《妹と兄、ぷらすあるふぁ》自己申告
「月、今日は一人でちゃんと宿題をするぞ」
「はいはい」
學校での休み時間。小雪が珍しく宿題を自分からすると言ったのですが、期待せずに適當に返しておきました。
しかし、考えてみたら、自分で言ったのですから今日はそれを理由に小雪に宿題をさせることが出來そうです。
放課後になり、いつものように小雪と宿題をします。
小雪と宿題をするから私も忘れずに宿題をするのですが、その事は棚に上げておいて、さっそく漫畫を読み始めた小雪に言葉を飛ばすことにしました。
「ほら、小雪。今日は自分で宿題するんでしょ?」
「そう言えば、そんなこと言ったなあ……はあ……」
わかり易くため息をつき、しぶしぶとテーブルに宿題を広げます。
流石に、自分で言いだしただけの事はあると言ったじでしょうか。
いつもなら、この狀況に持ってくるまでにもっと時間がかかるので、私的には大助かりです。
ですが、宿題と向き合って十分もしないうちに小雪がパタンと後ろに倒れてしまいました。
「もう嫌だ、やめよう。月、後で教えてくれ」
「教えて……って、自分で宿題するって言ってたじゃない」
「それはそうだが、自分で言いだしたって事は、自分で止めても問題ないって事だろう?」
「それは……」
小雪が言っていることは間違っていないように思います。
変に筋が通っているようで言い返すことが出來なくなってしましましたが、始める前から諦めるのは意志薄弱じゃないでしょうか?
私としてはいつも通りになってしまっただけなので、ひとまず自分の宿題を終わらせることにしました。
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