《闇墮ち聖の語~病んだ聖はどんな手を使ってでも黒騎士を己のモノにすると決めました~》第三十一話『瘴気龍討伐』
正確な作戦など必要ない。このメンバーならば力押しで倒せる。
(正直な話、こいつ等殆ど脳筋だからディアーナにバフ掛けて貰った後にヴェヌスの魔法でドラゴンを焼いて俺とマールス、レムスが突撃をすれば話は済む。)
そんなじの説明をし小難しく説明すると皆は首を縦に振り承諾した。シアリーズなどキラキラとした目で絶賛の言葉を並べてくる。と言うか若干怖い。
「流石はジョン副団長様。私の未來の夫になるお方はやはり他とは掛け離れた才能の持ち主ですわ。その策略を持って早く私を床へと押し倒してくださると嬉しいのですが、やはり初夜は婚儀の後が良いですね。いえ、もちろん、そのシたければ何時でもおっしゃって頂ければお相手をさせて頂きますが......ふふ、優しくして下さいね。あぁ、もちろん前座の方も喜んで致しますから悪しからず。」
「下品な..........姉上、何度も申し上げますがこれより龍との戦いなのですよ。」
今から戦地に行くような會話では無く和気合位とした様子で螺旋階段を上がって行く姉妹。
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「ヴェヌス、シアリーズ、此れより先は真の戦い。気を引き締めなさい。」
ディアーナが二人へと注意を呼びかけると二人は謝罪をし意識を改めた。
(ふ、やはり若かりし頃のディアーナはしっかりしてるんだな)
「あ、あの、」
もじもじとした様子の聖。
「どうした?」
「..........そんなに見つめないで下さい//」
ディアーナを心した眼差しで見ていたのだが照れた様に俯いてしまった。
(なんだこの可い生きは.........)
自分の知るディアーナとは違った可さをじる。何ならこの場で抱き締めたいまである。
「おほん、男間の関係に口出しする気はないが「分かってる」ならいいんだがな。」
意識を戦いへと集中し直す。螺旋階段は殘り數段へと著く。
「________著いたか。」
西塔、最上階。瘴気のドラゴンの巣窟に到著する。
【仲間を引き連れ戻って來たか。】
ドラゴンは玉座から立ち上がりその風格と圧を此方へと飛ばしてくる。そして先程切り飛ばしたであろう腕は既に再生されており、瘴気の質が向上されていた。
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「なんというプレッシャーだ......」
マールスは冷や汗を浮かべ自然と剣を握る手が強まって行く。
「_____________ディアーナ、準備はいいか?」
ドラゴンが攻撃を開始する前に奴を対峙する。その為にはディアーナの奇跡によるバフが必要だ。
「えぇ、既に主である神より恩恵は授けられております__________理に従い我が隣人達に奇跡を與えん。聖なる加護よ、同士に勝利を、世界にを。」
キラキラと粒子の様なが自分達を包み込むように漂う。そして徐々に魔力、そして能力が上がって行くのをでじられた。
(凄いな......まるでから枷が外れたような覚だ。)
力の増幅をけ、次の行に移行する。
「_____________ヴェヌス、シアリーズ。」
攻撃の合図。二人は頷き共に魔法を唱える。
「業火煙滅!」
ヴェヌスはレイピアへと火屬の魔法を付與する。ディアーナの加護をけている影響か炎のが蒼白くなっていた。
「流下天水!」
シアリーズはヴェヌスとは反対に水屬の魔法を使うようだ。杖の先からは水飛沫が舞うと周囲に5つの水球が浮かぶ。
「炎剣________飛燕!」
ヴェヌスのレイピアの切っ先へ炎は集中し、解き放たれる。
「龍水槍_________燕尾!」
