《世界最強はニヒルに笑う。~うちのマスター、ヤバ過ぎます~》最強はクランのLv上げを目論む⑥

キヨシが瞑想を続けるなか、クラメンがゾクソクと集合してきた。

最初に到著したのは、最後まで悩んでいたさゆたんだ。

キヨシの裝備を見た瞬間に、「どこからパクってきたでしゅか?」と言っていた。

非常に、面白い。

さゆたんに続き、到著したのは一緒に來たと思われる、ティタ、宗乃助、シロだ。

キヨシの姿を見て固まる三人。

やっと出した言葉が、「お前、誰の剝いだ?」だった。

どこまで信用が無いのだろうか? これはこれで面白くはあるが、私でもキヨシに同する。

最後に現れたのは、黒、先生、宮ネェだ。

三人はキヨシを見ても特に反応しなかった。

私、キヨシ、黒、宮ネェで1PT

先生、シロ、宗乃助、さゆたん、ティタで1PTを組み、連合を組んだ。

チャットはクラチャで行うことを決め、全バフをかけオークの窟へと向うのだが、監視としてキャラを置いている可能を考え、トランスパレンシーを各々にかけていく。

[[ren] 魔法・スキル止。バレる]

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クラチャで注意を促し、出発した。

先頭を行くのは、ティタと黒だ。

ティタは、職的にはアタッカーの分類にるのだが二次職で、盾スキルを使用していたことから、盾代わりになることが多く、そのため先頭を歩いてもらっている。

先生は、そんなティタと黒の後に、宮ネェを挾む形でキヨシとさゆたん。私と宗乃助がしんがりを勤めている。

オークの窟は、階層などは存在せず、だだっ広い窟だ。ところどころに小部屋があり、そのり口より、數倍はあろうかと言う大きさのり口の部屋に、キングが沸くためボス部屋と呼ばれている。

ここは、り口こそ明るいものの、部は壁にささった松明のみを頼りに、進まなければならない。ボス部屋の中のみ壁に赤い味の源がある。

そして、ダンジョン扱いのため設定されたポータル以外では、帰還の護符が使えない。

今度こそ、ドッセイをきっちり仕留めてやる。

気持ちが逸り、ニヤニヤと笑ってしまう。

[[黒龍] ストップ。プレイヤーの反応がある]

黒の聲に、我に返る。畫面上のマップを確認すれば確かに4人分のマーカーが點等している。

[[先生] 無関係だろう。進もう]

そう提案する先生の言葉に、全員が無言で歩き出す。

20分ほど歩き、ボス部屋へと到著する。中を覗き見れば、間違いなく奴がいるPTだった。

他にも2PTいるが、PTを組んだ時點で殺すことを決めているため全員を殺す。

見えない位置まで一度戻り、作戦を先生が伝える。

現在キング討伐中のメインPTには、ティタ、宗乃助が開幕メイジ職を殺しに向うこと。

宮ネェは、できるだけ黒と行を共にする。

黒は、キングのタゲを奪いつつ相手のPTへキングを導する。

他2PTへは、ティタたちの攻撃に合わせ、さゆたん、キヨシが範囲魔法で攻撃。

私は、それぞれのPTのメイジ職を攻撃に向うこと。

先生、シロは、宮ネェをターゲットにするプレイヤーに対して、攻撃する。

メイジを先に潰ぶし、キングの攻撃で出來る限り數を減らす。と言うのが先生の作戦だ。

作戦も決まった所で、ディティクションを発してマップを確認する。

[[宮様] 敵影なしね]

[[ren] バフ]

宮ネェの言葉を合図に、バフを更新していく。

エレメンタルエンチャント(+25)

マジック オブ ワイルド(+25)

マジック オブ ボディ(+25)

マジック オブ スピリット(+25)

マジック オブ マインド(+25)

マジック オブ シールド(+25)

ドラゴンマスター エンチャント:CON (+5)

ドラゴンマスター エンチャント:DEX (+5)

ドラゴンマスター エンチャント:STR (+5)

ドラゴンマスター エンチャント:INT (+5)

ドラゴンマスター エンチャント:MEN (+5)

マジック オブ ウォーク(+25)(5分間のみ、移速度上昇)

ヘイストⅡ(+25)

