《闇墮ち聖語~病んだ聖はどんな手を使ってでも黒騎士を己のモノにすると決めました~》第四十一話『東塔の渦』

東塔に置ける瘴気の魔の記憶に深く殘っている。四ある渦に置いて最も難所と呼ばれる塔だ。巨大な大槌を持った巨の魔と大きな槍を攜えた人型の魔が待ち構える。そして最上階には最大で二人の戦士までしかることが出來ないのである。

「最上階に行けるのは二人だけだ。」

何度登ろうと大手で向かえば出口に出てしまう。故に最下層には注意書きが施されていた。【雙の強者のみに戦う資格あり】と。ヴェヌス、アイネイア、そしてレアは顔を顰める。

「こんなの何処からどう見ても罠でしょ。」

「はぁ....いっその事、この塔を外側から破壊出來れば簡単なんだけどなぁ。」

其れが出來れば語がり立たなくなるだろうとは口がっても言えないが確かに破壊が出來るのならば無駄に戦わなくて済む。

「確かにレアの言う通りだが、既にディアーナとマールスが其れを試して失敗している。」

攻撃魔法や軽い奇跡でどうこう出來るではない。あれは瘴気を高圧し建築された塔。アレを崩したいのならこの大陸を壊す程の武でなければならないだろう。

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「それでどのメンバーでむんだ、マールス?」

後ろで控えるマールス、そしてその他大勢の騎士団員達。

「安全面を考慮するならユーノ、そして聖のペアが得策だろうが今回は俺とお前で行く。」

「まぁ、其れが妥當だろうな。人類の希は最後まで殘さないとならないからな。」

合流した際にユーノの実力について聞かされた。もちろん勇者としての才能がある事は知っていたがここ迄長しているとは思わなかった。

(手合わせを頼まれて打ち合ったが、しでも気を抜けば此方がやられていた。)

ユーノ、ディアーナ、そして此処にいない大勢の騎士団員達は現在塔の下で集まってくる魔達と戦ってくれてる。

「俺達に何かアレばこの魔力瓶に蔵された魔力は四散する。その時は下にいる二人を呼べ。」

ヴェヌスへと魔力瓶を渡すマールス。そして其れをけ取ったヴェヌスは頷き、此方へと目を向ける。

「ご無事で。」

ガガガガガガガガ

最上階へと繋がる大きな門が解錠される。二人で階段を上がった瞬間に門の前へと転移したのだ。此れから二人で東塔のボスに挑まなければならない。

「まさかユーノとの打ち合いでお前が勝つとはな。腕を上げたか?」

「まさか。俺の実力は以前と変わってないさ。彼奴が心の何処かでブレーキを掛けていたんだろう。」

マールスは苦笑いを浮かべると先に門をくぐり抜ける。

「さぁ、俺達の最後の戦いを始めよう。」

骸の魔の存在をしっている自分からすれば此れが最後の戦いでは無い事を理解しているが其れを敢えてマールスに報告する必要は無いだろう。

【ムンッ】ドス

【グウッ】シュン

東塔最上階はきらびやかな城間で、二の魔は上質な鎧と武を攜え待ち構えていた。最初の一は巨大な大槌と無機質な人形の様な仮面をしている。二目は白狼の仮面と細長い槍を持った魔だった。

「どっちを相手にしたい?」

マールスに尋ねる。

「細いのは俺がけ持つ。あのデカブツはお前が殺れ。」

「分かった。だが助けがいるなら俺を呼べ。直ぐに助けに行く。」

マールスは大剣を抜きバツの悪そうな顔をしながら敵を見定める。

「俺を舐めるなよ、ジョン。団長として、そして一帝國騎士として魔の長を単騎で倒して見せるさ。」

黒騎士はその言葉を聞くと剣を鞘から抜き、走り出す。

「ならば俺と勝負だ、マールス!」

何方が先に敵を倒すか勝負と行こう。

「___________むところだ!」

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