《妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~》1:狀況確認

《おはようございます。ますたー》

頭に響く聲、それを聞いて俺は目を開けた。

上半を起こして周りを見渡す。どうやら俺が倒れているのは森らしい。

木々の隙間からこぼれる日差しを俺は眩しくじた。

「俺は生き返ったのか」

とりあえず立ち上がる、し腰が重くじた、腰を見ると1本の刀がベルトに差さっていた。見覚えがある。そして俺は記憶を整理した。

たしかさっきまで俺は白黒の世界にいた。それでへんてこな神にあったな、でなんやかんや異世界に來たと……

大丈夫ちゃんと覚えてる。

それから自分がに著けているコートを見た。

見たじ黒いコート、それしかわからなかった。服裝も見覚えがないが、神からの支給品だろうか?

《それは黒霧のコートです》

コートの端を摑み、ひらひらしていると、頭の中に聲が響いた。

(たしか黙示録とか言ったな?)

《はい、ますたー私は黙示録ファマエルです》

(ファマエルか、呼びにくいしエルでいいか?)

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《はい、かまいません》

いいのか、まぁいい。とりあえず狀況整理だ。

「エルは何で俺のことをマスターと呼ぶ?」

《私は現在ますたーに所有されており、私があなたを主であると認めているからです》

なるほど、聲を出しても、頭の中でも會話はできるのか。

それで、俺はいつの間にか黙示録を所有していたと。たしか生まれたときからとか言ってたな、あの神は。

「まぁ、これからよろしく、エル」

《了解です。ますたー》

早速だけどエル。今の狀況の説明お願いできるか?

《現在。ますたーは混合神により異世界に転移。転移する際ギフトをもらっています、現在地は森です。時刻は晝と予想。目の前の木を通り抜けた先に道が見えます》

ここは、異世界で間違いないようだ。とりあえず道に出ようか、日が落ちる前に人のいる場所に行きたいし。

そして俺は木をよけ道に出た。そこには看板があったが、それには見たことのない文字が書かれていた。

読もうとしたけど……無理でした。かろうじて矢印がわかるぐらいだ。

どうしようか悩んでいると。

《スキル:読解を使用しますか?》

エルの聲が聞こえた。目を閉じて頭の中でYESと念じてみる。

そっと目を開けてみた。

『オルディナの町→

盜賊に注意!』

看板にはそう書かれていた。

その見たことのない文字は俺の知る日本語へと書き換えられていた。これがスキルなのか?

《この世界には前の世界とは違い、スキルというものが存在しています。今回は異世界に飛ばされたとき神より渡されたギフトの中にあった読解のスキルを使用しました》

まぁ異世界に來て、文字が読めなかったら詰むからな、とりあえず、神、サンキュ!

《ちなみにそのコートも神からのギフトのものです。説明しますか?》

今は人のいる場所に向かうのが優先だ。

(後で聞く)

《了解しました》

看板を見て町は右にあるのはわかったからとりあえずそこに向かうとしよう。

俺は進行方向を右に向け歩き始めた。歩き始めて1時間ちょっとぐらいだろうか、特に何もなく、まだ町も見えない。

「これ、いつ著くんだ?」

歩き疲れたわけではないが、俺はため息をついた。その時エルの聲が頭に響いた。

《ますたー、このさきに人の気配をじます。數は9です》

やっとこっちの人と會えるのか。そう安心しそうになった。

《可能提示、9のうち5は盜賊であると予測》

盜賊? 4人が襲われているのか?

《肯定、急いで現地に向かうことを薦めます》

俺は頭の中で、神の言葉を思い出した。

「わかった。急いで向かうぞ!」

俺はエルの言うままに道を走りだした。

は妙に軽く、思うようにかせている。むしろ前よりもかしやすいぐらいだ。速さはもう前とは比べにならなかった。道の橫に並んでいる木々は、早送りのように流れていた。

《ますたーそこを右に曲がってすぐです》

エルの聲が聞こえ、俺は道の角をそのままには曲がらず、その手前で森の中にった。

それはなぜか、様子を見るためである。無策に突っ込んでも勝てる気がしなかったからだ。

《目標確認、予測的中どうしますか?》

予測的中、つまり4人が襲われているのだ。

俺の目には一人のの子が映った。そして神の言葉を頭に浮かべた。

『目が覚めたら、襲われているの子を助けるんだ』

神の言うとおりにするのはししゃくだが、見捨てるという選択肢は俺の中にはなかった。

狀況を確認すると、その一人のの子を守るように護衛の3人が盜賊と対峙していた。

どうやって助けにるか、悩んだとき。

盜賊の持っていたダガーが一人の護衛の首を捉えた。

護衛の首からが出る。盜賊の持っているダガーは、何の抵抗もなく護衛の首を切り落とした。

の子の悲鳴が周りに響く。俺の目には護衛を殺した盜賊たち、それと護衛のが映っていた。

俺の中で意識が切り替わった気がした。それと同時にエルの聲が頭に響いた。

《ユニークスキル:解離魂の強制発を確認》

何かのスキルが発したみたいだ。だが今は、その詳細を確かめている時間はない。

「エル、助けにるぞ」

心のままに、ますたー》

俺は腰に差してある刀の柄に右手をかけた。

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