「それは・・・・言えない」

噛み締める様にそっと何かを我慢している。

片膝をついたまま、地面に手をばした。

腕まで地面の中にれている。バックの中の荷を探す様に、ゴソゴソと何かを探している。

そして「カチャ」っと音が鳴った。

「・・・・・・」

男は地面の中から刀を取り出した。立ち上がったが、貓背の様な姿勢になっている。

男はフェーミナに向かって走り出した。

そして、そのまま切り掛かった。

「なんなの？それじゃあ、守って下さいって言っている様なもんだよ？」

フェーミナは「影の壁」で簡単に防いで見せた。

すると、壁の向こう側から聲がした。

「死(デ　ス)の(　サ　イ)鎌(　ズ)」

すると、地面から大鎌が現れた。

それを見たフェーミナも流石に驚いたのか、思わず聲が出てしまった。

「いや！守ってる時とかズルくない！」

フェーミナが作った壁が消えて行く。男は鎌によって真っ二つになっただと思い、笑みが零れた。

「なんてね？」

壁が無くなったのは、フェーミナのフェイクだった。そして、男の目には黒い槍が何本も飛んで來ているのが映った。

何本かは持っていた刀で防いだが、殘りは避けるのに必死だった。

「避ける事に夢中で背中がお留守になってるよ」

突然背後から聲が聞え、刀で切り捨てようと振り向いたが、きが読まれており簡単に避けられてしまった。

隙だらけになった腹部を狙うな、言うのは簡単だが、戦いの場で最も避けたいのは相手に同する事だ。

そして、當然、フェーミナは同をする事も無く、強烈な蹴りをれた。

かなり吹きとばされた。

「ゲホォゲホォ！」

蹴られた衝撃は凄まじく、草原から森の中まで吹き飛んだ。

その様子はまるで、川に向かって石を投げる。水切りの石の様に何度も何度もが跳ね、木々を倒していった。

無個の人間だった場合は確実に死んでいる。

「森の中じゃ戦いにくいから戻るぞ。テレポート」

「ドサッ」

男はゴミ集積所に持ってこられた、ゴミ袋の様に投げ捨てられた。

「だずげでぐれ」

大粒の涙を流しながら這いつくばって近づいて來る。

言葉は涙で綺麗に出せないでいるが、男にとってそんな事はどうでも良かった。

ただ、生きたかった。

「じにだぐない」

もう男に戦う気持ちは殘っていなかった。それは當然の事だ。

「ゆるじでぐれよ」

「だのぶよ」

「お前が誰を殺したか。実は知っていたんだよ」

フェーミナが唐突に話し出した。

「でも、もうお前に興しないし、濡れない。あの時のお前の表が良かったのに、今のお前は無駄に生き様としている害蟲にしか見えない。お前は私が簡単に殺さなかった意味を理解もしないで、生き殘る策を模索している。カスが夢を見るな、地面だけ見て生きていれば良いんだよ」

目の前まで來ると腰を落とし、再度、首に爪を立てる。

今度はしっかりと殺意を持って、爪を刺している。

「止めでぐれよ、ディレクシオンに言われだ通りにじだだけなんだよ」

「ほう？あの作家気取りのデブは演出家・ディレクシオンなどと名乗っていたのか！

今は辛うじて、息をしているだけだから助かる。

で？お前らはヒーローまで育して、本部と仲良く共闘しましょう。なんて言わないよな？

ヒーロー本部に何の用だ？」

「ぞれだげは言えない・・・」

「そうか・・・・・」

フェーミナは首から手を放した。

その瞳は暗く濁っていた。

「依頼は完了した。早めに回収に來いよ」

フェーミナが誰かに報告を簡単に済ませると電話を切った。

すると、背後に居た男が突如燃え始めた。

悶え、苦しみながら焼けていく。

そして、數秒も経たないうちに男は絶命した。

燃えている男が倒れる時、フェーミナは男の遙か後ろに人影を見た。

だが、その人影はフェーミナが瞬きをしている間に消えていた。

一瞬だが見えた人はいったい・・・・・

ねむい(=_=)

眠い。

明日はようやく、ＢＢＢに戻るよ。