《闇墮ち聖語~病んだ聖はどんな手を使ってでも黒騎士を己のモノにすると決めました~》第七十ニ話『天使と朝食』

(私の神は衰退している.......)

劣等種だと見下していた【人間】になからず気を許してしまったのだ。天使と言う種族は神面に置いては実は屈強ではない。神と言う支えがあったからこそ勇敢にして思慮深い。

(天使としての誇りは.....まだ、在るのでしょう。しかし、今は何も考えたくはない)。

舊約聖書や數多の文獻に置いても複數の天使達は自己のに抗えず神へと反骨を起こしている。それは神が自らを裁いてくれると言う安心からも生じていると仮定が出來るだろう。

「さっきは眠ってたし天使も眠るんだよな?」

青年は明日に備えルの天使の為に布団の用意をする。ルキフェルはと言うと先程渡されたであろう自についての小説を読んでいた。

「我らは貴方がた人とは違い元來睡眠を必要とはしません。あ、それと先程の牛の恵みのおかわりを所します。」

「はいはい。」

隨分と馴れ馴れしい事だと苦笑しながら軽い返事を返し、キッチンへと向かう青年。

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「返事は一度で結構。」

天使は本を肩手にごろんとソファーへと橫になる。現在の格好は天使の甲冑をぎ、いかにもな天使な姿をしていた。

「なぁアンタが破壊した窓や天井って言うのは天使の力で直せないのか?」

溫めたミルクを置くと天使はギロリと青年を睨み付ける。

「人が天使である私に命令をするのですか?」

青年はため息を吐き頭へと手を置く。

「お願いをしているんだ。まぁ大天使様でもあるルキフェルにも出來ないって言うなら別にいいんだけどさ。」

ワザとらしくそう口にすると天使は本を置きソファーの上へと立ち上がった。

「人の尺度で私を測れると思うなよ、人間。そして付け加えるな

らば私は最上級階級の熾天使です。」

天使はパチンと指を鳴らすと天井と窓は何事もなかった以前の姿へと戻っていた。驚きのあまり眼を見開き窓へとれる。

「やっぱり本の天使なんだな......」

今だに此れが夢ではないのかと心の何処かでじる青年は多ではあるが喜びをじていた。

「この程度、造作もありません。ふふ、恐れをじましたか?」

ルキフェルは青年の反応に満足したのかソファーへと再び座り本を開く。

「まぁ、こんな経験を目にする奴何てこの世界じゃあ俺くらいだからな。さて、オレは眠るとするよ。アンタも休息を取りたくなったら布団を敷いて置いたからそっちで休んでくれよ。」

一人用のべッドへと向かいを橫に倒す。

(今日は々な事があったなぁ.........)

眼を閉じるとページをめくる音だけが聞こえてくる。

「なぁ_________明日、俺と出かけないか?」

パチリと眼を開け、ルキフェルへと顔だけを向け訪ねる。

「構いませんよ。」

天使は此方を見ずにそう答えた。青年はその答えに満足したのか眠りへとついた。

「______________起きなさい、人よ。」

そして早朝、天使により起こされる羽目となる。外は未だに暗い。

「何だよ、まだ夜じゃないか?」

「貴方が昨日、出かけると申したのでしょう?既に日は東から昇っ

ております。」

「いやいや、まだ人は寢てる時間だから。それに今日出かけようと思ったのはアンタに街を案しようと思ったからだ。店が開き始めるのは10時くらいたがら、6時間くらいは待機だな。」

天使は顎に手を當て小難しい顔をする。

「.......人の生活循環と言うは不完全過ぎる。此れでは

主である神を満足させるに足りえない。」

「別にオレは信仰にそこまで深い訳じゃないからなぁ.....」

べッドから立ち上がりキッチンへと向かう。シンクで顔を洗う姿を珍しそう天使は眺めていた。

「人の文明と言うは此処まで長をしているのですね。何も無き場所から水が湧き出るなどザドキエルが見ればさぞ驚く事でしょう。」

ザドキエルとは「神の高潔」を意味し、七大天使とされる天使である。そして記憶力、水を司る智天使の側面も持つ。

「まぁ、早起きした事だし何か軽いでも作りますかね。一応は食事も出來るんだろ、アンタらって。」

昨晩は牛飲んでたし。ルキフェルはコクりと頷きそれの問に答える。

「もっとも「必要はありませんが、だろ?」私の臺詞を取るな、人間。」ゲシ

「痛っ!?」

天使は軽く膝に蹴りをれて來た。

「無駄な事をしていないで早く調理を始めなさい。」

青年は笑うと冷蔵庫からベーコンと卵を出し調理を始める。と言ってもフライパンで焼くだけなのだが。

「取り敢えず蓋を締めてっと、今のうちに食パンをトースターにれとこう。て言うか、近いんですけど....」

天使は青年の隣へとひっつきその仮定を不思議そうに見ていた。

「不思議なだ。我ら天使は叡智に満ちた存在。それがこうも新たな知識を人から見せられるのだから。」

レタスを取り出し水洗いをするとルキフェルへと青年は言う。

「そう言うもんを神は見たかったんじゃないのか?」

ルキフェルは眼を見開く。

(主が抱いていた可能と言うのは.......この事を指して......いえ、既に私は)

ルキフェルは関心しているといつの間にかテーブルへと料理が並べられていた。

「どうだ、凄いだろ?」

卵焼き、ベーコン、レタスサラダ、トーストにオレンジジャムが食

卓に並ぶ。修復されたテレビをつけ朝食を口に含んでいく。

ルキフェルも青年に習い朝食を始めた。

............味だ。木の実、果実とは違った味しさをじます。」

朝食へと手を付ける速度が上がる天使。微笑ましくそれを見ていると自分の皿に乗るオレンジジャム付きのトーストとベーコンが無くなっている事に気づく。

「おい」

「何でしょう?」もきゅもきゅ

「......オレの分まで取っただろう。」

「天使である私がその様な不遜な行為をすると?」

「じゃあその皿に乗るトーストは何なんですかねぇ、天使様?」

ルキフェルは慈ある笑みを浮かべると青年へと告げた。

「今の私は【墮ちた天使】ですので。」

小さく舌を出し苦笑を見せるルキフェル。青年はその臺詞を聞き言葉では勝てないと悟り、殘りの食事を虛しく食すのであった。

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