《疑似転生記》魔法誕生 前

過去編というか完全説明會があと數話続きます。本筋とはさほど関係ないので興味ない人は読み飛ばしてください。

私が鹿島と出會ったのは高校にったばかりの頃だった。ネットで知り合いお互いプログラミングが趣味だったことから意気投合した。同い年で自分よりもパソコンを使いこなせる奴がいることに衝撃をけたのを今でも覚えてる。

そんな時に父さんが大発見をした。父さんは生系、特に脳科學の分野で多くの人から稱えられる果を上げる一方で誰からも笑われている悪癖があった。それがオカルト趣味である。特に魔法や超能力はあると豪語しそれを使えるという人の噂を聞き付けては、本業を放って行ってしまう変わり者だった。そんな父さんだからこそなのかもしれないが、とうとうオカルトが存在する証拠を見つけた。

「彼も彼も脳の一部分が僅かだが異なるんだ。しかも彼らが超人的な『力』を使ってる時にこの異なる部分を中心に通常とは全然違う脳ネットワークが形されてる」

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「でも父さん。こんなのは偶然かもしれないだろ?しかも超人的な力とかいっても天気予報の確率が高いとか勘が鋭いとか程度だろ?」

そう。この時見つかった超能力者。今で言う原初の魔法使いたちは大した能力を持たなかった。今ならば『魔力』がなく使い方も錬されていないからだと分かるが、當時はただの偶然の産と稱するレベルに過ぎなかった。

「確かにな。だがそれはもっと調べなくては何とも言えん。…潤。お前の知り合いにデータを扱える奴はいるか?出來れば超能力とか魔法に興味がある奴だといいんだが」

こういう研究は大量のデータが必要となるがそれを扱える技が父さんには無く、VR技の進化で生學はしずつだが立場が悪くなっている中でオカルト趣味に付き合ってくれる知り合いなどいなかったための提案であった。私は渋りながらも鹿島に話を持っていった。鹿島もそういう話は大好でありすぐに協力しだした。そして鹿島の技を間近でみたい私もなし崩し的に協力することになった。

そこからは驚きの連続だった。父さんと鹿島。二人の天才が力の限りを盡くして研究したからなのか、どんどんと新しいことが発覚していく。最初は能力者だけにあると思われていた脳の一部、私たちが名付けた『魔臓』は普通の人たちにも存在していたのだ。未発達であったり『魔臓』をかす脳ネットワークが上手く繋がっていなかったりとの違いはあるが。

そして高校三年生になる頃には最初、魔法の存在に懐疑的だった私も魔法は存在すると確信するほどのデータが集まった。これも父さんが人生を掛けて収集した膨大なデータをしっかりと査してまとめられたからだろう。この頃になると三人でスタートした研究もそれなりの協力者が増えてきていたし、研究目的も魔法などのオカルトの存在証明ではなく、私たち『魔臓』が未発達な人間でさえも魔法を使える世の中にするという事に変わっていた。

ただそのためには『魔臓』の正確なデータが必要不可欠であった。しかし規模が大きくなったとは言え趣味の延長線上の研究。資金も富とは言えない中『魔臓』持ちに長期間協力してもらうのは無理があった。しかも當時『時間圧』が開発されたばかりということもありオカルトに金も時間も掛けてくれる人もなかった。そんな時に救世主のごとく現れたのが鹿島の人だった咲月さんだった。鹿島も妙に勘が鋭いくらいにしか思っていなかったらしいが彼は『魔臓』持ちだった。そこから私たちの研究は加速していくことになる。

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