《三分間で世界を救え!「えっ!ヒーローライセンスD級の僕がですか!」 就職したくないからヒーローになった男は世界で唯一のタイムリープ持ち。負け知らずと言われた、世界一のヒーローは世界で一番負け続けていた》ヒロインの名は「春木奈々」
「午前11時に銀行強盜が立て込んでから、既に2時間経ちますが未だに人質の方々は解放されていません」
個を使って怪から市民を守る「ヒーロー」
それは希
希が人の心を救う。
なら犯罪者にそれは無いのか
犯罪者にも「ヒーロー」は存在する
それが社會から悪と言われても。
~銀行~
人質の人達は目隠しに口も塞がれた狀態だった。
窓口の前に集められた人質は、外から聞こえるサイレンの音に希を持っていた。
自分ちはすぐに助かる。大丈夫。
そう思っての無い暗闇の中で助けを待った。
死ぬ寸前まで。
銀行強盜破殺人事件
強盜団によって奪われた金銭的被害無し
ただし、人質になっていた「一般市民」25人死亡
殘された犯人へと繋がる証拠なし。
東都銀行釜原支店
「お前ら騒ぐな、死にたいのか」
「キャー」
「黙れ、もし次に聲を出したらこのボタン押して破するぞ」
強盜事件発生、その知らせはすぐに近くにいるヒーローに伝わった。
「中の様子は」
「奈々ちゃんか、犯人の人數は不明、まだ何も要求していない」
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「そうですか。まずは人質の解放からですね」
春木奈々、18歳にしてB級の実力を持つ
「そうなんだが、奴ら電話に出ないんだ」
困っているのか、額に手を當てながら俯く刑事
「それは面倒ですね」
ニヤリと笑う
「ダメだよ、今回は他のヒーローを待とう」
刑事は春木奈々の前に立ち、行かせない様に立ち塞がる
「えぇ、そんなの待ってたら犯人に逃げられちゃうよ」
「大丈夫だから、ねっ?」
いい歳こいた刑事のおっさんが、若いの子に気を遣う。
「じゃあ1分だけだよ」
し不貞腐れた様子でそっぽを向いた
「おいっ、まだ他のヒーローは來ないのか」
焦った刑事は語気を強めて部下に聞く。
「はいっ!他のヒーロー達も早くても、あと10分は掛かるようです」
警察本部からの報を刑事に伝えた部下は、張からなのか汗を滲ませていた。
「クソっ、このままじゃマズいぞ」
刑事は手を力いっぱいに握り絞め、そのままパトカーの屋を叩いた。
「もう1分経ったから私行くねぇ」
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待たされた分だけ、解放された今、春木奈々は誰にも止められない。
軽やかに向かう足取りは、強盜をこれから相手にする。そんなでは無く、
新発売のケーキを買いに行く。そう言われた方が納得いく程に足取りは軽かった。
強盜が外から様子を見られない様に、降ろさせた防犯シャッターの前に立つと、徐にシャッターを叩いて聲を出した。
「すみません、これから5秒だけ時間をあげるので、武裝放棄して下さいね」
春木奈々は大きな聲で、カウントダウン始めた。
「ふっ!お前に何が出來るんだよ。むしろ人質を」
犯人はシャッター越しの春木に脅すが、カウントダウンは止まらなかった。
「ゼロ~」
そう言うと、シャッターの地面と接地している部分が、徐々に上に上にと変形しながらき始めた。「ガシャン」閉まっていたシャッターが天井まで開けられた。
まるでティッシュ箱を上から押し潰した様に、変形したシャッターが天井に張り付いている。
「強盜の皆さんお疲れ様です。今日は天気が良いから強盜したくなったんですか」
「小娘じゃねぇか、こんな無茶するバカはどんな奴かと思えば、まだ親に面倒を見て貰っているようなガキかよ」
