《吸鬼作家、VRMMORPGをプレイする。~日浴と料理を満喫していたら、いつの間にか有名配信者になっていたけど、配信なんてした覚えがありません~》9.魔法と神聖魔法の違いってなんですか?
皆さん本當に誤字指摘ありがとうございます……!
2022/10/13 脂肪→死亡へ修正。ご報告ありがとうございます。
「お待たせ致しました、ギルドマスターのダニエル・デル・クローデルです。
なんでも、森の異変について報があるとか」
応接間のような場所に通されて張している僕を気遣ってか、ダニエルさんはらかい腰で対応してくれた。
「あ、はい。この子なんですけど……。エリュウが全く見つからない代わりに、この子を含めた骸骨さんとゾンビさんがたくさん居まして。とりあえず証拠がないと話にならないかな、と思って生け捕り?にしてきました」
「そう、ですか……ええと、參考までにお聞きしたいのですが、このスケルトンはどうしてまだいているのでしょう?」
「あ、実は骸骨さんの倒し方が分からなくて……何度か剣を打ち付けてみたのですが、剣の方にダメージがいっているようでしたので、どうしようかと思いまして。
それで、アンデッドであれば魔法や火魔法に弱いのでは?と言う安易な理由で試してみたのですが、恥ずかしながら魔法をまともに使うことが出來ず、どうにかこうにか頭だけ魔法で消滅させたのです。
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あ、こちらが頭部の灰になります。……その……普通の骸骨さんは倒したあとはかなくなるのでしょうか?」
「そうですね。普通は跡形もなく燃やし盡くして灰にするか、神聖魔法で死霊を祓い、ただの骨に戻してしまうかの二択でしょう。スケルトンは暗闇を好みますから、魔法を嫌がります。ですが本來は追い払うだけで、特に有効な攻撃ではない筈です。
魔法はどの程度のものを、どのように使ったのでしょうか?」
「魔法と言うのもおこがましいレベルです。まだ、の魔力を知して指先に炎を燈すことしか出來ないレベルだったのですが、指先の炎をそのまま無理やり実戦でに置き換えただけなので。
骸骨さんののどこが弱點なのかも分からなかったので、とりあえずひたすら眼窩をで抉り続けたらこう、パンッと音がして灰だけが殘りました」
僕の説明にダニエルさんは頷きながら、時折何かを紙に書いている。それにしても改めて、僕のやり方で骸骨さんを無効化出來たのは奇跡的なことだったのだと分かった今、冷や汗が止まらない。
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下手をしたらあの場で僕は死んでいたかもしれないし、NPCと言うことで死に戻りも適用されなかったかもしれないのだから。
どうにもならず、篠原さんに會う前にキャラクターデリートをする羽目になっていたかもしれない。
我ながら、何と恐ろしい無茶をしたのだろうか。
「とりあえず、狀況は分かりました。実は貴方の前にも同じことを報告しに來た冒険者が居ましてね。もっとも、彼の場合は証拠となるものが何もなかったのでそのまま返したのですが……。
あの森はここからそれなりに近いですし、厳戒態勢を敷く手配をしておきます。
それにしても、エリュウの生息地がそんな恐ろしいことになっていたとは。食調達の依頼から外れていたのは不幸中の幸いでした」
「何故外されていたのですか? レストランなどもお困りのようだと聞いたのですが」
エリュウの生息地ならば、依頼に含めていた方が食糧難が軽減されるのでは?と言外に僕は問いかけてみた。
「最近冒険者登録をする旅人がたくさん居ましてね。高ランクのベテラン方は、基本的に急の高い討伐依頼や護衛依頼をけてもらっていますから、食調達に関しては新人でも行けるランクの依頼のみを用意していたのです。
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森はエリュウが多いですが、群れで行をしますし、他にも食獣が多く生息しています。ですから、ランクとしては高めのCなのですよ。
あ、ちなみに冒険者ランクはGから始まります。勿論、技量によって、スタートランクは人それぞれですが、ここ最近られた方はほとんど皆さんGスタートでしたので、とてもではないですが森には行かせられません」
道理で他のプレイヤーが全然森に居なかった筈である。ゲームのサービス開始が二ヶ月近く前と考えると、Gスタート――現実世界での武未経験者――のプレイヤーがCに至ることはまずないのだろう。
「そう言う訳で森で、一でCランク相當の骸骨を倒せた貴方はかなりの実力の持ち主だと思われます。
魔師であればそう苦労もしないかもしれませんが、そうではないようですし」
にこにこと笑顔で言いながら、「ちょっと失禮」と蓮華が持ち込んだ骸骨さんの狀態をダニエルさんは確かめはじめた。
「魔法とおっしゃっていましたが、どうやら微かに神聖魔法の気配をじます。でも微かですから、スケルトン本を浄化するに至らず、中途半端に頭だけが灰になったのかもしれません」
