《ドラゴンガール!〜現代社會に竜娘!?〜》119鱗目:クラス替え、龍娘!

「ふーんっふっふーん♪」

「上機嫌だな鈴香。その……空中でループするくらいには」

春特有の暖かな風が気持ちいいある日の朝、久しぶりの制服にを包んだ僕は、上機嫌に空中でんなきをしていた。

それもそのはず、なぜなら今日から僕は────

「鈴、上機嫌なのはいいけれどやめなさい。その辺の人にパンツ見られても知らないわよ」

「うっ、大人しくしまーす」

「まぁ気持ちは分かるけどね。なんてったって今日から2年生ですもの」

高校2年生になったのだから!

そう!高校2年生!これで僕も今日から先輩なのだ!

つまりっ!周りから子供扱いされなくなる!先輩かっこいいとか言われちゃう!

「ノリノリな所悪いが鈴香、多分お前が考えてるような事にはならないと思うぜ」

「な、なんで!?じゃ、じゃなくて、別に何にも考えてないけど、なんでそう思うのさ」

「んまぁ百聞は一見にしかずって言うし、俺の考えが當たってるかどうか楽しみにしてるといい。それに、俺はそんな事よりもクラス替えの方が気になるしな」

Advertisement

「むぅ……!ってクラス替え?」

なにそれ。

「おう。學年が変わると毎度クラス替えがあるだろう?もしかして知らないのか?」

「鈴、アンタが通ってた中學校にはクラス替え無かったの?」

「うん」

「そうかぁ……えっとな、クラス替えっていうのは學年が変わる事にクラスメイトをれ替える行事だ」

「ふむふむ」

「それで仲のいい奴と離れたり、新しい奴と仲良くなれたり々あるんだよ」

「なるほどー……ってえっ?!つまり僕が2人と別のクラスになるかもしれないってこと!?」

「まぁぶっちゃけるとそういう事だ」

「それはやだー!」

隆次にそう言われ、僕はわがままだとわかっては居ながらも、そう地面にリボンを結んだ尾を叩きつけながら文句を言わずには居られなかった。

「わがまま言わないの鈴。でもその點は多分大丈夫じゃないかしら?」

「へ?」

「まぁ鈴香に関しては先生達も甘い……というかできるだけ鈴香にとって良い様にしてる節があるからな。案外俺らだけじゃなくて龍清達も同じクラスになるかもしれん」

そんな事を言う隆次を前に、そんな上手いこと行くのかなぁなんて僕は思っていたのだけれど……

「ほ、本當に一緒だった……しかもとらちゃん達も一緒のクラスだ……」

學校に著き、張り出されていたクラス表には僕の名前のあるクラスに仲良しな4人の名前が確かにあったのだった。

「な?言っただろう?」

「まぁウチのクラス替えは9組あるけれど実質3組ずつだからね。でもよかったわね鈴」

「うんっ!」

「あ!すずやんおっはよーやでー!」

「あ!とらちゃん!僕達一緒のクラスだよー!」

「んなー!すずやんにネタバレされたぁー!」

「ふえっ」

「あんなぁすずやん。そういうのは自分の目で見るまで他の人からバラされたくないもんなんや。ええか?ネタバレ厳!はい!」

「ね、ねたばれげんきん!」

「よろしい。あ、りゅーくんも同じクラスだったでー」

「お前なぁ、人にはネタバレするな言っといて俺には容赦なくするのな。まぁいいけど。それより3人とも、今年1年よろしくな」

「ウチからもよろしゅうな!」

とらちゃん達とそんな風に喜び合いながら今年1年もよろしくと挨拶をわしていると、僕は遠目に目立つ金髪を見つける。

「うんっ。あっ!コスプレの人!」

「コスプレの人ではありませんわ!私の名前は────」

「貴も僕達と同じクラスなの?」

「私は貴と別のクラスでしてよ。それと、私の名前は────」

「そうなんだ、殘念だなぁ。でも仲良くしてね!」

「鈴、そろそろ行かないと遅れるわよ」

「はーい!それじゃあね!」

「あっ、ちょっと!私の名前……んもう!」

なんだか地団駄を踏んでるコスプレさんを後ろに、さーちゃんに呼ばれた僕は急いで新しいクラスへと走っていくのだった。

そして數週間後、新たなクラスの新しい仲間ともしつずつ打ち解けて來た僕は……

「んみゃあぁ……」

「ははっ。案の定、予想通りってじの毎日過ごしてんな」

「くそぅ……隆次が言ってた考えてる通りにならないってそういう事かぁ……」

僕は疲れきって機に突っ伏し、翼と尾をだらんと垂らしてそんな事をボヤいていた。なぜなら……

ーーーーーーーー

「あ!本だ!」「すげぇマジだ!」

「きゃー!」「かーわーいーいー!」

「うにゃっ?!にゃに!?」

學式の翌日、僕は學校案中の1年生達に捕まり、もみくちゃにされた。

ーーーーーーーー

さらに數日後。

「あの天霧さん!」

「天霧さんこっちむいてー!」

