《ドラゴンガール!〜現代社會に竜娘!?〜》123鱗目:些細なみ、龍娘
今日は豪華二本立てでしたっ!
「つ、疲れ……た…………」
「ははっ。お疲れ鈴香、でもミスも何も無く授與式も上手く行ったじゃないか」
「んまぁそうですけど……やっぱり僕はこういうの要らないからゆっくり大人しく過ごさせて貰いたいです。三浦先生」
あれから會談が終わり授與式まで済んだ所で、僕は休憩スペースにて翼や尾をだらんとさせながら三浦先生とそう愚癡の様なをわしていた。
「いやはや、公の場ではあぁいう堅苦しい雰囲気を出すしかなく、気を使わてしまって申し訳ありません」
「いえいえお気遣いなくー……って、うえぇ?!そ、総理つ!?」
「はい、総理です。天霧さん、改めて先程はあの様な雰囲気の中更に気を使わせてしまって申し訳ありません」
「い、いえいえ!大丈夫、大丈夫ですから!頭をあげてくださいっ!えーっと……」
「鈴香、城戸総理だ」
「じ、城戸総理!」
「はははっ、総理で構いませんよ」
「い、いえ!マスコミの目がある場所で流石にそれは……」
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「あぁ、マスコミですか。若いのにそんな所まで気が回るとは……いや、天霧さんはいつもマスコミに追われてましたね。ならばこの警戒も納得だ」
「えーっと……城戸総理?」
「おっと失禮。それでマスコミでしたね、それでしたら大丈夫ですよ。周りを見て見てください」
「周り?」
突然現れた城戸総理に慌てていた僕は、城戸総理にそう言われて最早外にいる時の癖といってもいい、自分を隠すようにかしていた翼を畳んで辺りを見回す。
するとよくテレビでは橫にいる城戸総理や、他の偉そうな人達がマイクやカメラを持った人達に囲まれてる廊下には、そういった人所か人一人居なかった。
あれ?てっきりいっぱいカメラ持ってる人が居るって思ってたのに……
「人がいっぱいいると思ってたのに、って顔してますね。実は今日、最低限の職員以外は休みな上に一切メディアからの取材が無いんですよ」
「なるほど、だからこんなに人が……ってもしかして絶対に今日がいいって三浦先生が言ってたのって─────」
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「さぁ?なんの事だか、俺はたまたま今日職員の大半が休みで取材が無いって知ってただけだ」
この日を指定して來た人の方へ僕が勢いよく顔を向け、その人がとぼけた様子でそう言ってるのを聞き、心「分かってただろ」と僕はツッコミをれる。
「にしても、本當に生えてたとは。最初に見た時は驚きましたよ」
「そんな事言いながら、顔一つ変えてなかったじゃないですか」
「ははっ、職業柄あまり本心は顔に出ないものでしてね、これでも私はオタクと呼ばれる分類の人なもんだから、実は心凄く興してるんですよ?」
「い、いくら総理といえど、流石にこんな所でおりはさせませんからね?」
「おっと、それはしだけ殘念です。所で、先日の事件を見させて貰ったのですが、貴は魔法が使えるのですか?」
「魔法……ですか……」
唐突に先日の事件、僕が一役買ったあの雪山での出來事について聞かれた僕は、足元に寢かせていた尾で三浦先生の靴をつつき、どう答えるべきか指示を仰ぐ。
すると三浦先生は目だけで頷き、それを見た僕は正直に自分の力について話し始める。
「これは魔法というよりは能力みたいななのですが、このとおり使えますよ。ほら」
パキパキという音と共に、僕の差し出した掌に浮かぶ様にして出來た星型の水晶が掌へ落ちた瞬間、僕は握り潰す様にしてその水晶を消しながら城戸総理へと能力を見せる。
「凄い……これは本當に凄い……!やはりこういった力は心踴るし憧れてしまいますね」
「えぇ、私も一度でいいからこんなじで特別な力を使ってみたいものです」
「んむー……三浦先生までそんな事いう。僕は平和に過ごしたいだけなんだから、こんな力なんて別に要らないのに」
「だがその力のおかげで友達や同じ學年の沢山の子を助けられたんだ、今にしちゃ悪いじゃあ無いだろう?」
「まぁ、確かに」