シアリーズの出した水球は槍の形狀を取り、解き放たれる。
【グア!?】
炎は高速でドラゴンを包み込み、から炎の剣が突き破る様に無數にも出現する。それと同時に水で出來た槍はドラゴンの腹部へと突き刺さると同時に大きな音を立て発した。
「やったか?」
普通の魔なら跡形もなく慘殺をしているであろう攻撃にレムスは聲をあげる。
「いや、まだだ。行くぞ、マールス、レムス!!!」
あの程度の攻撃でくたばっているようなら苦労はしない。3方向からの同時突撃を仕掛ける為、駆け出す。
「_______私に命令をするな、傭兵風が。」
レムスは大剣を手にドラゴンの足へと目掛け大きくスイングをする。
「何と言う度。」ガキンッ
大剣が皮により弾かれるが、即座に魔力を筋力へと変換し、二撃目へと移る。
「此れならばどうだ!!」
レムスの一撃はドラゴンの右足を切り飛ばす事に功する。
【愚かな人間共が.......喰らうてくれるわ】
ドラゴンは憤怒とした様子でレムスを見下すと、質の高い瘴気を撒き散らした。
「その程度の霧っ「馬鹿野郎!!」
レムスは大剣で霧を薙ぎ払おうとするが、黒騎士により突き飛ばされる。
(この瘴気の攻撃は初見殺しの罠ッ!!)
ただの人間がれたら即死のゲームオーバーとなる攻撃。現狀此れをけて無事で要られるのは天界の加護をけているディアーナか瘴気を宿している自分だけだろう。
「がああああああああああっ!!」
を蝕む瘴気。ただの人間ならば即死級の威力だ。瘴気を包しているで無ければ相殺する事が出來なかっただろう。
(この程度の瘴気ならば......耐えられる)
「傭兵!!」
苦しむ自分の姿を見て即座にその攻撃が魔力障壁だけでは防ぎれないものだと理解するレムス。直ぐに黒騎士の元へと駆け寄り肩を貸す。
「無事だ......あの霧に近づくな。」
黒騎士の忠告をけたレムスは首を縦に降ると即座に黒騎士を連れ後退した。
「ジョンッ......許さん!!」
稲妻が如き速度でドラゴンの両羽を切斷するマールス。ドラゴンはき聲を上げるが、即座にマールスを捉え瘴気を吐き出した。マールスは上空にいる為避けられない。
「________天の障壁よ。」
マールスの後部へとの盾が出現し、瘴気の濁流を防ぐ。
「謝する。」
ディアーナのサポートにより、無事に著地するとれ替わる様にヴェヌスとシアリーズが駆け出していた。
「當方達がとどめを引きける!!」
レイピアから炎が舞う。
「ヴェヌス、斷ち切りなさい________」
水飛沫が杖から溢れ出る。
「________私が切り筋を作ります。」
そして水は杖の先端に薙刀の矛を形取る様に形されると、シアリーズは勢いよく杖を振るった。
「龍水槍____________五月雨ッ!!」
水の刃は軌道を曲げる様にドラゴンの首を切り裂く。しかし、切斷までには至らない。
【この程度の攻撃】「其れは當方の技を喰らってから言うのだな!!」
シアリーズへと意識を取られている隙をつき、ドラゴンの傷口へとレイピアを突き刺さすヴェヌス。
【グッ!離れろ!蟲ケラがぁ!!】
暴れるがもう遅い。ヴェヌスは技を言葉にした。
「終炎_________迦土ッ!!」
突き刺した傷口を起點に炎の柱がドラゴンのの様々な箇所から上がる。
【愚かなり人間....】
燃えるに置いても決して倒れないドラゴン。ヴェヌスはレイピアを引き抜くと大地へと降り立つ。
【......あらがいの先にあるのは絶のみ】
空気へと消えて行くように灰へとを変えていくドラゴン。
【この先の戦いに希はない.....】
そして倒したであろうヴェヌスを見下ろし告げる。
【....々足掻く事だ。】
ドラゴンはその言葉を最後に完全に消え去った。
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