「神聖魔法ですか? 僕は魔法をイメージしたつもりですし、特にどこかの神様を信仰している訳でも祈りを捧げたこともありませんが?」
「何か強く願うことが魔法と神聖魔法の違いでしょうか。例えば窟を明るく照らすためだけに魔法を使えば魔法ですが、アンデッドを滅したいと強く願えば神聖魔法になります。貴方はスケルトンを攻撃する際、何か強く願いませんでしたか?」
「強く……ですか。恥ずかしながら、手持ちの武が限界寸前になってしまって、エリュウも狩れず大赤字だと考えたらなんだか怒りがわいてきたので、金の恨み、的なことはびましたね」
僕の言葉に、ダニエルさんは一瞬キョトンとした顔をしてから、次の瞬間肩を震わせて笑っていた。
「ふっ、ははは、金の恨みですか! どうせ剣が限界ならせめて道連れに、と言う考え方ですね。それは確かに強い機かもしれません。
では、先ほどから気になっていたのですが、腰に一本だけスケルトンの腕を差しているのは剣の代わりですか?」
「あ、はい。結局剣は々に砕けてしまったので。王都に戻ってくるまでの間、丸腰と言うのも不安ですから、お借りしてました。剣に勝つほど骨度が高いですし。あ、もちろん本人には了承を取りましたので安心してください」
僕の言葉に呼応するように、腰に差していた腕が用にサムズアップをするものだからダニエルさんは完全に吹き出してしまった。
「本人の了承って! 本當にスケルトンが合意の上で使われているなんて聞いたことありませんよ。
でもまあ、本人の許可が下りているのであればそのままで良いと思います。こちらとしても、森の問題に対処している間はこのスケルトンが何らかの手掛かりになるかもしれませんし、今すぐ強制浄化と言う選択肢はとりたくありません。監視もかねて傍で使ってくだされば助かります。
それでは、聞きたいことは一通り聞けましたし……僕はこの件の対処に當たります。念の為、王都での滯在先をお聞きしても?」
「エリュウの涙亭でお世話になっています」
「おや? あそこはレストランだけで、宿はやっていなかったと記憶していますが……。また何かあったらお呼びだてするかもしれませんが、特に行を制限する必要はありませんので、これまで通りご自由にどうぞ。
それと、これはただのお願いですが、出來たら冒険者ギルドに登録していただければ。貴方の強さなら即戦力になりますので」
ダニエルの申し出に僕は曖昧に頷いて退出した。
お金を稼がないといけないし、武も買い直さないといけないので今すぐ登録しておきたい。けれど、ダニエルさんの話では、高ランクのベテラン冒険者は急の高い討伐依頼が來るらしいし、「高ランクとは言え、ベテラン扱いじゃないから最初は肩慣らし程度の依頼が來る」と楽観視したとしても、現狀NPCの僕の死亡がどう言う扱いなのか不明な今、依頼をける気には全くなれないよねえ……。
「とりあえず話だけ先に聞いてみようかな」と付カウンターに向かったら、冒険者の手引きと書かれたパンフレットを手渡された。なるほど、いちいち口頭で説明をけるよりも効率的で良いね。ジョンさんもそろそろ心配しているだろうし、エリュウの涙亭に戻ってからじっくり読むとしよう。
§
「と言う訳で、エリュウを持ち帰ることが出來ず……代わりと言うのもなんですが、兎を何羽か狩ってきました」
結局エリュウは持ち帰れなかったと言う僕の報告にもかかわらず、ジョンさんは嫌な顔ひとつせずに僕を迎えれてくれた。
「何、エリュウよりも君の命の方が大事だ。エリュウのことは気にしなくて良い。
それにしてもまさか森でそんなことが起きていたとは……。いよいよ食糧難に拍車がかかるだろうな。まあ考えていても仕方がない。君は疲れただろうから、休んでくれ。いつでも食べれるように食事は用意しておくから」
眠りはせずとも疲れはするので、ジョンさんの言葉に甘えて僕は部屋で休むことにした。ギルドから貰ったパンフレットを読んだり食事を食べたりしたら、あっという間に六時間の強制排出時間が迫っていたので、しばらく居ないかもしれない旨をジョンさんに伝え、ログアウト。
扉が開いたコクーンから顔を出し、時刻を確認すると午前二時半をし超えたところ。今からログインしちゃうと次のログアウトは午前八時半……洋士がいつ來るかも分からないし、今回はここまでにしておこうかなあ。
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【個スレ】名前も呼べないあの人【UIどこぉ】
名前を呼びたくても呼べない、あの人に関する話題です。
なんでNPCすら名前呼ばないの?怖いんだけど。
※運営側も確認してあげてください。何だかおかしいです。
85【闇の魔を防衛する一般視聴者】
こつwみつwどwww
86【闇の魔を防衛する一般視聴者】
言葉のチョイスがセンスありすぎて草生えるけど、実際のところそんな骨度が高い(笑)スケルトンが大量に來たら、俺らに勝ち目はあるのか?
