《ドラゴンガール!〜現代社會に竜娘!?〜》118鱗目:何事も楽しんで!龍娘!
おっひさしぶりです!
長らくお待たせしましたが、また更新再開していきます!
「………………うにゅ……んんっ……!ふあぁ……よく寢たぁ…………」
なんか1年くらい寢てたような、そんな気がするくらいよく寢たなぁ。
もぞりと布団から上半を起き上がらせ、水の鱗や甲殻に覆われた大きな翼と長い尾をばした僕は、にゃんこうをかき分けてベッドから降り、部屋を出る。
「ちー姉ちゃんおはよぉ」
「あら、鈴ちゃんおはよう。なんだか久々に會った気がするね」
「だねぇ」
毎日顔合わせてるのに、なんだか変な話だ。
「それもこれも、昨日鈴ちゃんが夜更かししたからでしょー?起きてきたのもお晝前だし、明日からは早く寢るんだよ?」
「はーい。所でちー姉ちゃん、それってなに?」
「これ?これはねぇ雛人形だよー」
「ひなにんぎょー?」
「そ、雛人形。今日はひな祭りだからね!せっかくだし飾ろうと思って!」
そう言うちー姉ちゃんの前には、テレビ前のローテーブルに置かれた3つの段々へ綺麗に雛人形が並べられていた。
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「鈴ちゃんの事だし、ひな祭りがどういう日か知らないんじゃない?」
「さ、さすがに知ってるよ!えと、えと、お人形飾って、それでー……」
「ふふっ、そうね。お人形飾って、の子の健やかな長を祈る、っていうの子の為のイベントだもんね」
「う、うん!知ってたもん!」
ひな祭りがの子の為のイベントだってー……の子の為の?
「えっ……と、ちー姉ちゃん?」
「ん?なぁに鈴ちゃん」
「その雛人形ってさ、さなちゃんの分……だよね?」
「んもー鈴ちゃんったら、ここは鈴ちゃんのお家なんだから飾られる雛人形も鈴ちゃんのに決まってるでしょ?」
「だーよねー」
分かってた!分かっては居たけど!
「元男としては複雑なんだよなぁ……!」
「たくもー。もうそろそろの子になって1年経つんだから、男の子だったって気持ちとかは捨てられなくても、の子を楽しむくらいはやってもいいんじゃない?」
の子を楽しむ……ねぇ。
ちー姉ちゃんに面と向かってそう言われ、僕はし顔を逸らしながらちー姉ちゃんのその言葉を頭の中で思い起こすのだった。
ーーーーーーーーーー
「ただいまー」
「さーちゃんおかえりー!お買い行ってたの?」
「えぇそうよ。所で千紗さんは?」
「ちょっと買いに行くってさ。所で何買ってきたのー?」
「ひなあられと菱餅よ。やっぱりひな祭りにはこのふたつが無いとね」
雛人形を飾り終わり、リビングでちー姉ちゃんの言っていた事を考えていた僕は、買い袋を持って帰ってきたさーちゃんを出迎える。
「ひな祭り……ねぇ」
「あら?鈴は乗り気じゃ無いのかしら?まぁだいたいひな祭りがの子イベントだからって所でしょうけど」
「うっ……」
「まぁ鈴も去年一年でだいぶの子らしくなったもの。もうの子って事けれてもいいんじゃない?」
「ぶふっ?!ごほっ、ごほっ!いきなりにゃにをっ!?」
そんなっ!そんな事ないし!出來るわけないじゃんか!
「んー……でもココ最近の鈴は傍から見てもの子らしくなってるもの」
「そ、そんなわけないし!」
「いやー。だって、ねぇ?去年アタシ達がこの家に住み始めた時はスカート結構嫌がってたのに……今は殆ど毎日スカート履いてるし」
「そ、それは!ズボンだと尾の付けに當たってなんか変なじするから仕方なくスカート選んでるだけだし!」
尾がない人にはわかんないだろうけど、覚としてはパンツがくい込んでるじみたいなじがするんだもん!
「それに鈴の部屋はほぼ可いぬいぐるみでいっぱいになってきてるし。……殆どにゃんこうだけど」
「だってにゃんこうかわいいもーん。それに男の人でも可いの好きな人とか居るだろうし……」
「そもそもにゃんこう自ものすっごいマイナー……」
「ん?なんか言った?」
「イエナニモー」
「あら、もう買ってきてくれたんだ。ありがとうさなかちゃん」
「いえいえ、やっぱりこの2つがないとひな祭りが出ませんから」
「やっぱりそうだよねー!それで、何を話してたの?」
あーだこーだとさーちゃんと言い合っていた所、帰ってきたちー姉ちゃんはそう言って僕とさーちゃんが何を話してたか聞いてくる。
「なんだ、そういう事だったのね」
「ねー、さーちゃん酷いと思わない?僕は全くそんな事ないのに」
「とか言いつつ、ちゃっかり私に同意求めてる時點でだいぶ神的にもの子になってると思うわよー」
「うぇっ!?」
そ、そんな事……!いやでも言ったのは事実だし……!あぁうぅぅー!
「それに鈴、この間アタシの部屋に來て向けファッション雑誌見せてって頼んできたじゃない」
「うわぁー!さーちゃんちー姉ちゃんにそれだって言ったのにぃー!」
「あら?そんな事言ってたかしらー?」
わざわざこんなタイミングでバラさなくてもー!
「鈴ちゃん……!やっとの子の自覚が……!」
「違うから!一年経って戻れなかったし、流石にそろそろいやでもの子として生きて行かなきゃだろうから見るだけでもと思って!その!だからー!」
「僕は男だー!」
そう僕はぶと、2人を背に尾を翻して部屋へと走って戻るのだった。
そしてその數十分後……
「流石にやりすぎちゃったかしら……」
「まぁでも鈴ですから、謝れば許して──────」
「ん?さなかちゃんどうした────」
「な、何さ2人共……僕を見るなり黙っちゃって」
そんなぽかーんとした顔でさ。
「えっ、だってっ。鈴ちゃんそれってっ!」
「……意外、鈴って絶対そういう服著ないと思ってた」
「い、いいでしょっ!その、今日はの子の為のイベントなんだから、僕がこんな格好してみたって……」
モジモジとしながらそう言う僕の格好は、ふりふりのいっぱい著いた、ピンクの可い奴であり────初めてちー姉が僕に勧めてくれた服だった。
「うぅぅー……似合ってないならもう著替えるから!」
「ないないっ!そんな事ないからっ!ちょっとお姉ちゃん嬉しすぎて……」
「ちょっ、泣く程?!そこまでじゃ無いでしょちー姉ちゃん!」
「うぅ〜!だって……だってぇー!」
「分かった!分かったから!著替えないから泣きながらすがりついて來ないでーっ!」
「ったく、ほんと2人は仲良しなんだから」
わんわん泣きながら僕の腰に抱きついているちー姉ちゃんを引き離そうとする僕を見ながら、さなちゃんは呆れたような顔をしつつも、笑顔を浮かべそう呟いたのだった。
読者の皆様、本日は「ドラゴンガール」を読んでくださり、ありがとうございました!
ほんっっっとうに長らくお待たせしましたが、この度丸々1年越しに更新させて頂きました!
モチベもそこそこ出ているので、これからもちまちまと更新して行けたらなぁと思っております!
それではまた次回、お會いしましょうっ!
- 連載中66 章
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