《闇墮ち聖の語~病んだ聖はどんな手を使ってでも黒騎士を己のモノにすると決めました~》第四十ニ話『マールスの実力』
き時より剣を振り続けて來た。父は平民でありながら分隊長の実力まで上り詰めた偉大な騎士だった。だからこそ自分も父のような騎士になるのだと必死に頑張った。
『__________グラディウスが死んだ。』
しかし齢が11の時、父は戦爭で戦死した。騎士見習いであった自分はその事を告げられた時、頭の中が真っ白になったのを覚えている。
「俺は死なないさ、マールス。不死のグラディウスの名は伊達ではないからな!あははは!!!」
父の口癖がそれだった。父こそが最高の騎士であると信じていた。そしてその気持ちは今も尚、変わってはいない。
(だからこそ、俺は俺の手で証明しなければならない。)
父から授かった剣技を用いて最強の騎士となる。高みに君臨する騎士団へこの手でり上がって見せる。
(そう息巻いて騎士団の一員になってから10年以上は立った。)
副団長の立場まで己の剣を研鑽し続けた。絶え間ない努力と滲むような鍛錬。
(後しで最強の騎士である団長に屆くと喜びを心にじていた。)
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しかし、あの慘劇が起きる。
「お前は帝國の未來に必要、か。」
第一次進行作戦に置いて団長は俺を庇い死んだ。俺は最後まであの人を越える事は出來なかった。
「俺の戦いはお前達と共にある。」
失意故に自棄となり魔の群れへと突っ込む。數匹倒した。だが、あまりの數に取り囲まれ殺される筈だった。
(_____だが、俺は生き殘った。)
傭兵だと名乗る黒騎士に助けられたのだ。俺は奴の戦いをこの目で見てじた。
(荒々しく勇猛しい。)
まるでなっていない剣の腕。しかし、其れをカバーする様に奴は腕力とセンスで補う。
(ジョン、俺はお前と本気で戦って見たい。)
常にじる心。だが、今は私を挾んでいる余裕はない。瘴気の駆除こそが自分達に化された使命だ。
「俺はもっと強くなる。誰よりも__________今度は誰も失わないように。」
「「ふあああああああああああッ!!」」
マールスは剣を振りかぶる。
【________】
白面は其れを槍でけ流すと頭突きを喰らわせた。マールスは一瞬怯むが直ぐに勢を立て直し、白面の顔面を籠手で毆り付ける。
「せろッ!!」ドゥゥン!!
魔力を込めて毆り付けた白面の顔面に亀裂がり、白面は地面へと手を付けた。そして即座に槍をマールスの膝目掛けて振るう。
「その程度の奇襲!!」
だがマールスは振るわれた槍を踏みつけ白面の部を切り裂くが_____
「____再生能力は健在か。」
魔の傷は忽ちと癒え、マールスへと向け連続の高速突きを放つ。
「ふっ!はああああああ!!」
槍の攻撃を大剣で捌き反撃を試みる。しかし、白面は後部へとバク転し、距離を取った。
「逃げ足だけは一流だな。だが、トドメだ。」
マールスは白面へと向かい走り出すと同時に魔法詠唱を口にする。
「怨嗟の元に我が斬撃は別たれる________フォースラッシュ(四方連斬)!!」
白面へと襲い掛かる4方向からなる同時攻撃。頭、心臓、間、槍を握る利き腕への同時斬撃。相手が如何に魔と言えど同時に迫りくるこの一撃を防ぐはない。
【____________】ドサ
が四つへと分かたれる。そして白面の頭部がマールスの足元まで転がると仮面は割れ、灰へと変わり空気へと消えて言った。
時間をしだけ遡る_____
(マールスの奴........強くなりすぎだろ)
黒騎士は巨の魔と対峙しながら、マールスの戦闘へと目を向ける。
【グウ.........グウ........】
不気味な奴だ。自分からは攻撃は仕掛けては來ない。
「やりにくいな。」
此方が攻撃に出たら出鱈目な力であの巨大な戦鎚を軽々と振り回して來た。そして隙を狙えばその逆を狙ってくる。
「ならば!」
瘴気の力を最大限に活化させ、瞬発力を最高まで高め近づく。
「ふんッ!!」ブン
圧倒的膂力による渾の一撃。
「なっ!?」
だが戦鎚の魔はその巨に似合わない小回りの効いたきで渾の一撃を弾いたのである。
(こいつ、強い!!!)
