《妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~》7:異世界人

「ほう、異世界人か」

「なんだ、案外驚かないんだな」

「いや驚いておるよ、異世界人が來るなんて、滅多にないからの」

俺の発言を聞いても、ほとんど反応を示さなかった。しすると顎に手をあて考えるような姿勢をとる伯爵。

「滅多にないってことは、これまでに何回か事例があるのか?」

「あるぞ、つい最近耳にしたな、セイン王國が魔王を討伐するために勇者を召喚したと、貴様がその勇者か?」

そんなことを言いながらニヤニヤしている。

そんな話は知らない。セイン王國? 勇者召喚? 魔王? 俺はどれも聞いたことがない。

俺はヘンテコ神様に呼ばれてここにきて、世界を見て回ることが目的だ。勇者は俺じゃない。

伯爵は、俺をその勇者と勘違いしているのか?

「違うぞ」

「なんだ違うのか」

それでもなおニヤニヤし続ける伯爵。なんで誤解が解けたはずなのに笑ってるんだよ。いやな予しかしない。

「それはそうと、小僧。なぜ、わしに噓が通じないと分かった?」

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「言い間違えるなよ? あんたにじゃなくて、そこの書に噓が通じないんだろ?」

そういって俺の後ろに立っている書に対して親指を向ける。書が出てきたときに、エルがスキルの発知してたし、あまりにもティナの言うことを信じるのが早かった。

「なかなかに頭のまわる小僧じゃ」

「小僧じゃない、月影悠だ」

「一応はを助けてくれてしかも、これからティナの主となるのに、確かに小僧扱いは、だめじゃの。ツキカゲ殿か、それともユウ殿か?」

流石に小僧呼ばわりは癇に障る。早々に訂正してくれて助かる。

「そうかこっちだと逆だったな。ユウ・ツキカゲ、ツキカゲが家名だ。あと殿はいらない。堅苦しいのは嫌いなんだ」

「わかった。ツキカゲよ、わしも堅苦しいのは嫌いじゃからな」

こうして伯爵と話している間ティナはというと、俺が異世界人だと分かってから、どこか納得した表を浮かべたかと思うと、伯爵から勇者という単語を聞き、し頬を赤く染めたかと思えば、それを否定されて、し、しょんぼりした顔をする。

まったく表かでいいことだ。すごくでたくなる。

俺がそっと手をばそうとしたとき、伯爵がいいタイミングで話を始める。

「ツキカゲよ、ティナを連れて行くにあたって、お前の実力が見たい。盜賊を一人で倒したのを疑っているわけではないがな、わし自の目で確かめたい。だが、ここまで來るのに疲れただろう。ゆっくり休め、二日後お前の実力はからせてもらう。それで問題なければティナを任せよう」

「伯爵、いったい何を言って……」

伯爵がいきなり、俺と戦うと言い出しそれに困するティナ、すぐに立ち上がり伯爵に問おうとするティナを、俺は手を引っ張り無理やり座らせる。

そんな俺に、むっとした表をこちらに向けるが、気にしない。こうなることはあらかじめ予想はついていた。

それはそうだろう。いきなり現れた異世界人にを任せれるかと言ったら無理だろう。しかも、この世界は盜賊もいるわ、魔は出るわ、さっきは流したけど魔王がいるとも聞いたな。そんな危険が絶えない世界でを任せるのだ。実力を試したくもなるだろう。俺が伯爵の立場でもそうする。

  まぁ、ティナを連れていかなければいい話かもしれないが、ティナは俺についてくると言ったし、俺はそれを認めた。

  俺は一度決めたことは曲げないようにしている。だから、俺は伯爵と戦い、堂々とティナを連れていく!

だが、俺はその前に頼まなければいけないことがあった。それは何か、もちろんお金だ。今の俺は無一文だからな。

「わかった、二日後だな。俺たちは今から宿を探す、そこで頼みがある。明日俺たちは必要なものをそろえに町を見て回る。そこでギルド登録をしに行くんだが、俺は異世界人こっちの金は持ち合わせがない。金をもらうためにティナを助けたわけではないが、し恵んでほしい」

「それぐらい構わん、助けてもらったのだ対価を要求するのは當然。こうして護衛の品も持ち帰ってもらった。報酬はそうだな。お金とギルド、宿の紹介狀を渡そう」

「すまない助かる」

俺はこの町の宿への紹介狀と、お金のった袋をけ取り。ティナと一緒に館を後にする。館を出たとき、日はもう落ちかけていた。

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