《疑似転生記》この世界のシステム

ゲーム世界から帰還した芽依はメイリーが敗走した寶竜の対策に頭を悩ませていた。メイリーは近接戦闘を行えるが、それはゲームのNPCと張り合う程度でしか無い。殘念ながら迷宮主の寶竜を倒すには程遠い。となると弱化されるとは言え魔法しかない。

(屬魔法は頭打ち気味ね。正直魔法制を鍛えて上がる出力も數ヶ月じゃたかが知れてる。となると新しい魔法、それも寶竜に有効なのね。)

芽依は転生世界での初敗北にさほどショックをけていなかった。それもそのはずだが、ゲームで一度も負けずにゲームをクリアする方が珍しい。死に覚えなんて用語があるくらいなのだ。芽依も何度も死にゲーをプレイして來た。

(ただ、今回は死に覚えが通用しない可能が高いから慎重に行ってしい。向こうの私がそうしてくれるとは思わないけど、こっちで魔法習得ぐらいはサポートするしかないか。)

數日後には『魔法演舞』本選が迫っている人とは思えないほどの熱中ぶりを見せる芽依。しかしこれが芽依の強さの理由であるので止まらないし、止める者もいないのであった。芽依は寶竜に通用しそうな魔法を考え、別のVR空間にて魔法の習得に勤めるのであった。

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初の敗北に興を隠せないメイリーはリベンジに燃えていた。今まで強敵と戦ってきたが何とか乗り越えてこれた。今までが順調過ぎたのだ。まるでゲームのように。しかし今回の敗北で現実を強く実できた。

(負けたら終わり。もし転移が阻害されるような空間だったら死んでいたかもしれない。いいな。転生したことをこれ程実できたことは無かった。)

とは言え喜んでばかりもいられない。この世界は困難に陥ったら神様が出て來て助けてくれるような、都合の良い世界ではない。依頼を完遂するためには寶竜を倒さなくてはならない。おそらく迷宮の魔獣から『寶珠』が出る確率は、依頼を出してきたリュートたちが想定していたより、數十倍低いだろう。でなければ運気上昇をかけて、2週間魔獣を狩っていたメイリーが未だに『寶珠』どころか『無の寶玉』シリーズすらドロップしないのも頷ける。

(となると倒すしか無いが、雷虎との対戦のような側に魔法を撃ち込めれば話は簡単だが、そう上手くはいかないか。寶竜にとっては私を噛み殺すより、ブレスで焼き殺すか踏み潰す方が遙かに楽だろうし。)

殘念ながらこの世界に神様の救いの手は差しべられないのだろう。しかしメイリーには前世の自分からの助けがある。メイリーは幾つかの新しい魔法を覚えたのだ。

(おそらく私の技量が上がることで前世の魔法を思い出す仕組みなのかな?多分私が扱える技量に到達すると自的に思い出す。まるでゲームのシステムみたいに。)

暴風狼や雷虎戦いの前にもこのような現象が起こっていた。そのためこの世界のルールなのか、もしくは前世の自分がかけた魔法の効果なのだと考えるメイリーであった。

そんなメイリーは前世の魔法の1つに寶竜攻略の明を見出だし、それを軸に改めて作戦を練るのであった。

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