《妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~》57:それぞれの思い
俺は結局、あの後、ムラクモとヒサメをでる羽目になった。
もちろん先にでたのはムラクモだ。後で、拗ねられると困る。まぁ、案の定ヒサメはむすぅーとした表で俺のことを見ていた。
俺は一何回でればいいんだ。
結局、ヒサメについての説明は、夜遅くまでかかった。
最終的にはみんな認めてくれて、ヒサメもみんなに謝っていた。
「噓とはいえ、あなた達を殺すと言ってしまったわ。おねぇさん今なら何を言われてもいいわ」
「じゃあ、もう気にするな。俺はわかっててけてんだからあの試合」
俺がヒサメを説得しにかかる。これは気負うとめんどくさいタイプだ。
「いいですよ、ユウ様がそう言ってますし、噓なら問題ないです」
「私も問題ないです。何よりご主人様のために死ねるなら本です」
なんかフロンが、騒なことを言っている。
「死ぬとか言うなよ、お前は俺のものだ。俺の為に死ぬのはやめろ、冗談でもそんなこと言うな」
俺の言葉にフロンは、びくっとした反応を、そして申し訳なさそうに謝ってくる。
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「ごめん、なさい」
「いいよ。俺のことをそれだけ考えてくれてるんだろ? ただ、もうやめてくれ」
「はい」
俺は、またフロンの頭に手をばそうとしたとき、ムラクモがその手を止める。
「フロンばかりずるい。もう何回もされてる」
「それなら、おねぇさんにもしてほしいな」
すると、ヒサメも割り込んでくる。そしてそのまま二人は睨みあう。
フロンは、ものしそうな、顔をしていたが勘弁してもらった。
この狀況で無理やフロンの頭をでたら、狀況がさらにめんどくさくなる。
「まず、この子誰なの? おねぇさん知らないんだけど」
そういえば、ムラクモについての説明をしていなかった。
「私は、あなたの先輩」
「おねぇさん後輩なの?」
まぁ、そうだろうな。
「お前だって、ムラクモは元神刀・・だぞ?」
俺の言葉にムラクモ以外が固まる。
「あのー? ユウ様? 私それ初めて聞いたんですけど」
と、ティナからひと言。それに周りも同意する。
「それだとおねぇさん、かなり失禮なじ?」
「ん、私は気にしない。けどユウは渡さない」
そして、ムラクモは俺の腕へと抱き著いて來る。
ヒサメに見せつけるように。
「まぁ、今はヒサメと同じ妖刀だ。事は追い追いな、話すと長いから」
「ん、」
「わかったわ、けど私も君を狙ってるんだからね。あっそういえば君付き合ってたりする子いるの?」
堂々と俺を狙う宣言をしてから、忘れてたかのように質問してくる。
ヒサメは周りを見渡す。
ティナ、フロン、ノワール、ムラクモ。
そして、全員は首を振った。ノワールだけは、首を振るというか傾げていたが。
「へぇ~。じゃあ君のことが好きな人は?」
ヒサメは俺を指さしながら各面々に質問した。
すると、全員の手が上がった。
俺は絶句することしかできなかった。
ティナとムラクモに関しては聞いている。ムラクモにはこの前も明言されたところだ。
フロンについては、布団の中で寢ぼけてそれらしきことを言われた気がするが、明言されたのは初めてだ。
ノワールについては、わからん。
「君って、垂らし?」
「違う」
確かに、周りはばかりだ。俺にはもったいないぐらいの。
「俺は今、誰かと結ばれるつもりはないな。好意はありがたいが、今は俺がやりたいことをしたい。それが終わったら考えるかな」
すると、思わぬところから突っ込みが來た。
「ティナねぇとムラクモねぇにはキスしてるの」
その聲を聞いた瞬間全員がそちらを向いた。そういったのはノワールだった。
そしてそれを聞いた、當事者二人は顔を赤く染めて、下を向いた。
ムラクモは積極的だが、振り返ったりすると恥ずかしくなるタイプらしい。
ティナはいつも通りだった。
「へぇ、じゃあおねぇさんも刀だけど、既事実狙っちゃおうかなぁ」
そんな言葉に俺はを引くことしかできなかった。
そして、フロンは當然の疑問を口にした。
「刀娘でも、できるんですかね?……あの……そういうこと」
俺はちらっとムラクモの方を見てしまった。
ムラクモはぷいっと顔をそむける。
ティナは顔を赤くして固まってる。ノワールはいつも通り首をかしげている。
「さぁ? やってみる?」
「やめてくれ」
俺は、危険対象にヒサメをれることにした。
「けど、私は待ちますよ。ご主人様のこと……その大好きですから」
「ん、私も刀けど、ユウとずっと一緒に居たい。それぐらい好きだから」
「私もずっと、ずっーとご主人と一緒にいるのー」
「おねぇさんもね、全部上げるって言ったしね。だから傍に居させて」
「わ、私ももう何回も、惚れ直させられていますし。もうユウ様以外の人は好きになれません。だから、私も待ってますね(ちょっとぐらいなら迫ってもいいよね?」
俺はそれぞれの、思いを聞いた。こんなにも俺のことを思ってくれるこいつらのことを幸せにしたいと思った。だが、今の俺には荷が重い。だから俺はもっと強くなる。
“そうよ、早くボクの理想までいってよね”
(おう)
“で、あんたは言わなくていいの? エル?”
どうやら、エルとヨリヒメはすでに面識があるらしい。
《私が一番長いんですから。あっ、いえ何も……私はますたーの為になることをずっと・・・していくだけです》
“それ、まるでプロポーズみたいだよ”
慌てたように訂正するエルをヨリヒメが煽る。案外中が良さそうでよかった。
それに比べてこの二人は……。
ムラクモとヒサメはまた睨みあっていた。
「もう遅い、明日もあるんだ、もう寢るぞ」
俺は明かりを消し、布団にもぐった。
ムラクモとヒサメは肩に戻り、ティナとフロンもベットへと向かった。
明日はとりあえず、あの俺を探してるって言ってたやつについて調べてみるか。
俺が眠りにつこうとすると、仔竜の姿でノワールが布団に潛り込んできた。追い返すのも面倒だから俺は気にしないまま、眠りについた。
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