《妹と兄、ぷらすあるふぁ》コピーライト

町を歩いている時、電車に乗っている時、ともすれば家の中でもキャッチコピーと言うものを目にします。

ですが、そのほとんどが目に留まらず、記憶の片隅で忘れ去られているような気がします。

「コピーライトって凄いわよね」

「コピーライトって何ですか?」

「キャッチコピーの事かしらね。

人目を惹く為の言葉よね」

はからずもねぇねとあたしは似たような事を考えていたようです。

それとは別に、お兄ちゃんがねぇねを馬鹿にしたように見ている気がするのですが、気のせいでしょうか?

「今日ネットを見ていたら、あるお店のポスターに書かれた文章のレベルが低いってニュースになっていたのよね。

ニュースって程ではないと思うんだけど、結構出回っていたみたいね」

「どんな文章だったんですか?」

「んー、確か『夏は暑い』みたいなじの文章だったわね。正確には覚えていないんだけど」

レベルが低い……と言い切っていいのかはわかりませんが、直球だなと言う気はします。

小學生でも思いつきそうだと言えば、違いありません。

「でも、こうやって店先にポスターるだけで労せず広まっているんだから、コピーライターとしては大功だと思うのよね。

これだけ人の目を惹いたんだもの。遊び半分で行く人もいるだろうし、後はお店側の土俵よね」

「遊び半分で行って、良いものがあったら嬉しいですからね」

「そう言う事よ」

つまり、騒いでいる人はコピーライターさんの手のひらの上と言う事なんでしょう。

「自分の土俵まで來てくれる事って、かなり難しいのよね……」

「土俵がどうこうって言うのはどうでもいいんだが」

「どうでもいいってどういう事よ」

「コピーライトって、著作権って意味だからな?」

「でも、コピーライターって……」

「権利を英語で?」

お兄ちゃんの問いかけに、ねぇねは黙ってしまいました。

宣伝能力がしいです(切実

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