《妹と兄、ぷらすあるふぁ》危うい

「妹ちゃん、ちょっといいかしら」

「大丈夫ですよ」

夕飯を作っていると、ねぇねがキッチンまでやってきました。

手を留めてねぇねの方を見ると悩ましげな表をしていました。

「料理教えてくれないかしら?」

「良いですけど、どうしたんですか?」

「最近父親が料理に目覚めたらしくてね。負けたくないのよ」

「そういう事でしたら、今日の夕飯作ってみますか?」

あたしが場所を移して、ねぇねが躊躇いながらあたしが立っていたところまでやってきます。

普段料理をやっているだけあって、あたしの指示を難なくこなして行きますし、別にあたしが教えなくてもいいんじゃないかなと思いました。

ですが、やはりと言うべきでしょうか。

ねぇねの手つきを見ていると危ぶないなって思ってしまいます。

いわゆる貓の手をねぇねは全くしていないんです。それなのにザクザクと食材を切っていく様は、あたしからしたら恐ろしいのですが、ねぇねは慣れたように包丁を使います。

「ねぇねって切るとき手を丸めないんですよね」

「そうね。すると手つきがぎこちなくなって私的には危なっかしいのよ。

妹ちゃんからすると今の方が怖いんだろうけど」

「怖いですね。でも、ちゃんと切れていますし、フライパンに油敷きましょうか」

自分が正しい事が相手にも正しいとは限らない、そんな出來事でした。

料理をしている時に自分の手を見たら、すっごい指がびていたことがありました。

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