《妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~》54:月夜視ノ瞳

今、俺の周りには黒い氷の刃が3本くるくると回っている。

「へぇ、こういうじなのか」

俺の周りをその三本の刃は集まり、俺の持っている短剣サイズの姿霧氷雨と合わさり、元の形狀へと戻った。

今俺が立ってるのは氷の上だ。そしていま俺の目の前にある、大きな氷はツイン・サーペントだ。

俺は、あの無理で起こった現象を、詠唱を使って完させた。

無詠唱のスキルを持っている俺がなぜ詠唱を使うのか、それは魔力の消費を抑えるためだ。

あの範囲を凍りつかせるのに、多くの魔力を吸われ、完・・しなかったのがあの森の景だ。

だが、詠唱を行うことで魔力の消費を抑え、完したのが今の氷の世界ニブルヘイムだ。

姿霧氷雨を鞘へと仕舞う。すると、エルの聲が聞こえた。

《姿霧氷雨からのアクセスを確認。改変されます。スキル:意思疎通 人化 の譲渡を確認。姿霧氷雨の人化のスキルの発を確認》

エルがそういうと、鞘に納めた姿霧氷雨が、鞘ごと霧に包まれる。

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その霧は俺の前まで來ると、霧散しその中からは一人のの子が出てきた。

長は俺よりし低い程度。目は青く、髪のは白に近い水で、腰まで來る長いポニーテールだ。服は白の著、まさに浴人だった。

「君がおねぇさんの新しい持ち主?」

「まぁ……そうなるな」

「そう、じゃあおねぇさんと勝負!」

「は?」

俺は、そう答えるしかなかった。

今は大量に魔力を消費したばかりで疲れているのに、妖刀娘と今から戦えと?

「嫌ならおねぇさん、また箱の中に戻る。君に呪いかけてから」

「おい!」

これは戦うしかないようだ。

〝やる。本気で〟

そして、なぜかムラクモはやる気に満ち溢れていた。

「わかった、俺が勝ったら……」

「ヒサメ、もしくはヒサメねぇさんでも可」

「んじゃヒサメ。俺が勝ったら正式に俺のものになれ」

「やだぁ、おねぇさん、こんなところでプロポーズされてる?」

いらっ

「違う、刀の所有者として認めろってことだ」

「なんだ、そんな事かぁ、おねぇさんに勝てたら、おねぇさんの全部をあげるよ?」

そのどこかうような、ヒサメに一瞬目を奪われる。

〝じー〟

そんな俺に、意思疎通で見てることを主張するムラクモ。

「で、勝負容は?」

俺がそういうと、ヒサメは手を振り下ろす。

すると、周りに張り付いていた氷は水へと姿を変え、ヒサメの元へ集まっていく。

そして、ヒサメの手には1本の刀ができていた。

「単純に、1撃確実にった方の勝ち、おねぇさんが負けたら、君にすべてをあげる。おねぇさんが勝ったら、そうだなぁ、いい勝負をして君が負けたら、君の周りのの子全員殺そうか。」

ヒサメの目は暗く、ハイライトがなくなっていた。

そして俺は、勝つという選択しかなくなった。

「ヒサメ。お前本気で言ってるのか?」

「もちろん。おねぇさんはいつでも本気だよ? 私と良い勝負出來る人なんて、そうそういないからね。さっき使われて、それぐらいの力があるのはわかったよ。そんな子をほかの子に上げるなんて、やだからね」

「わかった、それでいい。だが俺が負けても、あいつらは殺させない」

「ふふふ、そうこなくっちゃ。ねぇ、おねぇさんを楽しませてね!」

そういうと、ヒサメは氷の刀を持って俺に迫ってきた。

俺はとっさにムラクモを抜刀。氷の刀をけ止める。

『砕け散れ!』

ヒサメがそういうと同時に、氷の刀が砕け散った。砕けた氷は3本刃となって俺に迫ってくる。

『影炎カゲロウ』

俺は幻影を殘し、後ろへと後退する。

砕け、分かれた3本の刃は、ヒサメの元へと集い、再び1本の刀が形された。

「まだまだ行くよぉ」

ヒサメの上段からの振り下ろし。それをムラクモでけ止め、蹴りを放つ。

だがそれは軽く避けられ、避け際に、橫薙ぎを放ってくる。かろうじて避けることができたが、それでも防戦一方だ。

「君の力ってそんなものなの? おねぇさんがっかりだよ」

ヒサメはがっかりしたような表で肩を落として、首を振る。

そんな、表にイラついた俺は、本気・・でやることにする。

(ヨリヒメ。制だけでいいから頼む)

“しょうがないな、今回だけだよ。ボクの寛大な心に謝してほしいね”

謝してますよ!)

『纏え。ヨリヒメ。黒鬼ノコッキノコロモ』

黒い魔力が一気に放出される。そして、一気に収していく。

黒い魔力は俺のに纏われた。それと同時に自分の心臓の鼓が聞こえてくる。

そして、次の瞬間。心臓の鼓が跳ね上がり、額の左側に黒い角が1本生える。そしてその角から左目を伝うように赤い紋様が浮かぶ。

さらに、目は黒く染まった。そう、生ナマナリ化だ。

「こっからが、本番だ!」

(エル。生贄の魔力を送れ)

《了解しました》

俺が、そういうとエルは生贄の制を引きけ、俺に魔力を送り込んでくる。

「ふふふ、おねぇさん。勢い余って君を殺さないようにしなくっちゃね!」

そう言いながらまた突っ込んでくるヒサメ。

たぶん。ヒサメに夢偽ノ瞳オネイロスは、効かない。さっきから目線が合うことがないからだ。

これでまた、ヒサメの攻撃をけ止めたらさっきと一緒だ。

『纏え。黒炎』『黒飛炎』

俺は黒い炎の斬撃を放つ。だがそれは、し橫に倒すことで避けられる。

「君、ホント、おねぇさん好み!」

「なら、こんなことするなよ!」

俺はけ答えながらも、1撃2撃3撃と氷の刀の太刀をけ流していく。

『貫き穿てムラクモ』

俺は距離を取りムラクモをばしての攻撃を試みる。

『水雹化スイヒョウカ』

ムラクモを見にけた、ヒサメのがどろりと水のように溶け姿を消す。

(エル。使うぞ!)

《スキル:並列思考獲得完了。大丈夫です》

『月夜視ノ瞳ツクヨミ』

俺は未來視を発させる。

俺の瞳に映ったのは、俺の周り3方向からの刃の攻撃と上から降ってくるヒサメの姿だった。

俺が見た未來は約5秒先それだけで、脳が刺激をけて、頭痛がしてくる。これでもこの思考のほとんどをエルがけ持っているのだ。あの森で、試さなかった理由が分かった。

そして俺は。知っている未來に逆らい行する。

氷の刃が飛んでくるであろうタイミングのコンマ數秒早めにき、ヒサメが降ってくるであろう位置にムラクモの切っ先を置く。

すると、刃同士が俺がさっきまでいた場所で衝突。砕け散り、空中で今更行のキャンセルできないヒサメは、ムラクモの刀ぎりぎりに首を置いた。

「俺の勝ちだな」

「期待以上だよ、おねぇさんの負け」

ヒサメはそう言いながら俺に笑みを向けた。

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