《ニジノタビビト ―虹をつくる記憶喪失の旅人と翡翠の渦に巻き込まれた青年―》第88話 メッセージ
「えっ、何を送ればいいんだろう……?」
難しい問題だった。もう五日後の晝前には補給のために立ち寄る星、第六五二系第四星への著陸が予定されていた。
突発的なブラックホールが進行方向に出現でもしない限りは、予定通り問題なく著く。
そんなこんなでニジノタビビトもキラもラゴウとケイトになんと発信するかを飛び立ったその日から考えていたのだが、初日はさっき別れたばかりだから、翌日はまだ昨日別れたばかりだから、その翌日は一昨日別れたばかりだから、先送りにすることを繰り返していたらもうとっくに十二日も経過してしまった。
毎日考えてはいたもののずるずると今日まで來てしまった。そろそろ送るテーマだけでも決めないといけない。
はじめ、補給の星までおよそ二週間であるとの目算だったが、途中の小星やら星雲やらを避けた関係で到著まで十七日かかることになっていた。これによってメッセージを送信するまで當初よりも三日猶予ができたものの、いつの間にかまうあと五日になってしまっていた。
「でもほら、多分日常のこととか知りたいんじゃないか?」
「日常のことかあ……」
ひとまず、キラの提案で星クルニを発ってからこれまで宇宙船でやってきたことを箇條書きで書き出してみることにした。ニジノタビビトは紙とペンを出してきて、二人であげたこの十二日間でしてきたことを書き連ねていった。
その一覧を見ていたキラは首を傾げながらもニジノタビビトに言った。
「ううん、やっぱり二人が気になるのは持たせてくれた食べの味とか、ボードゲームの想とか、レシピ作ってみてどうだったとかだと思うんだよな」
「なるほど、じゃあそれを一言想で書き連ねようか……」
キラは箇條書きにした中でも「お菓子を食べた」と「ボードゲームで遊んだ」という項目をペン先でトントンと叩いた。ニジノタビビトはキラが早速ケイトのレシピで料理を作ってくれたなということも思い出して、それも書き加えてからキラが指した二つも合わせて頭の印を丸で囲んだ。
それでもあんまり一気に送ってしまうと、今後さらに何を発信するか困ってしまうだろうという予想が容易についたので、今回はその三つのテーマからしずつ送ることにした。
持たせてくれたお菓子でも最初に食べた甘い焼き菓子と、星クルニを発って三日目に遊んだパズルのボードゲーム、それからケイトのレシピ一つを作った想。これくらいにしておけば同じテーマで後二回くらいは送れる。
三つのテーマにそれぞれが想を書くことに決めて、キラは文章を考えながらペンで自分の頭を搔くようにつついて、ふと疑問が湧いた。
「なあ、レイン、これって文字數制限とかないのか?」
「……あれ、確かにどうなんだろ?」
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