《闇墮ち聖の語~病んだ聖はどんな手を使ってでも黒騎士を己のモノにすると決めました~》第四十八話『目覚め』
ユーノの斬撃が骸の魔へとる。しかし、其れを苦ともせずユーノを摑み上げ地面へと投げ捨てた。
「ぐはっ!」
シアリーズが結界を地面へと張る事で衝撃を和らげる。
「助かりました、シアリーズさん!」
マールスと黒騎士は骸の魔の両足へと同時に剣を振るう。
【むっ!?小賢しい小蝿が!】
瘴気が大概へと放出され、マールスは一旦距離を取るが黒騎士はそのまま骸の魔の右足を叩き斬った。
【ぐっ、何故だ!何故!我らと共に歩まぬ!魔界とそなた達が手を結べばどの様な困難をも乗り越えられる筈だ!!】
「隨分と面白い事を言う。人が蟲と協定を結べる筈がないだろう?貴様が言っていることは勇者の様な戯れ言だ____________潔く朽ちろ、下等種。」ザシュ!!
続いて骸の魔の右腕を叩き切り落とすことに功する。
「ユーノ、止めだ!!」
黒騎士がぶ。
【まさか.......そんな.......星の意志とは......同列だとでも......言うのか?】
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失意の中、勢を崩しゆっくりとが倒れていく骸の魔。
「闇を振り払い、世界に安寧を與える________________」
勝機があるとしたらこの隙を狙うしかないだろう。ユーノは奇跡の力を剣の刃先に集中する。そして高く助走を付け、跳躍するとんだ。
「_________________をおおおおおおこの手にぃいいいいいいい!!!」
ユーノの必殺技が骸の魔の部へと突き刺さる。
【ぐあっ!!勇者、勇者!!貴様は不運よの!我が倒されたら次は貴様の番だと言うのに其れすらも理解して居らぬ愚者めがっ!ぐふ、ふははははははは!!】
心臓である赤い紅玉がわになるとユーノは其れを剣でそのまま砕した。
【貴様と次に合間見えるならば冥府の底だろう........くく、愉しみに待っているぞ、勇者.......】
骸の魔は死ぬ間際に黒騎士に視線を送ったが、黒騎士は其れを無視して階段にだけ視線を向けていた。
(あぁ、此れでやっと......)
灰に消えた骸の魔の瘴気はディアーナへと還元される。
(_____彼奴の気配が近付いて來る。)
黒騎士は口元を手で覆い笑みを周りに見せぬ様努力する。
「流石です!!」
ユーノは自分に近付いてくると手を握った。
「ジョンさんの明確な指示が無ければ勝てませんでしたよ!」
こいつはどれだけ自分の事を評価しているのだろうか。
「いいや。お前の今の実力ならば充分に骸の魔”は”倒せただろう。」
あぁ、もう彼は直ぐそこにいる。
(.........我慢が出來ない、なッ)ブン
剣を振るいユーノのを切り裂こうとする。
「ふっ、流石は最強の勇者だな。完全に切り裂いたつもりでいたが、避けられてしまったか。」
ユーノはギリギリのところでバックステップを踏み、避けたのである。
「うぐ、ちゃんと斬られましたよ........なんのつもりですか?」
ユーノはなんでと言った目付きで自分を見る。完全に殺すつもりで斬ったのだが、繋がっていては斬ったとは言えない。
「ジョン、貴様...... 」
黒騎士は歪な笑みを浮かべるのみ。
「ユーノ、下がれ。何かが可笑しい。」
マールスが剣を向けてくる。其れを見ていた騎士団達も自分に対して敵意を見せていた。
「あはははははははははははははッ!!!!」
黒騎士は嬉しそうに聲を高らかにして笑った。
「何を見てっ.......」
マールスは背後に尋常ならざる何かをじ振り返る。それに釣られる様にユーノとシアリーズも背後を振り返った。
「_________________聖」
聖ディアーナがそこにはいた。まるで始めから其処にいたように。彼は下の間で魔の群れを食い止める為に殘っていた筈だが。
「聖様!!!うぅ、ご無事でっ............良かった。」
その絶的な數、そして強さに恐らく喰い殺される事は容易に予測出來ていた。だが、彼は戻って來たのだ。
「ふふ、ご機嫌よう。」
しかしどうも様子が可笑しい。彼の服裝は鮮に染まっており、階段へと移をさせた騎士団達からは音沙汰がない。それに先程まで後退させていた騎士団達が周りにはいつの間にか倒れていた。
「最後の魔に討ち勝ったのです、聖さっ..........?」グサッ
「さようなら、シアリーズ♪貴方は良き隣人であり、仲間でしたよぉ♪」
シアリーズは痛みをじ、下へと視線を落とす。
「ふふ、だから一番最初に【救済】して差し上げましょう♪」
ディアーナの腕はシアリーズのを貫通していた。
「ぐぶっ、なん........でっ、」
を口から吐き出しながらディアーナへと問う。しかしディアーナは笑みを浮かべるだけ。意識が暗転して行く。
「ジョン、さん........」
縋る様に黒騎士へと顔を向けるも何も言わずただディアーナへと嬉しそうに笑みを浮かべるだけだった。
3分小説
一話完結の短編集です。
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