《闇墮ち聖語~病んだ聖はどんな手を使ってでも黒騎士を己のモノにすると決めました~》第百五十二話『覚悟』

“願い?”

______願いとはなんだ?

“殺すこと”

______この手で殺めたい。

を見たい”

______そう、流を見たあの高揚

を引き裂く”

顔面を毆り抉りでる人。あぁ、脳からアドレナリンが分泌される。

果たしてそんながオレの願いだったか..................................違う。答えは否だ。

(........................おれは)

拳を強く握り締める。そしてそれを力いっぱい振りかぶる。

「ぐッ!」バンッ!!

己の顔面へと叩き付けた事で凄い痛みが波紋が広がる様に全に広がっていく。

(何をやってるんだ、俺は.......)

を伝いポタリと垂れていく音が靜かに聞こえた。

「正気を保てよ、バカ野郎ッ!」

己に喝をれる様にぶ。殺人衝に囚われた自分がけなくてたまらない。

「其方の其れは『正気』と『瘴気』を掛けて言うておるのか、くく。」

けっして灑落ではない。一人でそう呟き笑うディアーナを無視し、眷屬2へと再び対峙した。

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「______もう、大丈夫だな?」

ディアーナは相変わらず笑みを浮かべながらそう問うてきた。

「あぁ、もう大丈夫だ。呑まれる心配はない。」

殺人衝以上に大切な役目がある。

(____________仲間の手助けをする為の力。手にれる!!)

無理矢理と植え付けたられた力ではあるが、此れから先の事を考えなければいけない。

「ほぉ、瘴気が程よく浸して來ておるではないか。」

ディアーナの言う通り、頭痛やに広がる痛みが大分抑えられてきた。

(どうやらふっきれると瘴気は馴染むらしいな。)

何とも意地悪な質だと苦笑が出る。

「くく、では足掻いてみよ、ジョン。此奴はまぁ..........頑張って倒してみよ。」

眷屬2へと指示を送るディアーナ。眷屬2はディアーナの指示には従わず、手元へと大剣を現化し、その場にて待ちかまえる。

「_____來い。」

眷屬2は深くフードを被り表が見えない。大剣を手にした騎士のような外見だ。ディアーナは何故か舌打ちをしていた。

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(大丈夫だ。今のコンディションなら自由にける。)

それに側にめる瘴気が己に瘴気の扱い方を徐々にだが、伝えてくれている。

(に呼応してくれるのか。)

「____なんだ、來ないのか?」

『騎士の眷屬』は懐からナイフを取り出し、投げつけてくる。

「くっ、」

(速い、だけど見えるッ!!)

瘴気が馴染んで來ているおか、何とか軌道が読める。

「ッ!!」シュン

(危ねぇ!何とか避けれた.........一度、此処から距離を取ろう)

一度距離を取るためにバックステップを踏み、の山まで後退する。そしてそのたちを盾にするようにを隠すのだが。

「はい?」ブシュ!!

を貫通し右肩を貫かれた。

「何だ、遠くへと逃げないのか?突き刺してしまったぞ、ジョン。」

大剣が突き刺さったのだ。いつの間にこの間合いを詰めたと言うのだ。

「お前は........くっ!!」

即座に大剣を腕力で引き抜く。

「_______マールスッ!!」

(原作のゲームをプレイした際に目にした登場人。何でこいつが心象世界でディアーナの眷屬してんだ!!)

ラディアンスシリーズ2作目の主人公。

「そら、避けられなければ死ぬぞ?」

大剣を振りかぶるマールス。

「くそ、こちとら武なんてもってないんだぞ!!」

迫り來る斬撃を瘴気の力で何とか避けつづける。

「戦場でもお前はそう言い訳をするのか?武がないなら拳を使え。拳が破壊されたのならば足を。足すらも再起不能となったらその牙で喰らいつけッ!!」

マールスの言う通りだ。俺は死にものぐるいで噛み付かなければいけない立場にある。俺は弱者だ。ならば___

「_______覚悟を見せてやるよお!!!!」

『良くぞ言ったぞぉ、ジョン』とディアーナが脳へと話しかけてくる。視線を一瞬、の頂へと向けるとディアーナが笑みを浮かべていた。

「其方へと與えた瘴気の殘量では々、の再生や強化が限界だ。その程度も知れている。だがなぁの再生を捨て、瘴気を一點へと集中させれば別の使い道もある。」

マールスの攻撃を避けながらディアーナの説明を聞くが、無謀な考え過ぎて実行は現狀出來ない。再生や強化だってコントロールして出來てるわけじゃあない。そして仮に解けたとしてもあの大剣の餌食になるのは目に見えてる。ディアーナの提案する瘴気の使い方は危険すぎる。

「どうした、ジョン。私の言葉を信じられんか?」

その様子を見たディアーナは一向に使おうとしない青年を見て片目を瞑る。

「ふむ、そうか、確かに其方が一點に集中でもしようものなら死ぬ可能も生まれよう。しかし、その程度の覚悟では瘴気の力を得たとしてもこの先役には立たぬぞ?」

焚きつける様に言う深淵の王。

(言ってくれる.............)

青年は鼻で笑った。

「..........一點に集中したら何が出來る。」

マールスとの攻防を続けなが問う。するとディアーナは両手を広げこう言った。

「_____武が出來よう」

其れも瘴気が圧された猛毒付きのなぁと小さく付け足す。

「くく、一度れれば生命など容易く命を失う程の猛毒だ。程度の低い瘴気とは比べられん程の代となる。」

魔力値が高く無いものは直ぐに死んでしまうような猛毒を圧し、武にするのだから猛毒で無いはずがない。

「教えてくれ!!」

力、共にめる瘴気殘量が限界に近い。マールスからけたダメージも再生が間に合っていないのだ。

「くく、そうかそうか______それ意識を研ぎ澄まし、己の最強を考えろ。瘴気はその意思に呼応し、反応を示す。」

漫畫などで見る意識を集中するんだと言う行為は現実世界にを置いてきた青年からすれば難題な課題だった。そもそも素人が戦闘中に他の事に集中出來る訳がない。

「雑念が多いぞッ!」ブン

そんな事は百も承知だ。意識を集中した瞬間に自己再生が解かれると聞かれた以上、慎重にならなければならない。

「あぁああああああああ!!!!クソッ!!」

意識を集中する為にの山へと再びを隠す事にする。マールスは其れを追尾しようとするが、沼へと潛り姿を消した。

「_____ぷはっ!」

そしてマールスから離れた位置に顔を出し意識を手のひらへと集中させる。

(そうだ。意識を研ぎ澄ますのだ。さすれば瘴気はおまえの願いに答えよう。)

ジョンの瘴気の増幅をじマールスへと視線を移すディアーナ。

「暫し待て。」

「分かっている。俺に指図をするな、裏切り者が。」

マールスはディアーナに対し、反抗的な態度をとる。

(余が生み出した眷屬だと言うのに、なぜ、こうも態度が悪い..............?)

「ぐっ.............」

が震える。から何かが引き裂かれるような覚だ。

「.........短.....剣」

リングダガーに酷似したが禍々しい瘴気を発し手の平の上に浮かぶように出現する。

「此れが............俺の武

が深淵の様にどす黒く、一度れれば生は死ぬだろうほどの瘴気度をめていた。

「これで__________」

手の平に浮く短剣を摑み取る。ビリビリとしたが全に生じ、先程の引き抜かれるから一変して力が満ちる覚へと変わる。

「__________彼奴らと戦える」

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