《闇墮ち聖の語~病んだ聖はどんな手を使ってでも黒騎士を己のモノにすると決めました~》第百七十五話『ですよ?』
「___________さながら、聖書に記されしヤコブのように勇猛しい。」
冷たい手のひらがガールダの頰へと當たる。ガルーダは直した。殺したと確信した相手が自の背後を取り、余裕を持った態度で語りかけて來たからである。
「ば、馬鹿な.....」
全ての力を注ぎ込み、解き放った全全霊の一撃。其れを避けるなどあり得ない。
「天使の羽をご存知ですか?」
「.............天使の羽」
「私の様に最高位階である熾天使、又はセラフィムは6翼と兼ね備えております。」
「それが.......どうしたと言うのだ。」
ルキフェルはゆっくりとガルーダの羽を玩をでるかの様にれると、ガルーダの部から一振りの矛が突き出した。それは飛沫を上げ、ガルーダは絶する。
「がはぁ、ああッ」
が流れ出る。天使はその態勢のまま語りを始めた。
「翼の數の多さは我ら天使の力に比例する。権能、権威、異能、超常の力も例外ではない。」
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ガルーダは膝をつき、目を細め息苦しそうにしていた。
「私の特は、”をもたらす者。” さて、貴方が先程まで戦っていた私は私なのでしょうか?」
ガルーダは目を見開き、恨めしくルキフェルへと殺意を向けた。
「の屈折、いや、幻覚を魅せていたとでも言うのか?」
『』の特を用いるものであればいかなをも行使できるルキフェルのみに許された権能。
「ふふ、これは味方にも言っていない技ですのでですよ。もっとも貴方は時期に死する運命にある事は明白なので関係の無き事ですか。」
クスクスと笑うルキフェル。
「神に祝され、得た愚かな力を自の力と過信し翳す愚者めが。」
ルキフェルはその言葉を聞き無慈悲に槍を抜き取る。その衝撃でガルーダは床へと倒れると溜まりが広がった。
「その愚者に倒される貴方は愚者にもなれぬ獣だと言う事ですよ。それに。貴方だって神の恩恵をけてるではありませんか___________詭弁者。」
即座に首を刎ね、を払う。
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「本來、私が辿るべき道にある私は墮天使故にこの特を封印していたのでしようが、私は違う。”をもたらす者”としての力も振るいましょう。私はジョンと共に在らねばなりません。その為ならば些細な誇りなど....ふふ、あとしで迎えに行きますからね、ジョン。」
ルキフェルは天使の長槍を消し、ガルーダのを後にその場を去るのであった。
「決めた_________絶対に貴方はワタクシノモノニスルワ。」
プシューケーの言葉に冷や汗を流すディアーナ。
「貴方は何を言っているんですかぁ?」
瘴気による波がプシューケーを襲う。
「おっとと......あ、あぶない、ですよ、でへへ」
だがプシューケーはそれを避け、後部へと距離を取る。
「四肢を、き、き、切り落とした筈?な、何で、何で、何で、で、でしょうか、さ、さ、再生が、は、はやいでしゅ、ね、でゅふ、ふ。そう、もっと壊さないと、だ、だめ、見たい、ですね」
パンクラチオンの構えを取り闘志に満ちた目でディアーナを捉える。
「ふふ、私はジョン副団長ものなのですから貴方には差し上げませんよぉ♩」
「さながら神アフロディーテの様にまた世界は私に試練を與えるぅう!!あぁ、ぁあ、貴方をゆりゆりするには半殺しにしなければならない、と言うわけでしょうかぁ。嘆かわしい、嘆かわしい。実に嘆かわしい!あぁ、部がもぅ、こんなに濡れて......早く、えちえちしたいのぃ!!」
ディアーナへと特殊な歩法を用いて距離を詰める。そして懐へとると蹴りをディアーナの顎へとぶつけ、を宙で一回転させた。
(さ、サマーソルトキックッ)
ディアーナが心でぶ。一瞬意識を失い掛けるがすぐに杖で態勢を立て直し、魔獣を數創造しるとプシューケーへと襲わせた。
「ふふ、まるでめ、神ヘカテーの様ない、異能を使いますねぇ!」
パンクラチオンを用い瞬く間に魔獣を破壊していくプシューケー。その隙にディアーナは瘴気を大量に排出し、城の間の一部を異界化させた。
「この空間であれば私はどの様な瘴気の用い方も出來ますぅ♩」
「グフッ、深淵の毒ッ?!」
瘴気の影響により、プシューケーが口からを吐き出す。
「ふふ、貴方ぁ魔力量がないんですねぇ♩そぉらぁ♩」
ディアーナは瘴気で創造した玉座に座り、指をクイっと上へとあげる。するとプシューケーの右肩部から瘴気が側から突き破る様に溢れでる。