「天霧さん!」「天霧さん!」「天霧さん!」

どこに行っても天霧さん天霧さんという狀態に苛まれ。

ーーーーーーーー

そんな地獄のような日々を過ごして今に至るというわけである。

そして案の定初めて同じクラスメイトとなる人からも同じ目に合わされていた。

そんなんだからあの4人もなかなか助けようとしても助けられずに居るんだよねぇ……

まぁでも、隣のこの人がまともなおかげで本當に助かるよ。

そう思いながら顔だけその隣の席の人、南京也君の方に向ける。

そんな京也君はどこにでもいる平凡な、僕がこうなる前の頃のような人で、だからか知らないが僕も何となく心が許せるのだ。

ちなみに実は去年から同じクラスだったりする。

「さてさて、そんな狀態ですが本日は部活がありますぜ天霧さん」

「部活?」

ナニソレ。

「あれ、忘れた?ってそういや天霧さん夏休み直前くらいに転校してきたんだったね。そりゃ知らないか」

「うん。で、どういうのなの?」

「部活ってのは新生案の部活紹介とは違って、部活んなやり方で勧をするんだよ。ほら」

そう言うと京也君は僕に外のグラウンドを見るように促す。

するとそこには面白い格好で走る陸上部や、新生と遊ぶ野球部なんかが居た。

「他にも文化部系は部室で々催してたりして面白いぞ」

「へぇ」

なるほど。だから最近とらちゃんとかさーちゃんが忙しそうにしてたのか。

「せっかくだし仲良しさんの所にでも遊びに行ってみたらどうだい?」

「ん、そうしてみるー」

京也君に促され、僕はそう返事をすると教室を出たのだった。

ーーーーーーーー

さてさて、せっかくだし遊びに行ってみるかぁと思って出たは良いものの、誰がどこだったっけ。

えっと確かさーちゃんは手蕓でとらちゃんが茶道だったかな?

「とりあえず近場の手蕓部から行こう」

前から僕目當てで雪崩込むように押し寄せてくる人の波をかき分けつつ、なんとか手蕓部の部室へと辿り著いた僕は、閉めた扉にへたり込む。

「ようこそー……ってあら、鈴じゃない。どうしたの?」

「なんか催しやってるって聞いてやって來たんだけど……死ぬかと思った」

「見たいね……あーあー、尾も踏まれちゃって。とりあえず、休憩がてら鈴も手蕓部の催しやって行く?」

「ん、やるー」

僕がそう言うと鈴ちゃんだ天霧さんだとキャイキャイと騒ぐ子達に案され、さーちゃんの隣の席に座らされる。

そしてさーちゃんに手取り足取りハンカチの刺繍を教えてもらう。

「すごーい!鈴香さんって刺繍得意なんだ!」

「えへへ、まぁは多かったからね。でもさーちゃん、準備とか大変だったんじゃない?」

こんな沢山の道揃えたりとか、刺繍のマーク考えたりとか……

「呼んでくれれば手伝ったのに……」

「その気持ちは嬉しいわ鈴。でも鈴が居るとそれだけで人が集まっちゃうから、部活間で鈴にだけは何があっても助けて貰っちゃいけないって決めてあるのよ」

「えっ」

「他にも無理矢理引き込もうとしないとか、鈴に関しての部活の取り決めって結構あるのよ」

「そ、そうだったのか……」

そんな取り決めがあったとはと僕が驚いて居ると、なんだか部室の外が騒がしくなってきた事に気がついた。

「っと外が混んできたわね」

「うぇぇぇ……」

「ふふっ。すーず」

「んえ?」

「アタシ達はお客さんの相手をしないといけないから、鈴はそっちの窓から出ちゃいなさい」

「で、でも……」

「ここに來るって事はここのお客さんなんだから「ただのお客さん」の鈴は先に帰っちゃっても問題無いのよ」

「うんうん!」「だからここは任せて!」「良かったらまた遊びに來てね!」「楽しかったよ!」「またおいでー!」

「それに、もしお客さんじゃないなら騒ぎを起こして部活の邪魔をしたお説教は必要よね?」

さーちゃん以外の手蕓部の部員さんにもそう言われ、僕がわたわたしてると悪そうな顔でさーちゃんがそう言う。

それを聞いた僕は、また遊びに來ると約束をして窓から飛び立ってその場を後にしたのだった。

読者の皆様こんにちは!

本日もドラゴンガールを読んで下さりありがとうございます!

今回はちょっとしたお知らせがあります。

現在ドラゴンガールを書き直して居るのですが、書き直したドラゴンガールをなろうに上げ直す為に既存の話を書き直した話にしずつ編集していきます。

その為、消える話もいくつかあると思いますので、その點ご容赦願います。

これからも面白い展開がかけるよう頑張っていきますので、どうかよろしくお願いします!

    人が読んでいる<ドラゴンガール!〜現代社會に竜娘!?〜>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください