《妹と兄、ぷらすあるふぁ》家庭環境

あたしの両親は海外にいるのだそうです。

あたしが心つく前からなので、あたしの記憶には全くないのですが、寫真で顔を見たことはあります。

「お父さんと、お母さん。何してるのかな?」

「両親がしいのか?」

呟いたあたしの言葉にお兄ちゃんが聡く反応します。

何だかお兄ちゃんに気を遣わせてしまったようで申し訳ないです。

「ううん。あたしはあーにぃがいるからいいんだけど、あーにぃが大學卒業するのに帰ってこないのかなって思って」

「確かにな。でも、今更帰ってこられても正直どんな顔をしたらいいか分からん」

「あたしも分かんないな」

親子のはずなんですが、特にあたしは親子ってじがしません。

ですが、別に寂しかったり、辛かったりした記憶は無いです。

「そう言えば、外國で暮らす日本人がどうのって番組があるだろ?」

「うん、あるよね」

「日本に子どもおいて、外國に行ったっきり十年以上帰ってこない親は、正直番組になると思うんだよな」

「言われてみたらそうかも。

でもあーにぃ。別にあたし凄いってじが全くしないよ?」

「奇遇だな。お兄ちゃんもだ」

「案外テレビってすごくないのかもね」

「むしろ慣れって恐ろしいってところだと思うんだが」

お兄ちゃんの言葉に、あたしも頷いて同意しました。

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