《三分間で世界を救え!「えっ!ヒーローライセンスD級の僕がですか!」 就職したくないからヒーローになった男は世界で唯一のタイムリープ持ち。負け知らずと言われた、世界一のヒーローは世界で一番負け続けていた》個の進化
————完全勝利——失敗
「さて、どうすれば良いんだ?」
相手の個は判明したが、タイムリープしてくる直前に毆られた最後の一撃。
それが印象的だ。
男の姿は見えていたのに、瞬く間に消えた。
アレは意識していないと、完全に捉える事が難しい、いや、不可能だ。
さっきの戦いで分かった事は、テレポーテーションを開始する場所も目標地點も任意で決められる。
そして、殘った。今は「ドア」と呼ぼう。
そのドアはどれぐらいのスピードで、んでいるのか知らないが、それが問題だ!
を簡単に欠損させる事が出來る、そんなが何処に転がっているか分からない狀況になったら、相手の価値は決まっている。
なら・・・・何度でも繰り返して勝ってやるよ!
「おい雑魚!お前の個見せてみろよ!」
來たな!なら會話は・・・・・なんて言ったっけ?
本當に突然突破口が開けると、々思い出すのに時間が掛かるから困るよ!
あっ!思い出した!良し行くぞ!
「俺はもう個使ってんだよ!」
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「おっマジかよ!どんな個だ」
「未來予知だよ」
「じゃあ、お前の死に様でも予知してみろよ!」
赤波はここで間がある事に、気が付いた。
それは大きな収穫かも知れないが、同時に自分の言った言葉が、本當に面倒な事になったと実した。
「見えたか?」
「見えたぜ!お前は無様な負けっぷりがな!」
間違いない!このまま進むと、本當に俺の個を未來予知だと信じる!
何処かで更に偽の報を言わないと、ヤバいかも知れない。
「言うじゃねぇか!なら俺の攻撃も予知して避けろよ!」
男はそう言い、笑いながら向かって來た。
ここからは二度目であり、さっきよりも進む必要がある。あわよくば今回で終わりたい。
だが、ここまでの會話だけで、時間をロスしている。
殘り時間、2分弱で敵の隙をついて気絶、もしくそれ以上の事をしなければならない。
男のきに合わせ赤波は、真後ろに向かって走った。
視線を後ろに向けながら走り、自分が立っていた場所を見る。
「ドア」はやはり目視出來ない。だが、男がそこに向かっている。
そして、次のきも考えた。
良し來た!次だ。さっきは分からなかったから毆られたが、アイツが移して來るのは俺の左側。見えなくなった瞬間には、もう左に居ると思え!
見るんだ、表の変化でも良い、きの何でも良い。消える前の何かを覚えるんだ!
「見えたぜ!お前の個!お前の個は「圧」の様なだろ?
そして、それは目には見えない。
お前は自分の能力と合わせて、俺がかない様に突進してきて、俺の右か左にソレを作り、自分は反対側に逃げる。そうすれば、間違っても自分が巻き込まれる事はないからな!」
「圧だと?ふざけるな!俺の個はそんな安もんじゃあねぇ!テレポーテーションだ!」
殘り時間・1分
男が消えた。赤波はし反応が遅れたが、バックステップで下がった。
すると目の前に男が現れた。自分が居た場所に向かって、大振りで毆りに行ったのだ。
その瞬間、男が隙だらけになった。
赤波は隙だらけになった顎に向かって、拳を放った。
————大鐘と初めて手合わせをした時
「一撃でも攻撃をけたらダメって、どこの縛りプレイヤーだよ。
ゲームでも中々やらないだろ?」
赤波は戦い方を教えてやる。と言われ格闘ジムに連れて來られていた。
聞いた事のない個に、條件が厳しい。
大鐘でも驚きが、最初は隠せなかった。
「そうなんですよ!だから事務でも良いかなって?最近は思っているんです」
「逃げ回るのか?覚えているか?お前が初めて俺の事務所に來た時の事」
大鐘はボサボサの髪のを、結びながら話し出した。
「覚えてますよ」
「あの時のお前は服裝がダサかった」
「良いじゃないですか!大學行くだけだったんですから」
「でもな?あの時のお前の顔は、今よりもカッコよかったぜ?
今のお前の顔はもっとダサいぜ?」
「・・・・・・」
「今日は止めるか?」
「いえ!やります!」
「しはマシになったな」
その日から毎日トレーニングに勵んだ。ずぶの素人がヒーローとして、怪と戦える様になるまで。
そして、今、その拳が敵を捉えた。
赤波の振り抜いた一撃は、ガラ空きになっていた顎に直撃し、男を吹き飛ばした。
通常、個を持っている人は回復力が高い為、喧嘩の様な毆り合いでは簡単には負けない。
だが、赤波は常人とは違う。
能力は常人、得意な運も特にない。
マラソンの市民大會に出れば、まず優勝は出來ない。
なのに、怪を倒して來た。
それは、赤波新屋が世界で初めて個を「進化」させたからだった。
進化と言っても、タイムリープの縛りが緩和された。なんて事は無い。
だが、単純で強力な進化を遂げた。
怪相手になぜ勝てるのか?それは負けた分だけ強くなる。それだけだ。
例えるなら10回負ければ、拳の放つ威力は10倍になる。
そして敵の男には11回負けた。
赤波新屋は負けた數だけ強くなる!ヒーロー
「倒した?」
倒れた男に近づこうとした時、その背後に扉が現れた。
「おやおや?何を負けているんですか?」
「誰だお前!」
黒づくめの男は、赤波が倒した男を擔いだ。
「私はセルウスの人間ですよ?名乗るのは次會った時にしましょう?では?」
「おい!待て!」
赤波は走って、現れた扉に向かったが、扉まであとし。寸前の所で扉は消えた。
赤波の知らない所で世界は大きくき始めた。
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