「それに俺は知ってるぞ?お前が料理の時とか汚れやすい料理する時なんか、水晶でお皿やら菜箸を作って洗い減らしたり手間を省いたりしてるのを」
「ちょっ、三浦先生!そんな事言わないでよっ!」
「はははっ!いやはや失禮、でも実際一番そういった能力を手にれたら、そういった事に使うのが一番妥當で最適なのかも知れませんね」
「じ、城戸総理まで……ん?」
しずつ城戸総理とのお喋りも盛り上がり始めていた時、僕はふとなんだか口の方へ違和をじ、ちらりとそちらへと目を向ける。
「鈴香さん?どうされましたか?」
「いや、なんだか嫌な気配をじたような─────」
「総理!ここにいらっしゃいましたか!」
「警備……?どうかしましたか?」
「問答してる暇はありません!とりあえずこちらへ─────」
こちらへと焦った様子で走ってくる警備員が凄まじい形相でこちらへ來てるのに気がついた次の瞬間、大きな音と共に凄まじい風と熱風、瓦礫が僕達に襲いかかる。
しかしその凄まじい殺傷力を持ったその風は─────
「ドゥ!」
突如廊下に道を塞ぐようにして現れた水晶の壁により防がれ、壁のギリギリ側に居た警備員を含め、四人には傷一つ追わせる事が出來なかった。
「な、何が起こった?!」
「分からん!大丈夫か鈴香!」
「あの警備の人も合わせて壁が間に合ったから大丈夫!」
「ならよし。城戸総理も無事だから、とりあえずは最悪の結果にはなってないが……おい!警備員のお前!」
「は、はいっ!」
「何がどうなっている?!」
「え、えぇっと、なんかよくわかんない格好をしたヤツらがいっぱいなだれ込んできて止められなくて気がついた頃には無線も聞かなくて走ってきたらこんなことになってて」
「わからん!短く端的に答えろ!」
「怪しい格好をしたヤツらに襲撃されています!」
すぐさま狀況確認をし始めた三浦先生は、この中では1番報を持ってるであろう腰が抜けた様子の警備員を問い詰め、分かりやすくまとまった報を手にれる。
「よし、なら相手をテロリストだと仮定して……城戸総理、警察や軍が來るのにどれくらいかかりますか?こういった事態の際の備えは?」
「あ、あぁ。およそ10分程度あれば來るだろう。備えはあるにはあるが……」
「この狀況では期待出來ないと……」
うわぁ……こんな時にもなんか難しそうな話してる。凄いなぁ。
「ならば、よし。鈴香」
「な、なに?!三浦先生!」
「お前完全に他人事だと思って油斷してただろ……」
ぎくっ。
「ソ、ソンナコトナイデスヨー」
「ったく……とりあえず今の発を防げた様に、鈴香の能力は防においては無類の強さを誇ります。なので、軍や警察が到著するまでの間鈴香の能力で守って貰います」
「え?全部僕に丸投げ?」
真剣に三浦先生のこの狀況を乗り切る策を聞いてた僕は、ちょっと小難しく言ったもののその実全部僕に丸投げであるその作戦にガクッとしつつ、三浦先生にそう聞く。
「悪いがそういうことになるな。それに俺とか総理は軍人では無いし、ここには武もない。大の男が恥ずかしいものだが、俺達にはどうしようもないんだ。だから頼む」
確かに僕の力は守る事に関しては本當に便利だけどさ、僕だって行かないといけないって言われたから來ただけなのに、それに散々目立ちたくないって言ってるのに。
でもやらないと三浦先生達は守れないし……
「むぅ……分かりました」
「ただ……」
「?」
「相手がどんな目的があったとしても、総理邸を襲撃したテロリストに違いは無い。
例えば民間の、そう、ちょっと武の心得があるたまたま総理邸に招かれていた客が、テロリストの手に落ちた邸から総理を助ける手助けをしても何一つおかしくは無い。そしてその手伝いにはそれ相応の報酬がついてくるだろうな」
「報酬……?」
「あぁ、報酬だ。靜かにゆっくりと暮らせる、そんな時間と場所をくれる報酬だ」
どうやら僕の不満は三浦先生に筒抜けだったらしく、ニヤリと何時もの悪い顔をした三浦先生にそう言われた僕は仕方ないとため息を一つ著き。
「ちょっと狹いですけど、我慢しててくださいね」
僕は大人が二人るのに丁度いいサイズの箱を二人を覆うようにして作り出し、その箱を引っ張って出口へと向かい始めるのだった。
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