「あああああああああああああああ!!!!!!痛い!痛い!痛いぃいいいいいい!!!!!」
肩を抑え泣きぶプシューケー。ディアーナが愉悅とした笑みを浮かべると第二撃へと移行しようとする。
「...............ふふ、ふ、ふふふふ」
しかし、プシューケーの様子がおかしい。
「貴方、何を笑って.......」
疑問の表でプシューケーを捉える。
「........攻撃が通りませんね。」
ディアーナがの側からプシューケを破壊しようと試みるが一向に変化が起きない。
「わ、わた、わたくし、わたくし、ふふ、ふはははははははははは」
右肩の傷がいつのまにか塞がりくるりとその場で一回転をすると瘴気のフィールドが霧散した。そしてポンポンとスカートを叩きディアーナを麗しく見つめる。
「待ってて、もうすぐ..........もうすぐですわ。」
「我が五兵、全ての矛を一撃に篭める。」
蚩尤の周りを回転している五つの武が一斉にきを止める。そして樹木のありとあらゆる場所から剣墓が如く武群が突き刺さった。
(ルキフェルの奴は敵を仕留めたか。そして目の前の此奴も次の一撃で我輩を仕留める気でいる。)
古の剣を加える力に更に力がる。
(此奴を屠るだけの力は増幅された。如何様な攻撃を用いられようとも上から捩伏せる。)
古の剣は使用者が握った瞬間から力が増幅され続ける。それはが崩壊するまで続く。神獣であるブランツェにとってその剣は枷にはならない。何故ならば地の権能との複合により、の限界が訪れないからである。
「來い、東方の神よ。」
古の剣を橫払いすると天空に存在する雲が割れる。そして眩い太が二人の創作を照らした。
「ふっ、その余裕の態度、気に喰わぬな!」
苦笑をすると一振りの矛と化し、ブランチェへと前進する蚩尤。
「_________終わりだッ!!」
蚩尤による突き。ブランツェは上段から大振りに剣を振りかぶる。互いの剣が衝突しようとしたその剎那______
「バカなっ、聖鳥が死んだだと!?」
蚩尤のきが一瞬停止し、即座に避けのきにでる。しかしブランチェの攻撃を避けきれる筈もなく右肩から下を大きく抉り斬られた。
「ぐっあ!!」
天空へと屆く樹木から落下する。生きている左腕で樹木へと手をばすが、容易くつかませる筈も無く、鋭い杭のような枝が蚩尤の腹部を貫いた。
「つまらぬ終わり方よ。」
古の剣を消し、権能で生み出した樹木を崩壊させる。
「ふふ、ふふ、あははははははは!!!!」
プシューケーは聲を大きく上げ倒壊した城の上でニッコリと笑う。
「エロース様、エロース様ぁ!!!」
その名を淡々と繰り返し虛空に向け問い掛ける。
「私にもっと””を寵をお捧げ下さいましぃ!!」
プシュケーのうっとりとした表。萬が一にも自分が負けた場合、あのに何をされるかた
まったものではない。ディアーナは再び魔獣を數創り出すと、その魔獣達を自分を守るように展開した。クトゥルフ神話に登場する異形の者達のように歪な形をした個ばかりである。真夜中に隣にられたら軽く失はするだろう程の醜さを持っていると青年はかつてディアーナに言った。
「!!ッ!!!」
瓦礫群がプシューケーの狂気にれ空中へと浮かんていく。
「技を出す前に片付けた方がよろしいですよ?」
するとルキフェルが此方へと降下してきた。
「もう片付けたのですか?」
まさか、ブランチェに押し付けてきたのではと疑心にじる。
「私は至高である熾天使。この中に置いて最強は誰ですか?」
「私、ですかねぇ♪」
「違います。私です。」
要約するに敵を始末したのだろう。口にだすと調子に乗りそうだからあえて何も言わないディアーナ。しムスンとした表を見せる。
「人類殲滅力なら私が一番ですしい、別に気にしてませんしぃ(`ω ́)」
杖を構え瘴気の網をプシュケーの一帯へと施しながらやさぐれる。
「そう落ち込む事はありません。これは現狀の力量がそうと言うだけ。貴方には補食と言う反則的な技がある。いずれ何処かの點で貴方は私やブランチェを上回る存在になることは確定しているでしょう?」
ルキフェルの言う通り、ディアーナには補食能力と言う反則じみた能力がある。それを活用すればルキフェルを越える存在になることは確かなのだ。
「それでは敵を排除しましょうか。あの方が加護の力を最大限に引き出す前に。あの者の持つ加護は強力過ぎて一種の呪いのような狀態になっております___________さながら因果が捻じ曲がるほどに。」
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