犯人達は安堵した。自分達に危害を加える者がどんな強面なのか、だが、春木奈々の外見的容姿に張の糸が切れ、安心したのだ。
「ガキはアンタらでしょ」
先程までの明るく、高飛車な様子が消えた。鋭い目つきで犯人を見ると、手を前に出して拳銃の様に構えた。
そして・・・・
「バンッバンッバンッ」
聲に出して「バンッ」と言う度に犯人の一人が吹き飛ばされ、また「バンッ」と言うとまた次の犯人が後ろに吹きとばされる。
犯人全員を無力化し終わると、指先に口を當て「フッ」っと息を吹きかけた。
「お前は一」
「私?春木奈々ヒーローよ」
「奈々ちゃんお疲れ、今日はいつもより被害がなくて助かったよ」
「なぁに、私がいつも暴れまわっている。みたいな言い方ね」
「あっ、いやいやごめんって」
「刑事さんもちゃんと仕事してよ」
ペットボトルの水を飲みながら軽く小言を言う。
「奈々ちゃんに言われると困っちゃうね」
頭を掻きながら困った表を見せる刑事
二人が外で連れ出されてくる犯人達を見ていると春木奈々が違和をじた。
「ねぇ、犯人って6人居たよね」
「え?今出てきたので全員だと思うよ」
春木奈々と刑事は目を合わせた。
「ドゴーン」
次の瞬間、辺りにけたたましい発音が響き渡った。
「お前らに捕まってたまるか」
犯人の一人が警達の目を盜み、逃げ出したのだ。
「犯人を捕まえろ」
刑事が部下達に指示を出したが、犯人は自分の個を使い、警達から離れていく。
「オッサンこれ貸しね」
春木奈々は飲み終わったペットボトルを刑事に渡すと走り出した。
「あの小娘さえ居なければ」
犯人の男はパトカーを奪い、ルームミラーに寫る、春木奈々が目にった。
パトカーを急発進させUターンをして、春木奈々目掛けて突っ込んで來た。
「ケガしても知らないからね」
得意げに笑みを見せ、腕を振り上げた。
「なにを調子に乗ってんだよ」
ハンドルを力いっぱいに握った犯人は、アクセルを踏み込んだ。
急加速をしたパトカーはスキール音を、あげながら向かって來る。
「そっちがその気なら」
春木奈々は人差し指をパトカーに向け、空に向かって曲げた。
「何だ、これは!」
犯人の乗ったパトカーが突如、空に打ち上げられた。
「奈々ちゃん!あのままじゃ犯人が!」
空に拋ったボールが天高く、もっと高く。さらにもっと高く。
そんな思いはボールには無いが、犯人は一瞬でもそう思ったに違いない。
「あああぁぁぁぁ」
「もう、自力でどうにか出來ないの?」
そう言うと、落下寸前のパトカーをけ止めるように、空気がクッションの様にけ止めた。
落ちて來た犯人は自ら、這いつくばって出て來たが、周囲を警とヒーローに囲まれ諦めたのか、ため息と大きく吐き出した。
「奈々ちゃんごめんね、疑った訳じゃ無いんだけど流石にね?」
「人を快楽殺人者と勘違いしているの?」
「ハハハ、奈々ちゃんは優しいもんな」
「オッサン?さっきまで絶対に疑ってたでしょ?」
二人がそんな會話をしていると、赤波新屋が息を切らしながら駆け付けて來た。
「強盜は?」
「もう終わったよ」
「マジで!すごいね」
「何処かの誰かさんみたいに、永久Dランクだったらもっと楽なのにね?」
「ハハハ、はぁ」
泣きたい気持ちになったのか、スーっと涙が垂れて來た。
「って泣くなよ!ごめんって」
靜かに涙を流している姿に若干引きつつも、春木奈々は反的に謝っていた。
「私が悪かったよ、ご飯奢るから行こう?」
「ん?今度にする」
一瞬、耳が「ピクッ」っといたが、手で顔を隠していた赤波新屋は、恥ずかしさから
ちゃっかり奢って貰う約束を殘しつつ、その日は帰って行った。
書き溜めゼロはチャレンジ過ぎました。
目標はトップ10り!
そんな夢を見ても良いですよね?
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