも暗黙の了解はある。病ゲーの場合、善悪の塔のボスに限って言えば最初に発見したプレイヤー以外が途中から攻撃に加わっても文句は言えないし、ボスのドロップも各自で持ち帰りコースだ。その理由は攻撃力――ボスにどれだけのダメージを與えるかでドロップが落ちる落ちないが決まるから。
ぶっちゃけ、途中で參加したらよかったのに妨害工作するグランドロールが悪い。
最初からけんか腰で、話にならないけど……。
”アクセル” 移させる奴が悪いに決まってんだろ?
集合待ちしてただけで、先発は居たし、俺らの方が優先。
”ren” 馬鹿なの? FAもれずに集合待ちしてました。で優先とかありえないしw
子供じゃないんだから通じるわけないでしょ?
”アクセル” FAれた方が優先とか、お前の常識押し付けんなよ。馬鹿か?
”ren” はっ、常識ってどういう意味かわかって言ってる?
”アクセル” あーめんどくせー奴だな。もう終わった話だろ。
”ren” 敵対行為したんだから、謝るのが當然じゃないの?
”アクセル” 何で謝る必要があるのかわかんねー。お前、基地外じゃねーの?
これ以上はなしても無駄だと思い。談を止めた。
アクセルに対してブロックをかける。これで、談もチャットも見えなくなる。
次にやるのは、全チャに宣戦布告文――野良PTに參加する人は、爭いを嫌うからだ。知っていてPTにれている人は、クランが違おうが野良だろうが粘著して殺す。知らずにPTにれてしまった人には、今後PTにれないことを條件に一度だけ見逃すよと伝えるためだ――を流す
{[死神go] @@? マジ?}
{[ren] クラン、グランドロールに対し宣(・)戦(・)布(・)告(・)する。
この布告より二十四時間経過後、所屬する全てのメンバーを
敵対とみなす。
敵対解除の條件は、猶予時間である二十四時間以に
謝罪文を公式HPの掲示板に掲載すること。
公式でない限り認めない。時間を過ぎた場合も同様}
{[ゼウスマン] マジ! スキル書ゲットした!}
久しぶりのPK(じゅうりん)戦にワクワクする。逸る気持ちに口角が歪んだ。
加筆修正:前回が5000文字オーバーとなった為こちらにれております。
- 連載中41 章
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★書籍化★コミカライズ★決定しました! ありがとうございます! 「セリス、お前との婚約を破棄したい。その冷たい目に耐えられないんだ」 『絶対記憶能力』を持つセリスは昔から表情が乏しいせいで、美しいアイスブルーの瞳は冷たく見られがちだった。 そんな伯爵令嬢セリス・シュトラールは、ある日婚約者のギルバートに婚約の破棄を告げられる。挙句、義妹のアーチェスを新たな婚約者として迎え入れるという。 その結果、體裁が悪いからとセリスは実家の伯爵家を追い出され、第四騎士団──通稱『騎士団の墓場』の寄宿舎で下働きをすることになった。 第四騎士団は他の騎士団で問題を起こしたものの集まりで、その中でも騎士団長ジェド・ジルベスターは『冷酷殘忍』だと有名らしいのだが。 「私は自分の目で見たものしか信じませんわ」 ──セリスは偏見を持たない女性だった。 だというのに、ギルバートの思惑により、セリスは悪い噂を流されてしまう。しかし騎士団長のジェドも『自分の目で見たものしか信じない質』らしく……? そんな二人が惹かれ合うのは必然で、ジェドが天然たらしと世話好きを発動して、セリスを貓可愛がりするのが日常化し──。 「照れてるのか? 可愛い奴」「!?」 「ほら、あーんしてやるから口開けな」「……っ!?」 団員ともすぐに打ち明け、楽しい日々を過ごすセリス。時折記憶力が良過ぎることを指摘されながらも、數少ない特技だとあっけらかんに言うが、それは類稀なる才能だった。 一方で婚約破棄をしたギルバートのアーチェスへの態度は、どんどん冷たくなっていき……? 無表情だが心優しいセリスを、天然たらしの世話好きの騎士団長──ジェドがとろとろと甘やかしていく溺愛の物語である。 ◇◇◇ 短編は日間総合ランキング1位 連載版は日間総合ランキング3位 ありがとうございます! 短編版は六話の途中辺りまでになりますが、それまでも加筆がありますので、良ければ冒頭からお読みください。 ※爵位に関して作品獨自のものがあります。ご都合主義もありますのでゆるい気持ちでご覧ください。 ザマァありますが、基本は甘々だったりほのぼのです。 ★レーベル様や発売日に関しては開示許可がで次第ご報告させていただきます。
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