《妹と兄、ぷらすあるふぁ》攜帯電話

お兄ちゃんが言っていた、ねぇねがうちに來られなくなるっていう話を聞いてから何だかあたしは上の空です。

何だかんだでねぇねと出會って二年以上経ちます。

それがもうすぐ終わってしまうのかと思うと、寂しい……でしょうか。何だかわかりません。

小學校の卒業式は、友達と別れると言うじではありませんでしたし、初めての別れなのでしょうか。

「桃、どうしたの?」

「あ、冬ちゃん。四月になったらねぇねとお別れなのかなって」

「確かに、どういう進路を取るにしても今みたいには會えないかもね。

実家もこの辺じゃなかったんだよね。お姉さん」

実家に帰ると言うのもあるんですね。

ねぇねの実家は遠かったはずですから、やっぱり気軽にはあえなくなりそうです。

「でも、四月までまだまだ時間はあるよ」

「そうなんだけどね……。會えなくなったら、あたしの事も忘れちゃうのかな?」

「忘れられちゃうかもね。ふと、大學時代にこんな子がいたなって思い出すかもしれないけど」

「そうだよね……」

冬ちゃんの言葉は重みが違います。

ズバッと本當の事を言ってくれるところも冬ちゃんらしいです。

「でも、ちょくちょく連絡取ったら忘れられないんじゃない?」

「連絡を?」

「攜帯電話、頼んで買って貰ったら? たぶん秋人さんなら買ってくれるんじゃない?」

買ってくれるかもしれませんが……。

……ちょっと話してみるくらいなら良いでしょうか?

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