「だが、まだだ!!」
弾かれた反を使い回転切りへと持って行く。
「おおおおおおおおおおお!!」
頭を狙いフルスイングで黒剣を振るう。しかし斬撃は巨の魔の頬を掠るだけに終わった。
【グウウウウ!!!】
急ぎ勢を立て直そうとするが遅い。戦鎚による一撃がいま正に黒騎士のを二つへと切裂こうとしていた。
(くそ、こんな所でくたばれるか!!)
無理な大勢から剣を盾にする様に橫へと突き出すが。
「ぐっ!うあ!!」
右腕が完全に破壊されそのまま橫の壁際まで吹き飛ばされる。が意識が遠退いていくのをじる。
「ジョン!!」
マールスのび聲。
(そっちの敵は倒したのか........流石だな、マールス。未來に置いて【ディアーナを殺す】に至るだけの実力はある。)
黒騎士は朦朧としていた意識を取り戻し、直ぐに立ち上がる。
「俺は無事だ.........手を出すな、奴は俺がやる。」
このまま俺を越えて行く事は必然の結果だ。けれど、俺にも男としてのプライドがある。
「此れまでだって俺は立ち上がって來たんだ..........お前みたいな雑魚にやられる程、俺はッ!!」
己のに広がる瘴気が膨れ上がる。
【グウ...........】
黒剣から瘴気が溢れ出ると黒騎士と魔を包みこむ。そして直ぐに互いの剣戟の音が東塔の最上階である間に鳴り響いた。
「俺はッ!!」
_________弱者ではない。いつだって最後には誰かが自分を助けてくれた。けれど、今回の戦いは自分一人の力であいつ等を連れ戻さなければならないんだ。
「勝つんだ.........そしてあいつ等と...................」
瘴気の霧が晴れると黒騎士の前には戦鎚の魔のが橫たわっていた。そして灰へと代わり空気へと消えていく。
「ジョン、お前は........」
【書籍化・コミカライズ】三食晝寢付き生活を約束してください、公爵様
【書籍発売中】2022年7月8日 2巻発予定! 書下ろしも収録。 (本編完結) 伯爵家の娘である、リーシャは常に目の下に隈がある。 しかも、肌も髪もボロボロ身體もやせ細り、纏うドレスはそこそこでも姿と全くあっていない。 それに比べ、後妻に入った女性の娘は片親が平民出身ながらも、愛らしく美しい顔だちをしていて、これではどちらが正當な貴族の血を引いているかわからないなとリーシャは社交界で嘲笑されていた。 そんなある日、リーシャに結婚の話がもたらされる。 相手は、イケメン堅物仕事人間のリンドベルド公爵。 かの公爵は結婚したくはないが、周囲からの結婚の打診がうるさく、そして令嬢に付きまとわれるのが面倒で、仕事に口をはさまず、お互いの私生活にも口を出さない、仮面夫婦になってくれるような令嬢を探していた。 そして、リンドベルド公爵に興味を示さないリーシャが選ばれた。 リーシャは結婚に際して一つの條件を提示する。 それは、三食晝寢付きなおかつ最低限の生活を提供してくれるのならば、結婚しますと。 実はリーシャは仕事を放棄して遊びまわる父親の仕事と義理の母親の仕事を兼任した結果、常に忙しく寢不足続きだったのだ。 この忙しさから解放される! なんて素晴らしい! 涙しながら結婚する。 ※設定はゆるめです。 ※7/9、11:ジャンル別異世界戀愛日間1位、日間総合1位、7/12:週間総合1位、7/26:月間総合1位。ブックマーク、評価ありがとうございます。 ※コミカライズ企畫進行中です。
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