バフの更新がおわり、トランスパレンシーを各々にかける。

戻った道を進み、ボス部屋へと到著する。

[[大次郎先生] カウント。5……4……3]

3の聲を合図に、ティタ、黒、宗乃助、宮ネェが飛び出す。

それを見送りつつ、ティタ、黒、宗乃助、先生、白へファイヤー ウェポン(+25)をれる。と次とばかりに、宮ネェ、さゆたん、キヨシに、マジック オブ アブソール(+25)をれ、魔法攻撃職である、さゆたんとキヨシに追加でエレメンタル アップ(+15)をれた。

エフェクトが見えると同時に、先生の0と言うチャットが表示される。

全員が、なんらかの獨自バフをかけたことにより、トランスパレンシーの効果が消え姿が見えると同時に、作戦で指示されたメイジ職を攻撃していく。

最初に仕掛けたのは、先に飛び出したティタと宗乃助だった。

相手のメイジに二人同時に切りかかる。ティタの二刀がメイジの腹部と肩を捕らえ、宗乃助の短刀が、その首をかき切るように振り抜かれた。

二人の不意をついた怒濤の攻撃により、あっけなくキングのタゲをけるPTのメイジ職1名が沈んだ。

ティタたちが毆りかかるのと間を置かず、さゆたんとキヨシのメテオが、遠巻きにキングへ援護撃をしていたPTへ降り注ぐ。

焦り逃げう、PTへ追加とばかりにサンダーストームがその威力を振るう。

[[キヨシ] 見ろ、人がゴミのようだ。ハーハハハハ]

[[黒龍] タゲ奪った。キング寄せるぞ]

[[白聖] 宮、もうちょい右に寄って、狙い辛い!]

[[宮様] わかった。ていうか4PTいるじゃない!]

キヨシのネタを華麗にスルーして、飛びうクラチャでの指示を見つつ、宮ネェの言葉に辺りを見回せば、雑魚オークを処理していると思われるPTが隅方にいることが視認できた。

[[ren] 見つけた。行く]

クラチャで処理することを伝え、トランスパレンシーをかけると距離を詰めた。

「ねぇ。君たち……。そのままだと死んじゃうよ?」

白チャを使うと同時にバインド(+18)を設置し、発させる。魔法を使ったことで、トランスパレシーの効果が切れ、姿をみせるも誰一人として微だにしない。

処理に手間取っていたらしいそのPTの裝備は、どうみても二次職の野良PTだったのだ。

ここで、タゲをけ持つPTを殺せば、モブのタゲが宮ネェに行きかねないことを考え。

先にモブを処理するため、刀を抜く。オークの急所を狙って切っていく。

鳴り響くクリティカル音を聞きながら、右の刀でオークジェネラルの首へ刃先をれつつ、左の刀でオークソーサラーの腹を狙い刀を走らせた。

全てのモブの処理が終わるのに、そう時間はかからなかった。

「すっげー」

呆然と見ていた、一人が嘆したように呟いた。

糊を落とすため、柄を拳でトンと叩き、剣先をクルッと回してから刀を納める、刀スキルを使うため必要があった。

こういう恰好のいい所作をしてみたかったんだよね……。

彼らはきっと私がこんなことを思っているなど気付いてもいないだろう。

呆然としたまま、逃げる素振りを見せない彼らに、首を傾げて見せる。

つい、スキルの試し切りを実踐でできることへの喜びから、ニヤリと口角が歪みその目を眇め微笑みの顔を作ってしまう。

スキルを試すにしても、まずはメイジ職を沈めるべく、ブレス オブ アローを発させれば、刀なのに、一撃で沈んでしまった。

間を置かず、重心を前に倒し、刀の柄に手を添えた。

「ふふ。ごめんね」

巻き込んでしまったことへの謝罪ではなく、案山子へしてしまうことへの謝罪の意味をこめた言葉を発すると同時に、先日覚えたばかりの刀スキル一閃を発させ、柄を握り、刀を鞘から抜く。

そのまま、一直線に振り抜けば、刀が彼らを巻き込み切り裂くと、軌道を見せるように、紫のエフェクトだけが殘った。

巻き込まれた、プレイヤーは灰になり死亡したことを示していた――。

読んで頂きありがとうございます。

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