《【書籍化&コミカライズ】勇者パーティーを追放された俺だが、俺から巣立ってくれたようで嬉しい。……なので大聖、お前に追って來られては困るのだが?》258.更なる深層~宇宙規模の深淵なる計畫を看破する~

【★☆★読者の皆様へのお知らせ★☆★】

あとがきに、

とても大切なお知らせが書いてあります。

最後まで読んでくださると嬉しいです。

258.更なる深層~宇宙規模の深淵なる計畫を看破する~

「ここは……どこだ?」

それに。

「俺は何をしていたんだったかな?」

気づけばゴツゴツとした巖がどこまでも続く、茫漠とした土地に俺はいた。

気持ちの悪いねっとりとした風が吹き、どこか生臭い。

何か大事なことを忘れている。

だが、それを思い出そうとしても、記憶がないかのように、何も思い出すことができない。

「アリアケよ、よくぞ夢の庭園へ參った。ここに招待したのはそなたが初めてであるぞ?」

いつの間にか、隣にはしい紅の髪のがいた。

やはり真っ赤なしいドレスを著ていて、よく似合っている。だが、ワインレッドというより、どこかのような赤だと思った。

と、同時に、俺の名前を思い出す。アリアケ・ミハマ。それ以外は思い出せない。いや、

「ナイア?」

Advertisement

「そうである。ふふふ、どうだ、ここは? ここには我とそなたしかいない。そして、我はそなたのものだ。永遠にそなたに奉仕しようぞ?」

「なに?」

の言っている意味が分からなかった。彼だというのに、嫣然とした表を浮かべて言う。

「ふふふ、幸いながら我もそなたに惚れた。するだけでなく真実の。噓偽りなく、幾年、幾億、幾星霜もそなたをし続けよう。ここは夢の庭園。我が箱庭。そなたは我の與える快楽に耽ると良い」

の聲は人心を《とろ》かせる効果があるように思えた。

「人類を何度も救済し、疲れたであろう? もう十分そなたは世界に貢獻した。まさに英雄であり救世主であった。だが、そなたも一人の人間。癒しがしいであろう? 休息と安寧を求めたくもなろう。その際に」

は俺に抱き著きながら言う。

「我を好きにしてよいぞ? 我もそなたを好きになった。初である。ここで我としき時を過したら良い。人類のことは悪いようにはせぬ。我が庇護し、きっと生きながらえさせよう。だから、そなたは我と……」

そう言って、彼は俺を前に口づけようと迫って來る。

……が、

「すまんな、ナイア」

「へ?」

俺は彼の顔を押し戻しながら言う。それに驚いた表を彼は見せた。

「何となくだが、俺には他に決まった相手がいるような気がする。それに、その相手が俺の初のような気がする。だから、お前とは付き合えん。すまんな」

「そなた記憶があるのか? ここでは記憶は曖昧になるはずであるぞ?」

「いや、記憶はない。だがそんなものはなくても、行原理は変わらないだろう。お前が何者かも思い出せんが、記憶があっても同じことを言うはずだ」

なぜなら、

「それが人の誇りというものだからな」

その瞬間。

ピシリ!!!!

と、夢の庭園と呼ばれた空間にヒビがったような音が鳴り響く。

「ナイア」

俺は微笑みながら告げる。

空間が崩壊しかかっているからか、記憶も戻りつつある。

「お前は人類を舐め過ぎだ」

の頭をでながら。

「人類はお前ごときには服従しないし、未來を委ねたりもしない」

「そなたがいるからか?」

の言葉は睦言のように耳朶に響く。

だが、俺はゆったりと首を橫に振り、

「俺はいつも手助けをするだけさ。俺は大したことはしていない。みんなの……人類の力があるからたまたま世界を救い続けられているだけだ。それからな、ナイア。俺はを抱えた相手と親になるつもりはない」

「何のことだ?」

とぼける様子を見せる。だが、俺は構わずに告げる。

「なぜ何億年も人を飼おうとする? 神であるお前であっても、そんなことは大仕事のはずだ」

「……」

ナイアは沈黙する。

だが、賢者たる俺にとって、それは答えと同じなのだ。

「お前の目算から言えば、ある時點で、人類はお前を超えるほどの力を得るだろうな。お前に服従しながらも、お前を超える存在(・・・・・)をも殺せるほどの力を」

「そなたは本當に人間か?」

「ははは、聡い人間なら誰だって分かるさ。大したことじゃない。宇宙癌であり、偽神であるニクスを連れて來たのなら、お前もまた別の誰かに指示されて宇宙をさすらっている可能は當然考えられる。そして、人類を飼育しようとした目的はそれなんだろう?」

「ふふ、ふはははははははは!!! さすが大賢者! いや、もはやそんな名稱すらも生ぬるい! まさに人類の救世主だな、そなたは! そこまで見通すか!」

は喜んでいるように見えた。

「人類を育てて、お前の上位存在を討伐する。それがお前の滅亡種人類飼育計畫だろう?」

俺がそう言った瞬間。

「初とは実らぬそうだ。殘念であるが……」

『パリン』

という、あっさりとした音を立て、箱庭の空間は崩れ落ちたのであった。

「そなたはここで確実に殺そう。我が計畫の駒の一つにしようなどと、我もとんでもない計算違いをしたものである! そなたらを呼び寄せ、計畫遂行をするために星2つ分ものマナを消費したというのに!!」

の聲が鳴り響いた。

「行くぞ! 救世主よ! そなたは我が計畫遂行の最大の壁である。いや!」

ナイアは豪快に笑い、

の邪神ナイアの宿敵である!!!」

そう聲を上げたのであった。

【大切なお知らせ】

新作の短編を投稿しました!

タイトルは、

『余りに醜いと死の森に捨てられた豚貴族、霊にされ萬能の力を得る。しかも心が反映された姿に生まれ変わり最強無雙の人の上位存在へと至る。えっ?人間達が攻めて來た?やれやれ本當の親であろうとも分からせるか』

以下のアドレスからお読みください。よろしくお願いいたします。

https://ncode.syosetu.com/n3197hx/

    人が読んでいる<【書籍化&コミカライズ】勇者パーティーを追放された俺だが、俺から巣立ってくれたようで嬉しい。……なので大聖女、お前に追って來られては困るのだが?>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください