《妹と兄、ぷらすあるふぁ》環境に優しい

「農薬を使わない栽培って言うのをニュースでやっていたのよ」

「やってましたね。確か蟲を使うんでしたっけ」

「そうそう。益蟲を使って害蟲を食べてもらうのよね」

「害蟲を食べてくれるから益蟲なんだと思うけどな」

益蟲という言葉は聞き慣れませんが、良い事をしてくれる蟲って事でしょうか。

良い事、というと蜘蛛も家の中の蟲を食べてくれるので益蟲なのだとは思うのですが、見た目があたしとしては良くありません。

でも、蜘蛛以上に苦手なゴキブリを食べてくれるんです。

「まあ、卵が先か鶏が先かって話はどうでもいいのよ」

「だろうな」

「分かっているなら、黙っていてくれない?」

黙れと言われたのでお兄ちゃんは黙ったのですが、せめて質問に答えてもいいのになと思わなくもないです。

腑に落ちないと言う様子でしたが、ねぇねは話を続けます。

「ニュースの中で『環境に優しい』みたいなことを言っていたと思うんだけど、本當に環境に優しいのかしら?」

「環境にいいと思うんですけど、ねぇねは違うって思うんですか?」

「多分、環境にはあんまり影響ないと思うのよね。あくまで畑に捲くものだと思うし。

畑の土質には悪いかもしれないけど、本命は人間に悪いって所だと思うのよね」

「言われてみたら……?」

そうなのでしょうか? 人に悪いと言うのは想像しやすいです。

環境にはあまり影響がないとして、ねぇねは何を言いたいのでしょうか?

「今調べてみたが、農薬が原因の環境問題も歴史上あったらしいな」

「じゃあ、環境に優しいのね」

黙っていたお兄ちゃんのせいで、話は急に終わってしまいました。

イメージだけで話を進めると、たまにものすごくはじをかきます。

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