《闇墮ち聖の語~病んだ聖はどんな手を使ってでも黒騎士を己のモノにすると決めました~》第六十三話『優秀過ぎたのだ』
「壊れかけの玉座に座り尚も王を気取る。業腹だが我がを引く事は認めよう。」
城の外壁は魔法で崩した。既に憲兵達は無力化され、殘された者は王一人である。
「國を壊し満足か、姉上よ。」
王の杖を虛空から出し地へとつける國王。
「あぁとも!これ程まで心地良くじた事はない。殘るは貴様の命だけよ!」
不老の魔は聲を張り上げ両手を上げる。
「此処に終焉の楔を打ち込もう。」
口元を歪め片手を王が座る玉座へと翳す。
姉は才能に満ちていた。どのような事をしてもすぐにものにしてしまう。そんな姉が誇らしくあると同時に疎ましかった。
「姫様はあぁも優秀だというのにな。」
「本當に王家のをけ継いでいるのかも疑わしいな。」
周囲の評価は何時も姉と比較をされてしまう。幾ら努力をしても彼には追いつかない。いや、追いつけなかったのだ。
「あぁ____________何の為に生まれて來たのだろう。」
自室から見える城下町を月に當てられながら黃昏れる。
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優劣が出來る事は當たり前だ。しかし、余りにも慘めではないか。
「だから私は________」
姉の唯我獨尊な態度をよく思わない貴族や當時の宰相を上手く導し姉を追い出す事に功する。
(出來る事ならば殺したかった。)
だが、姉は生き延びた。あの姉はなんと聖域領域を隠れ蓑にしたのだ。
「憲兵達を聖域へと送り出す事は出來ぬ。」
何故ならば聖域とは人が踏みれて良い場所ではないからだ。
「國を壊し満足か、姉上よ。」
王座に腰を下ろした狀態から愚姉を睨みつける。
「あぁとも。お前の首を貰いに來た。」
貴族達の死が至る所に転がる。其れを踏み付け此方へと一歩ずつ近づいて來ている。
「敵対者よ______」
重いへと鞭をれ立ち上がる。
「________我が魔法にて打ち滅ぼしてくれる。」
杖を空間から取り出し、手を翳す。
「打ち滅ぼされるのは貴様だ、王國の王よ。」
城のガラスが一斉に割れる。二人はガラスの雨の中でも一向に視線を逸らさず互いに向け歩き出した。
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「雌雄を決する。私が此処で楔を打ち、王國に平和を取り戻す。」
「建前を用意せねば戦えぬか?本音を言ってみてはどうだ。私は姉が恐ろしいのだとな。」
魔法同士の衝撃。圧が二人の周囲へと広がっていく。
「姉上_________貴方は私に負けたのだ!」
杖を橫払いし、地を踏みつける。瓦礫が不老の魔へと向け吹き飛ぶ。
「この地に殘り王となったのは姉上ではない!この私だ!過去の亡霊は過去の亡霊らしく消え失せよ!!」
不老の魔の左右へと地面を押上げ逃げ場を無くさせる。しかし、不老の魔は一歩もかない。
「王の証を示したくば証明してみせよ。」
目を細め、両手を天へと上げる。すると自分の立つ大地から巨大な蔦群が溢れ出し王の魔法ごと包み込む。
「________貴方は何時だってそうだ。」
上から王を見下す不老の魔。
「私の邪魔ばかり.......貴方は何時だって神からも両親からもされていた!」
弟である自は常に二番手。何をするにも姉のおまけであり注目など一切されない。
(國の重役らが私に縋りついたのは姉が追放されたあの日を境にだ。)
許せなかった。
「頼むから私の前から消えてくれ」
姿もその聲も聞きたくはない。若き頃を思い出すのだから。魔法による弾の撃ち合いが行われる。互いの弾は惹かれ合うようにぶつかり、一つ一つが大発を起こす。
「そら、どうした!!」
不老の魔はを昂ぶらせ、更に魔法の雨を振らせる。
「ぐっ、」
(この場を濡らしどういうつもりだ......)
弾の打ち合いを兼ねての天候作。並の魔法使いが行える技量ではない。まさに天才。
「この程度で死んでくれるなよ、愚弟。」
弾の嵐を止め、天へと手を掲げる。
「バカめ、隙だらけだ!!」
數十と言う弾が無防備である不老の魔へと襲い掛かる。しかし、それよりも先に不老の魔は嘲笑った。
「________雷よ」
弾を呑み込み一線の雷が落ちる。そして王の足場は先程の雨水で濡れており、王は雷をける事となる。
「はぐ」
その場へと倒れる王。両目は完全に蒸発し、倒れてなおもはビクリビクリといていた。
「醜き姿のままでは不快であろう。」
倒れた王へと向かい手を翳す不老の魔。城に存在したであろう武群が上空に無數に浮かぶ。
「くく、塊にしてくれ」ザシュ
不老の魔の臺詞は途中で止まる。何故ならば王のが針狀となり部を貫いたからである。
「_________初めから勝てるなどと思ってはいなかったさ」
ともに両目は焼き焦げ死にの王は最後の気力を絞り魔法を行使したのである。
「姉上、貴方は冥府へと連れて行く。王國の滅びは逃れられないだろう。聖域も失われ、王國の栄も失われた今、戦國の時代へと時代は昇華する。ならば我らは人の開拓時代に不要な異だ。」
「ぐぶ.......ふざけた事を抜かす。」
自のを貫いた槍を握り潰し、王の前へと立つ。
「己の前に人の未來を願うとお前は言うか、偽善者め。だから、お前は何時までも姫に並ぶ事も超える事も出來ぬのだ。」
王はその言葉を最後に鼻で笑うとそのまま命の燈火を失う。
「つまらぬ幕開けよ______」
玉座の殘骸へと腰を降ろし、ゆっくりと目を閉じる。
(王國は滅び、我が筋も姫が死ぬ事で完全に途絶える。)
意識が徐々に深淵へと沈んで行くのをじられる。
「______________ジョン」
心臓を貫いた槍。魔法にて延命はしているが時間の問題だろう。
(最後にそなたに_________)
最期の時はした男ので死にたい。別れの言葉を屆けたかった。
_________會いたい。
さすれば後悔なく生涯に幕を閉じることが出來るのだから。
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