《疑似転生記》魔法演舞 最終予選 後
芽依が行った策とは『無魔結界』と呼ばれる芽依が考えたオリジナルの複合魔法であった。ゲームでメイリーが習得してくれた寶竜が扱う、魔法の弱化の理論を空間魔法の結界に組み込むことでこの魔法を造り出したのだ。ただ芽依の現在の技量では結界は本來の用途として使用するには不足してしまっている。魔法的な要素を閉じ込めたり、防いだりすることは出來るが理的な衝撃を防ぐことは出來ないのだ。
そのため一番理想的な方法は結界で完全にターゲットに他者を近づけさせないことなのだが、今回は回りくどいが『無魔結界』を使用するのだった。ただこの結界の素晴らしい點は、1つは一般公開されていない『マジックジャマー』の効果を見事に再現できている點、そしてもう1つは、者が魔法制を行っていないのにちゃんと魔法が発したままの狀態を保持できている點であった。そしてこれが空間魔法でも結界が高難易度に位置付けられている所以でもあるのだった。
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(それにしてもある程度意図的なモノをじるな。私が注目してた選手が全員、別々のグループに配置されてしまった。なんとなく作為的ながじられるな。兎に角、2つ目だ。)
この競技で防衛側が有利な點は魔法信號の送信に數秒の隙が出來てしまうことであり、仮に陣地の所有者を倒してから送信を開始したとしても、他の出場者に奇襲される恐れがあるのだ。 しかし空間把握によって死角の無い芽依に奇襲を功できる強者は、殘念ながらこのグループには存在してないようであった。
(さてさて、この調子であと3つ奪取しようか。)
メイリーの快進撃は止まらないのであった。
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最終予選をモニターで上映していたメイン會場は騒然としていた。本來、『陣取り』は陣地の守りに徹するか、危険を冒して別の陣地を取りに行くかなどの心理戦をえた魔法競技であった。しかしモニターに映る『陣取り』は一般的なものとは全く異なる競技となってしまっていた。
「さあ、鹿島選手を倒さなければ決勝トーナメントへの出場が危うい全選手、総出で鹿島選手を追いかけます。」
「はい。鹿島選手以外で最初に陣地を取った4選手の保有時間はほぼ同時。そのため今のところ鹿島選手以外の全員が安全圏にいないという珍しい狀況です。」
「それで、鹿島選手の張った結界は鹿島選手の戦闘不能と同時に消えるんですよね。」
「はい。ルール上、そうなっております。そのため倒せたとしても、そこからも混戦が予想できます。」
「それにしても鹿島選手、凄い凄い、9対1という絶的な狀況下でも難なく逃げ延びていますね?」
「凄まじい膽力。そして技を持っています。これでまだ1年生と言うのが、と言うより學生と言うのが信じられません。」
実況者も驚きつつ芽依を譽め稱える。それほど『陣取り』でこの狀況は異常なことであった。しかし実況の人たちも観客たちもまさか、殘り時間の間芽依が逃げ延びられるとは思ってもいない。そのため殘り時間がなくなってきても、一向に衰えることの無い芽依に観客たちのボルテージもどんどんと上昇していく。
「こ、これは大変な事が起こってしまいましたね。殘り時間、あと2分を切りましたよ。これは前代未聞の陣地総取りもあり得ますかね?」
「え、ええ。そうですね。」
解説者は言葉も出ないようである。そして遂にその時がくる。
「3、2、1、タイムアップ。何と、何ということでしょう。この大舞臺で本當に起きてしまいました。鹿島選手、陣地総取り。完全勝利です!」
「これまでの歴史でも殆ど、公式戦では初じゃないでしょうか?これは鹿島選手を譽めるしかないですな。他の選手たちもベストを盡くしていましたが、鹿島選手が圧倒的でした。」
「そうですね。…はい。それでこれは決勝トーナメントに進む2名はどうなるのでしょうか?今、審判団が協議中のようですね。」
陣地総取りは圧倒的な差が有っても起こらないことである。それも學生試合で起こるなど想定していなかった審判団。これはルール通り陣地の保有時間で順位をつけて良いのか判斷に迷ったのだ。しかしルールはルールなので審判団が判斷を下そうとしたとき、『魔法演舞』主催者から連絡が屆く。
「えー、今先程の競技について判斷が決定しました。先程の試合では決勝トーナメントに出場する選手を選考する上で不適切であると判斷されるため、1位の鹿島芽依選手を除き、殘りの全選手で再試合を行うモノとする。再試合は最終予選第5試合目の後とします。繰り返します…」
『魔法演舞』史上でも稀に見る再試合が決定するのであった。
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