《闇墮ち聖語~病んだ聖はどんな手を使ってでも黒騎士を己のモノにすると決めました~》第百七十一話『開幕』

「君も難儀なものだね。」

鎧にを包んだ『蚩尤』は『ガルーダ』の元を訪れていた。ラームナガル城は現在、ガルーダにより閉鎖され観客はおろか、地元民でさえも立ちれぬ完全なる城塞と化していた。

「貴公か......何用だ?」

玉座に座るガルーダは肘を付け警戒した様子で蚩尤を見る。

「何用だ、か。私たちは一応は協力関係にあると思ったのだがね。」

苦笑をすると、スマートフォンを取り出し、ある一団の姿が映る映像を見せる。

「時期に【未知數】が此処に來るだろう。君を殺すためにね。」

映像には食事を取る四人組の姿が映っていた。

「知っておる。だからこそ、我は構えておるのだ。彼の者は英雄ゲシル・ボグドー共に原初の悪魔を屠りし猛者。我の最大を持って答えようぞ。」

「.......君が強者である事は史実と共に過去の戦績から理解が出來る。しかし、此度の相手では些か不明な點が多過ぎる。」

「ならば、貴公が我に手を貸すと言うのか?」

「あぁ、そのとおり。君を此処で失う訳にはいかない。私と彼で君の補助を行わせて貰う。」

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「.......彼?」

ガルーダは目を細める。

「雙対の片割れか、それとも......」

「吸鬼の彼は..........來ないと思う。プシューケー、出てきて來れ。」

柱の隅からひょいと顔を出すプシューケー。何処か怯えた表で二人の姿を見ており、何かを言いたげだった。

「は、は、話と違うじゃないですかぁ(>

ガルーダはジト目で蚩尤を見る。

「はぁ、君もいい加減にしてくれないか。彼の重要を知っているだろう。靜観するにも限度と言うがある。戦いにおいて主軸である彼を失えば私たちに先はない。」

「ふ、フレイアさんとフレイさんが絶対に勝てるって言ったもん( ́・ω・`)」

プシューケーにややイラつきをじるがそれを心で抑え返答を返す。

「北歐神は最後の時まで戦わない怠惰だ。そして吸鬼もまた然り。それにベトナムの山奧に住まう君の同郷の者は味方なのかも不明。現狀、前線に出るとなれば私と君、そして聖鳥だけだ。」

いったい何処で選択肢を間違えたのかと心で毒を吐き二人を互に見る。

「前線って....私、戦った事ぉ、ないですよぉ( ́・_・`)」

「噓をつくな。君があの降霊師の次に殺戮數が多い事は把握しているのだぞ。」

「はいぃ??ち、違いますよぉ!勝手につっ掛かって來た人達が死んだんですよぉ!」

ブンブンと両腕を上下に揺らし否定する。

「くく、それは僥倖。娘、其方にも一角の能が在ると言う訳だ。」

ガルーダが笑う。

「まって!まって下さいぃ!!この空気は駄目ですぅ!私、また流されて一緒に戦う事になっちゃうじゃないですかぁ!」

必死に頭を下げ、戦いたくないと言うプシューケー。

「はぁ、だから何度話せばいい、プシューケー。私たちは彼を失う訳にはいかないんだ。」

「で、でもぉ、戦いたくないんですよぉ......怖いですしぃ( ́;ω;`)」

「はぁ、此れは余り私の口からは言いたくないが........放浪としていた君に食住を與えたの私だろう。」

蚩尤の目が義を果たせと言っている。

「この話を持ちかけた君はあまつさえ、家から抜けだし北歐神へと助けを求めた。しかし、君は彼等に否定されむざむざと戻ってきたではないか。仕事を果たして貰うぞ。君は唯でさえ、墮落をした日々を送っていたのだから、それに見合う仕事はしてもらう。」

プシューケーがホームレス同然に過ごしていたソロ時代に手を差しべたのは蚩尤である。しかし彼は彼に與えた住居で引き篭り墮落とした毎日を過ごすのみだった。

「強制労働反対ぃ〜ヽ(;▽;)ノ」

「分かった。なら、子れを見ろ。」

先程、ガルーダへと見せた映像を見せる。するとプシューケーは目を見開きスマートフォンをもぎ取りると、顔を更にスクリーンへと近づけた。

「な、何という形集団.........か、彼らは....ど、獨なのでしょうかぁ?」

プシューケーは一畫面を指差し蚩尤へと問う。

「私に聞かれても困るのだがね。」

「そ、そうですよねぇ。デュフ、わ、私、やっぱり、ここに殘りますねぇ?」

若干、息が荒くその映像を食いる様に見るプーシュケー。

「その娘はどうしたのだ?」

「何でもないよ。彼はただ、おほん、神に病気を抱えているだけだ。」

一度、彼に貸與えている部屋へと足を踏みれた事があるのだが.....いや、説明するのは止そう。ただ、言える事があるとすれば、それは狂気としただったと言おう。

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