《闇墮ち聖語~病んだ聖はどんな手を使ってでも黒騎士を己のモノにすると決めました~》第五十四話『銀狼の過去』

友人_________親しき者に対し呼ぶ呼稱。吾輩とは無縁のもの。神は常に孤高であり、萬全ての頂點に立つ存在。

【ひっ!?____化!】

人が吾輩を初めて見た際に発した言葉だ。

【____人食い狼めが敗してくれる!】

人が軍勢を率いて襲い掛かって來た。

【_____私は人柱です。】

軍勢を滅ぼしてからと言うもの人は人のを贈り付けてくる様になった。

【失せよ、さもなくば貴様達の祖國を滅ぼすと伝えよ。】

狼は権能で森を創り出す。人間のエゴに一々と付き合ってはいられない。

【頼む、我が娘を救ってくれまいか!】

しかし、それでも尚人は狼の元へと訪れる。

【我が名はアーリントン。貴殿の恩恵を授かりたく馳せ參じた。】

塗れで左腕を失って居る初老の男。聖域の最奧まで単で辿り著いた猛者のの一人。奴は自の事を王國の長だと言っていた。

【娘の命を救ってしいのだ。私に払えるものなら何でも指し出す。】

命も捧げると言う。

【だから娘を助けて頂きたい!】

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賢者は言った。ならば、王國を栄えさせ平和の世を作り上げよと。その言葉の通り男は國を大國まで長させた。

【禮は言わぬ。姫を救うのは英雄の努め。例え人外であろうともな。だが気にったぞ、賢狼。ソナタを姫の側近に

加えてやる。近うよれ。】

數ヶ月後、ボロボロの姿にりながらも唯我獨尊の態度を取る人間の雌が現れた。その雌は以前、聖域を訪れた王の娘だと言う。

【愚かな傲慢だ。聖域の最奧まで辿り著いた勇姿に免じ貴様が言葉にした事は流そう________去れ】

【待て!まだ姫の話はおわ】

なんの反論も出來ないまま聖域外へと強制転移させられる姫。

【アンタは_______俺にとって親しき友人だ。語り合いたい。共に人の生を歩み謳歌して行きたい。例えアンタが人外であり狼であろうと俺には関係ない。聖域を出よう。俺と一緒に行こう。死が二人を分かつ時まで。】

熱烈な告白だとじた。初めて向けられるだ。純粋に吾輩だけをしている。力や奇跡ではなく吾輩自を。

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【______ふっ、面白い事を言うな人間。貴様が古の剣の存在を知っている事には脅かされたが、どうやら頭のネジが外れた異常者なようだ。】

【異常者で結構。俺はアンタと共にいたい。その事実に変わりはない。例え違う世界で生まれ落ちようとも、必ずアンタを迎えに行く。このに何度と困難が振りかかろともな。】

確固たる意志がその瞳からじらる。

【お主自の願いは相分かった。だが何故、娘の願いもお主が尊重する。】

黒騎士は小さく笑いを零すと銀狼の頬へと手を付け、こう言った。

【『銀狼と』、だからかな。】

銀狼は可笑しな事を言う奴だと、苦笑をした。

「_____________________賢者様!!」

遠く離れた場所からの聲が聞こえて來る。

「カミーユ、か。」

傷口を抑えつつ、彼のいる方角へとを向ける。

「やっと見つけたわよ!!あぁ!!!賢者様、そいつ殺さないで!!!それと私のおばあちゃんを助けなさい!!!!」

騒がしい。やはりカミーユは聲が高いなとじながら腰を下ろす。

(流石に立ちくらみがして來たな。を流し過ぎた。)

マールス戦の傷はに一生殘る切り傷だ。止も中途半端な形である為、けば傷口が広がる。

【既に汝の祖母は回復をしている筈だ。】

既にブランツェは願いを承諾し、カミーユの祖母を病気を取り払っている。

【その男に謝をするのだな。】

カミーユは訳が分からないと言った表を見せるが黒騎士は片手を振り言う。

【行け________アンタの祖母はもう大丈夫だ。】

カミーユはその言葉を聞くと即座に黒騎士の元へと寄り肩を貸した。

「行く訳ないでしょう!アンタが本當にお婆ちゃんを救ってて賢者様に頼んだんならお禮をしなきゃならないし、怪我人を放って戻る程、私は落ちぶれてないわ!」

一度は捨てて先に進んだだろうに。

「一度は俺を殘して去って行っただろう、カミーユ。」

「うぅ、それは........って何度も言うけど、私はカミーユなんて名前じゃないの!!」

黒騎士は舌を出し悪戯っ子の様に言う。カミーユはうぐっとバツの悪そうな顔をする。

「はは、冗談が過ぎたな________俺の事は本當に良いんだ、先に行ってくれ。」

まだ、俺にはブランチェと話す事が殘っている。

「そう...........貴がそう言うなら行くわ。」

自分が殘ると言う明確な意思を見せるとカミーユはし考える素振りを見せ承諾してくれた。

「いきなり何をして、」

そして彼は自分のスカートの一部を千切ると、塗れである自分の顔を拭ってくれたのだ。

「ねぇ、貴方..........」

は自分の顔を下から覗き込む。

「かなりの形ね。さっきは塗れだったから分からなかったけど、何処かの王族?」

いなと心の中で思いながら、自然と手が彼の頭へと置かれる。

「アンタの方が可いよ。」

本音からそう言葉にする。

「なっ!?私がか、かわっ..........うぅ、アンタ、私の事が好きなの?」

をカテゴライズするならばツンデレだと勘違いしがちだがしジャンルが違う。彼はただ本能の行くままに発言をしているだけであり、天然バカなのだ。そこが可らしいとも言えるのだが。

「あぁ、好きだよ。」

「そ、そう!!なら、決まりね!!!」

カミィルは黒騎士の手を握り笑う。

「______アンタと私は夫婦になる!」

カミーユは既に決定事項だと言わんばかりはにかんだ。

「あぁ夫婦になろう........夫婦になろう?」

黒騎士はに寛容になり過ぎている為、理解が若干遅れていた。

「待て待て、順序が飛躍し過ぎだろ!」

「アンタは私が好き!私はアンタのこと気に言った!結婚!はい、終わり!」

「いやいやそうだけども!結婚までの過程がすっ飛んでるから!」

「過程?どうせ好き同士なんだから最初から結婚してた方が良いでしょ!」

無茶苦茶だ。だが、良い。この唐突な発言や行力こそが彼を彼足らしめている。

「............ふふ、あはははは!」

久々に心の底から笑った。

「絶対に迎えに行くよ。この命が盡きて魂になろうとも迎えに行く______________だから、アンタは安心して待っていてしい。」

カミールは一瞬驚いた表を見せるが直ぐに悪戯っ子の様な笑みを見せ告げる。

「ったり前じゃない!絶対に私を迎えに來なさい!じゃなきゃ此方から捕まえに行くんだから!」

黒騎士は目を見開き、小さく聲をらす。

「ふふ、其れは怖いな。」

俺は必ず全ての世界を周り、みんなを連れ戻す。そして【王冠】を手にした暁には_____

「當然よ!この私から逃れようなんて1萬年早いのよ!」

_____________カミーユ、お前を必ず蘇生して見せるよ。

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