三十話突破ッ！！想、コメント、ブックマーク、批判、何でもお待ちしております！！！此れからもご読よろしくお願いします！！！！

「貴殿が噂に聞く傭兵上がりの副団長殿か。隨分と手酷くやられたようだが、敵の力量でも測りそこねたかね。それとも貴殿の実力は噂に尾ひれがついていたと言うだけか？」

挑発的に煽る貫祿のある初老の騎士に黒騎士は鼻で笑う。

「突然話掛けて來たかと思えば王宮なんて安全地帯に引き籠る錆びた騎士ではないか。」

「なんだと?」

「相手の実力を心配する前に自の実力を心配するべきだと言ったんだ。大方、ディアーナとマールスに守られてここ迄來たのだろう？」

「ならば此処で証明しよう。何方の腕が上なのか。」

レムスは剣を抜き黒騎士へと向ける。

「馬鹿な真似はやめろ。今はお前達が爭っている場合ではない。」

マールスは即座に両者の間に立つ。

「こいつが先に挑発して來た。」

「だからといって挑発を仕返すな。」

マールスはため息を吐き、塔へと指を指す。

「俺達がすべき事はこの霧の正を突き止め、止める事だ。」

「その通りです。そしてレムス、貴方は人を煽る前にその短気さを直しなさい。話になりません。」

ディアーナの辛口にレムスは剣を鞘へと戻す。

「聖に助けられたな、傭兵。」

減らない口だと睨みつけつつ、ヴェヌスの元へと近づく。

「けるか?」

「あぁ、聖様のおでこのとおりだ。」

をにかすヴェヌス。その隣には心配した様子で見守るシアリーズ。

「ヴェヌス、さっきは助かった.........だが、此れから先の戦いでは己の命を大切にしてくれ。」

黒騎士は兜を取り、彼の手を握る。

「.............は？」

ヴェヌスは黒騎士の素顔を初めて見た。余りに整った顔立ち。そしてその表は自分を心配してくれている顔だった。頬が紅くなるのをじる。と言うか人過ぎる。ヴェヌスはてっきり黒騎士の素顔は厳つい戦士だと思っていたのだ。

「と、當方は當然の事をしたまでだ！副団長殿は欠けてはならぬ戦友！故に命を賭して守ったまでだ！」

握られる手を強く握り返し、副団長を見上げる。すると彼は優しく笑ってくれた。

「はう//」

(な、なんだ......こののざわめきは！？)

心拍數が上がる。初めてじる気持ちにヴェヌスは揺を隠せない。

(當方は戦場にいるのだぞ！に染まっている時間ではない！)

顔を橫に振り、煩悩を振り払う。

「それでも、俺の為に命は無駄にしてしくはない。俺はヴェヌスに死んでしくないんだ。」

ヴェヌスは更に溫が上がる事を自覚する。

「うぅ.......」

口説き文句にも近い発言。隣に立つ実姉に助けを求めようと視線を向けると。

「許さないって言ってしまった先程の私の発言、撤回します。あの、今お付き合いしておらっしゃる方は居られるのかしら?いないのなら私が立候補しても宜しいでしょうか。公爵家ニですので金銭面は全て私がけ持ちます。あぁ、もちろん屋敷でなくとも慎ましく二人で田舎町へと移住しても宜しいですよ。料理共に掃除なども収めておりますので決して家事面でも苦労はさせません。あぁ子供の事でしたら、時期を見て作りましょう。現在は二人だけの時間を大切にしたいので。もちろん夜の営みは毎夜させて頂きます。経験はありませんが、ジョン副団長がむ位、プレイ、如何様な願いでも喜んで致します。」

瞳の奧底にハートが見える三十路の姉に対しジト目になるヴェヌス。

「姉上、いい加減にするのだ。當方らは今まさしく敵地にいる。その様な事にうつつを抜かしている時ではない。」

「だからこそです。いつ死ぬかも分からぬ。ならばの本能に従い行を取った方がよいでしょう。」

シアリーズの言う通り、いつ死ぬかも分からない危険が伴っている。そして事実、自分は死にかけていた。聖様がいなければ死んでいただろう事は容易に想像できる。と言うか姉上の目が本気過ぎるのだが。

「聖様もそう思いますよね?」

「わ、私ですか........シアリーズがそう思うのならそうなのではないでしょうか。」

突然話を振られ、し焦った様子で答えるディアーナ。

(ジョン副団長は先程の申し出をけるのでしょうか.....うぅ)

チラチラと黒騎士の方を伺うがシアリーズの手前、下手な表を見せる訳には行かない。

「安心しろ。彼奴はアンタにご執心のようだから他ののいには乗らないはずだ。」ボソ

マールスが聖に対して耳打ちをする。

「なっ！？」ぷるぷる

それを聞いたディアーナは顔を紅くし、マールスをキッと睨みつける。しかしマールスは気にした様子も見せず、黒騎士へとを向けた。

「それで＿＿＿＿＿塔の魔を倒す作戦はあるのか?」

黒騎士は剣を抜き、真っ直ぐとマールスの瞳を捉える。

「あぁ__________」

頂上にいるドラゴンを倒すには協力が必要だ。故に彼らの手を貸してもらう。

「____________________ある。」