《妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~》4:ステータス
彼がそう口にすると目の前にさっきの護衛たちのカードをしデカくしたようなカードが空中に浮いていた。彼がそのカードの端にさわるとカードは反転しこちらに向いた。
この文字はこの世界のものだろう、しかし読解というスキルを持つ俺にはしっかり読めていた。ほんとスキルって便利。カードにはこう書かれていた。
『ティナ・アカーシャ
年齢 :15
人種 :人種
職 :巫
屬 :
スキル:家事 料理 渉 剣 神楽 回復 魔法 房中
ユニークスキル:神託 』
「へぇーステータスとかスキルはこういう風に表示されるのか」
初めて見るステータスカード。護衛たちのには、スキル関連のものは表示されていなかった。
そしてこの子のスキルには、家事に料理、剣も使えて回復もできる。この子凄い優秀なのでは?いいお嫁さんになる。とか思った俺がいた。
そして気になるスキルが一つ、その名前は房中。
房中ってあれだよな、これって俺見て良かったのか?
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「どうかしましたか?」
「いやこれ普通に見せてもいいのかなって思ってさ」
俺は見てはいけないものを見てしまった。そんな罪悪にかられた。
「このカードは出して、本人が隠したいものを項目を指でなぞることで、暗號化できるので大丈夫ですよ?」
そういわれて、俺はもう一度カードを確認した。確認したがどこを見ても暗號化された文字なんて一個もない。
「これ暗號化してる?」
「してますよ?」
何を言っているんだ。そんな風に思った彼は俺の橫から顔を出し、のぞき込むようにカードを見に來た。いい匂いがした。
「はい、しっかり」
暗號化されていることを確認した彼は元の位置へと戻った。
そういわれ、俺はなんとなくわかっていた項目を指さし、「これ?」と聞いてみた。
「はいそうですよ?」
なにをあたりまえな、と言いたげにこちらを見ていた。
「……房中」
そして俺はその暗號化されているだろう、スキルの名前をぼそっと呟いてみた。
恐る恐る橫を向き彼を見ると、
「……え?」
そんな聲と共に、顔が真っ青に、と思ったら真っ赤になった
「な、なななんで読めてるんですか!!」
すごい速さで詰め寄ってきた。そして俺の肩を大きく揺さぶった。
「ごめん、そういうスキルがあってさ」
「はぁ~」
彼は肩を落とし、ため息をついた。もう何かをあきらめたように。
「み、見られたのは仕方ありません。ほんとにあなたは規格外なのですね。私のことはティナと呼んでください。これからよろしくお願いします」
彼は俺から離れ、また頭を下げた
「わかったよ、よろしくねティナ。じゃあ次は俺の番だなって言っても出し方わからないんだけど……」
「簡単ですよ。<顕現>と唱えるだけです」
なんだそんな簡単なのか。もっとこう、魔力的な何かいるのかと思ってた。
「わかったよ。<顕現>」
そして俺は言われた通りに唱える。すると俺の目の前にカードが出てきた。
「おっ出た!」
なんか、初めておもちゃをもらった子供の気分だ。そしてカードにはティナの時と同様いろいろなものが書かれていた。
『ユウ・ツキカゲ 男
年齢 :16
種族 :人種
職 :妖魔師
屬 :UNKNOWN
スキル:剣 刀 妖 闇魔法 影移 鑑定 先読み 言語 読解
ユニークスキル:解離魂 黙示録
耐 :斬耐 幻無効
武 :妖刀 天叢雲剣
防 :黒霧のコート』
予想以上に多かった。気になるものがいくつかあるがあとで確かめることにしよう。俺がカードを出したのを確認すると、ティナから聲がかかった。
「出てきましたね。見せてもらってもいいですか?」
浮いているカードを回転させティナへと見せる。
そして、俺のステータスカードを見ると、ティナの表が固まった。
しばらくして表が元に戻るとティナはぶつぶつ小言を言い始めた。「え?」とか「なんで?」とか戸いの聲が聞こえてきたが、無視だ無視。だって俺だってよくわからんのだから。
「はぁ~」
そして全ての項目を確認し終わったティナからため息が聞こえた。ティナは指でカードを俺の方へと戻す。
「なんでユニークスキルが2つあるのか、この職はなにか、そもそも屬UNKNOWNってなんですか、しかも妖刀裝備してますし、聞きたいことはいろいろありますが今は流します。とりあえず、お名前は何とお呼びすればいいですか?」
ティナは明らかに肩を落としていた。もうすでにあきらめているようだった。
「俺の名前はツキカゲ・ユウ、ユウでいいよ」
俺はティナに改めて名前を名乗った。
「ユウ様ですね」
「え……様?」
そして予想とは別の呼び方が返ってきたので、驚きながらもし首をかしげてみた。
「それは、私は助けられたですし、當然かと」
(當然なのか?)
《なわけないでしょう》
當然のようにエルから返答が返ってきた。まぁそうだよね、と思った瞬間また弾が飛んできた。
「これから私はユウ様にお仕えする気満々ですし?」
ん!?
なんかさらっとすごいこと言ってない? 気のせい? 違うよね
「お仕えするって?」
聞き間違いじゃないかと、確かめるように聞いてみた
「そのままの意味ですよ、ユウ様についていきます。どこまでも!」
そして案の定聞き間違えではなかったようだ。しかも無駄に最後強調してるし。
「で、なんでついていくことになってるの?」
「理由は二つです」
1つ目は
「私が単純に規格外なユウ様がこの先どんなことをしていくのかに興味があるからです」
2つ目は
「私はユウ様に助けられました。ユウ様がいなければ私は今ここにいません。助けてもらったこの命ユウ様のためなら私はなんでもします」
の子になんでもなんていわれて期待しない男がいるだろうか。なくとも俺は期待する。そんな俺の思考を読んだのかちょっと頬が赤くなってる気がする、気がするだけかもしれない。
「な、なななんでもと言っても、その……」
いや赤くなってるわ、しかももじもじしてるし。
「まぁついて來てくれるのは、助かるし、可い子と旅できるのは嬉しいんだけど、これからのこととか全然決まってないよ?」
俺が可いというとより一層、顔を赤く染めた。ちょっと面白い。
そして、顔を赤くしながらも俺の問いに答えた。
「構いません」
「そう? ならこれからよろしく。ティナ」
「はい、よろしくお願いします。ユウ様」
けどやはり様付は恥ずかしい。けど俺にはなんとなくわかる。やめてと言ってもやめてくれないだろうと。
「それじゃあこれからのことを決めたいと思うんだけど、それは明日にして寢ようか」
俺は諦めそう口にした。
「そうですね」
俺は草の上に橫になった。コートに丸まりながら。
エルって睡眠とかとらないの?
《私は神です。一切の睡眠、食事を必要としません》
それじゃあ悪いけど、ここら周辺の警戒をお願い。何かあったらすぐに起こして。
《了解しました。ますたー》
これで寢てる間のことは気にしなくていいかな。
そして、目を閉じ、寢ようとしたとき。後ろから音が、そして背中に何やららかいものが……
恐る恐る振り返るとそこには案の定、ティナがいた。
「寒いのでこうしてていいですか?」
上目遣いで方を染めて、そういってきたのだ。
「え?あっうん」
俺は驚きのあまり即答してしまった。
「ありがとうございます」
そう言った後ティナはしばらくして寢息を立て始めた。
そして、その頃俺はというと。
こんな狀況で寢れるわけないじゃん!!
と言いつつも疲れもあり眠気に負け、最終的に眠ってしまうのであった。
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