87【闇の魔を防衛する一般視聴者】
防はともかく武は切れれば良いの概念でまだ初期裝備のままだわ。
かと言って折れるの前提で良いのに買い替えたくねぇwww
88【闇の魔を防衛する一般視聴者】
「プレイヤーが倒せないなら、NPCにお願いすれば良いじゃない。By蓮華・デイチュワネット」
こんなん草しか生えないんだがw今日はフルスロットルだなあ??
89【闇の魔を防衛する一般視聴者】
デイチュワネットが苗字だよな?アントワネットと何をかけてるんだ。
90【闇の魔を防衛する一般視聴者】
>>89 「泥中の蓮華」と言う言葉があってな。多分「泥中(でいちゅう) 蓮華(れんげ)」って名前だと思われる。
91【闇の魔を防衛する一般視聴者】
苗字適當すg……いや深いのか?w
92【闇の魔を防衛する一般視聴者】
フレッシュな方……俺もこいつのは遠慮したいけどw
これをフレッシュと言うのか?
93【闇の魔を防衛する一般視聴者】
目が、目があああああ!
いや、まじで用なのか不用なのか……w
そして容赦なく目潰し攻撃をしにいくのである。
94【闇の魔を防衛する一般視聴者】
すげえな、クエストの告知とかが出てないのに、逃げずに再戦しに行くのか。
でも思ったんだけどさ、蓮華くんは死んだらどうなるの?
俺らみたいに王都で復帰出來るの?wそれともNPCだから……
95【闇の魔を防衛する一般視聴者】
あっ……(察し
蓮華くん逃げてええええええええ超逃げてええええええええ
王都とか良いから!俺らやるから!!!!w
96【闇の魔を防衛する一般視聴者】
今日の彼は口數が多いなあ。恐怖心をごまかしてるじがすごい伝わってくるw
97【闇の魔を防衛する一般視聴者】
金の恨みは怖い(真顔
まあ武は安くても銀貨數枚~數十枚はするからな。
當初の目的のエリュウも持って帰れないんじゃ當然だよな。
98【闇の魔を防衛する一般視聴者】
なんか良いじに弾けろおおおおおおおおwwwwwwwwwwwwww
99【闇の魔を防衛する一般視聴者】
頭倒したああああああ!
100【闇の魔を防衛する一般視聴者】
のフィナーレからの喜劇。剣の代わりに腕www
101【闇の魔を防衛する一般視聴者】
背負い方が二宮金次郎で草。骨がいてるし全的に怖すぎるwww
毎度恐ですが、
「面白い」「続きが気になる!」などじた方は
いいね・レビュー・評価・ブクマなどなどしていただけると幸いです。
12ハロンのチクショー道【書籍化】
【オーバーラップ様より12/25日書籍発売します】 12/12 立ち読みも公開されているのでよかったらご覧になってみてください。 ついでに予約もして僕に馬券代恵んでください! ---- 『何を望む?』 超常の存在の問いに男はバカ正直な欲望を答えてしまう。 あまりの色欲から、男は競走馬にされてしまった。 それは人間以上の厳しい競爭社會。速くなければ生き殘れない。 生き殘るためにもがき、やがて摑んだ栄光と破滅。 だが、まだ彼の畜生道は終わっていなかった。 これは、競走馬にされてしまった男と、そんなでたらめな馬に出會ってしまった男達の熱い競馬物語。 ※この物語はフィクションです。 実在の人物・団體・國などと一切関係がありません。 2018/7/15 番外編開始につき連載中へ狀態を変更しました。 2018/10/9 番外編完結につき狀態を完結に変更しました。 2019/11/04 今更ながらフィクションです表記を追加。 2021/07/05 書籍化決定しました。詳細は追ってご報告いたします。 2021/12/12 書籍化情報を追記
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