《闇墮ち聖語~病んだ聖はどんな手を使ってでも黒騎士を己のモノにすると決めました~》第五十八話『銀狼の真実』

「魔法の基礎は魂をじること。どのようなモノにも魂は宿っている。そして魔法を行使するには魂同士の同調、又は侵食が必要な要素となる。」

「侵食?」

「己の魂を他の魂へと無理やり割り込ませるのだ。花草ならば長に、人に使えば作が出來るようになる。」

「それは凄いな。」

例を出せば怒りをじている相手に己の魂を無理やり同調させる事で落ち著かせることが出來ると言うものだ。

「もっとも己自の魂の強度に左右されるがな。魂の質が強大であれば相手の魂に此方が同調してしまう欠點がある。」

「......相手の力量、そして存在を踏まえた上でしか使えないってことか。」

諸刃の剣である。強大な力には危険なリスクが伴うと言う事だ。

「あぁ、だが其れは人に対し行使する場合だ。自然、、昆蟲、人工らは姫の支配下に出來る。」

ニヤリと口元を魔の様に曲げ嗤う魔

「あの賢狼も使えた筈だが権能寄り故、滅多な事では使わなかったがな。」

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「何故、そんな事を知っているんだ?」

「王國への報復の為、50年程観察していた。」

勿論観察している事は知られていたがな、と忌々しそうに付け足す不老の魔。50年って........どんだけ執著してたのやら。

「姫が不老な理由が知りたいか?」

「知りたくないと言えば噓になる。けれど言いたくないのなら無理に言わなくてもいい。」

「ふふ、そう紳士にならなくとも良い。姫と年には隠し事など不要なのだから。」

不老の魔が自へと手を當てる。

「先程、説明したであろう魔法の真理、魂の同調とやらをあの賢狼で試したのさ。」

不老の魔はとんでもない事実を言葉にした。

「くく、驚いた顔も初々しいな、年は。」

驚いたのが嬉しいのか更に饒舌に口をらせていく不老の魔

「魂の桁が奴は膨大過ぎた。姫の魂を1と過程すると賢狼の魂は千だ。到底敵う相手ではない。だから呑まれた。」

「だから呑まれた.......?」

「魂の混濁に、な。だが自我の崩壊が始まる寸前に奴が止めた。己の魂の質を同質まで下げる事でな。」

「その後癥が不老と言う訳か。」

「簡潔に言うならばそうだ。けれどこの話には続きがある。」

「続き.........?」

「そう。後的に得たのではなく、奪ってしまったのだ。」

ブランチェの不老、いや、不死と言うべきだろうものを奪い取った。そう彼は言った。

(.............そうか、そう言う事か。)

「______合點がいく。」

どのような願いをも葉え屆ける力を持つ賢狼。其れは一重に神であり膨大な魂を持ち合わせていたからだ。更には不老、不死と言う側面から力が衰えない理由もある。しかし、カミーユの願いをれ葉えると同時に力盡き死んでしまった。

「あの狼は衰弱していたのさ________老化でね。」

老化には何者も抗えない。ただ弱まり、死んでいくのを待つだけの存在となる。

「ふふ、そう悲しいそうな顔をするな。此方まで悲しくなるだろう。」

黒騎士は顔を背けた。

(ブランチェ...........)

この世界の置いての神、そして化として人間から崇め恐れられた存在が銀狼である。彼奴はもしかしたら不老を手放せて良かったとじたのではないだろうか。

「お願い!!やめてよ!!!」

は全に染め剣を強く握る。

「貴様のような化を野放しにさせてはおけぬ!直ちに投降せよ!!」

の周りには何十人もの王國憲兵達が斬り殺され倒れている。

「これ以上抵抗する様ならば、貴様の祖母を殺す!」

捉えられた祖母の姿が目にる。

「っ、離しなさい!」

は怒り、激高した。

「お婆ちゃんに指一本でもれてみなさい、貴方達を全員祭りに上げてやるわ!!」

憲兵の死の一つへと剣を突き刺し、ぐりぐりとを抉る。

「ひっ!?隊長!!」

憲兵達はの覇気に圧され怖気づく。しかし引かず、ただ剣を彼の祖母の首へと當てる脅す。

「怯むな。此れは王命だ!直ちに剣を捨てろ!そうすれば貴様の祖母は開放してやる!」

「お前っ..........!わかった、だから離して。」

歯軋りを立てながらもは剣を手元から離し、両手を上げてしまった。

「.........お婆ちゃんを開放して。約束でしょ?」

は憲兵の手により拘束された。そして祖母は約束通り開放される。

「うぅ.......ごめんなさい。」

その場へと膝を著き涙を流す祖母。

「お婆ちゃんは何も気にしなくていいの!だから笑って!」

はにこやかに笑う。

「___________殺れ」

だが、現実は非常だ。

!!」

祖母がぶ。憲兵達は拘束したであろう、カミーユへと剣を向け蜂の巣の様に彼を突き刺したのである。

「くぶ............お婆ちゃん.......」

祖母へと視線を向け微笑を見せる

「大丈夫よ............」

徐々に意識が遠退いて行く。

「私..........頑..........丈」

視界が完全に閉じる。何も見えない。

「なん...............だから」

そしての鼓は止まる。祖母を心配させまいと、痛みの聲を上げず最後まで強がって見せたのだ。

..........

祖母はその景を見て放心とした狀態であった。

「復讐の種を除いておけ。」

そして憲兵の隊長らしき男が兵へと耳打ちをするとその兵は祖母へと近づき剣を心臓部へと突き刺した。

「がはっ」

祖母はの亡骸へと最後まで視線を離さず死んでいく。

「我らが王も酷な事を命じる。だが、聖域の加護が無くなった今こそが王國の繁栄に繋がる好機なのだ。」

王は聖域を獨破したカミールの力を恐れた。故に徹底的に彼の來歴を洗い、祖母を人質とする事で殺害したのである。

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