《妹と兄、ぷらすあるふぁ》

あたしは今お兄ちゃんと散歩にきています。

小高い丘にあたしたちの家はあるので行きはよいよい帰りはきつい。

ですがお兄ちゃんと一緒なのでそれでも楽しいです。

丘を下ると公園がありさらに進むと科學館があります。プラネタリウムや地震験が出來たりしますが、どちらもし怖いです。

今はその科學館の前。お兄ちゃんと手をつないで大きな木の下にいます。

「大きいね、あーにぃ」

「ああ、大きいな」

そう言って二人で見上げますが、あたしには一番上が見えません。

お兄ちゃんも首を限界まで上に向けています。

首が痛くなってきたので、お兄ちゃんの顔が見えるところまで首を下ろします。

「あーにぃ、凄いね」

あたしは言いますがお兄ちゃんは首を上に向けたまま何も言いません。

いつもぼーっとしているようなお兄ちゃんですがし様子が変です。

し不安になったので躊躇いがちに「あーにぃ?」と呼んでみると

「ああ、悪い」

と返事があって安心します。

「あーにぃ、どうしたの?」

あたしが尋ねるとお兄ちゃんは居心地が悪そうに頭をかきます。

「まだ、これにするだけのが殘っていたんだなってな」

お兄ちゃんは早口にそう言いましたが、何を言いたいのかあたしには解りません。

あたしが不思議そうな顔をしていたからでしょうか、お兄ちゃんがあたしを見下ろして口を開きます。

「お前は今のままでいいってことだ、妹よ」

お兄ちゃんはそう言ってあたしの頭をでます。

何を言いたいのか益々解らなくなりましたが、お兄ちゃんの手がとても気持ちよかったです。

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