《妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~》73:経験
俺とアイリスはお互いに向き合い座っていた。
「俺にはが多い。俺がアイリスに剣のことというより戦い方だな。それを教えるにあたって、俺が見せるものに関することは誰にも口外しない。レジーナとかにもだ。それが俺からのお願いだ」
「わかりました」
アイリスは俺のお願いに即答した。
「じゃあ俺のについてしだけ話しておこうか」
俺はエルもとい、黙示録の能力の一部を掻い摘んで説明した。後は棺のことだ。
アイリスの表は驚きと期待が見て取れた。
「ユウさんは本當に何者なのですか?」
「ただの異世界人だよ」
俺がそう答えると、アイリスは首を振った。
「今代召喚された勇者たちにはそれほど強大な能力はついておりません」
「そうなのか、まぁどうでもいいが、俺はの回りの奴らを守れるだけの力があればそれでいい」
俺のその言葉を聞いてアイリスは「そうですね」と答えた。
「で、アイリスに譲渡を行いたいと思うんだが、その」
俺が頭を掻きながらその頼みにくいお願いをしようとしたとき。
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アイリスは自分から俺の手を握ってきた。
「これぐらい、構いません。どうぞ始めてください」
手を握るために近づいてきたアイリスと俺の距離は近い。
(エル始めるぞ)
《了解です。ますたー》
俺はエルに譲渡するスキルを選んで伝える。
「それじゃ始めるぞ」
「はい!?……んっ」
急に魔力を送られたことで、アイリスのが跳ね上がる。
俺は速く終わらせるために一気に魔力を送る。
「んっ……な、なにこれ、へんなぁ、か。かんじなのに、んっあっ」
送る量に力を込めたせいか、アイリスがぐだっと俺にを預ける。
だがそのおかげか、コピペの作業はすぐに終わった。
『アイリス・セイン・レルフォード
年齢 :17
種族 :人種
職 ;姫
屬 :水
スキル:剣 鞭 魔法剣 水魔法 回復 家事 気配察知 意思疎通
ユニーク:なし
武 :連接剣』
とまぁ、軽くスキルを追加した。
アイリスは俺からを離し、すこし離れた位置で勢を崩し、ぐだっとしていた。
「すまない、力をれ過ぎた」
「本當、がどうにかなってしまいそうでした」
本當に悪いことをした。その罪悪が俺を襲う。
《えろますたー》
“へんたい”
〝ん。したいなら私にする〟
〝おねぇーさんでもいいわよ?〟
(ちょっと黙ってろお前ら)
エルとヨリヒメから叱咤が飛んでくる。
ムラクモとヒサメはとりあえず無視だ。
俺はアイリスに自分のステータスカードを確認するように言った。
もう聞きなれた、キーワードをアイリスが唱えると目の前にいつものウィンドウが浮かんだ。
それを見てアイリスは口を開けた。
それはそうだろう。説明したとはいえ、本當にスキルが増えているのだから。
俺は軽くアイリスに譲渡したスキルの説明をし、王城を出た。
そしてそのまま実戦練習の為に森に向かった。
「なぜ、森なのですか?」
「アイリスも魔とは戦ったことがあるだろ?」
「はい、しですが」
実際、対人戦も大事だが、魔戦の方が得られるものは多いとじる。
「魔は変則的な行や、集団行をとるものが多い。それらに臨機応変に対応できるようになれば、対人戦もある程度できると思う。だから、今から魔と戦ってもらう」
「はい」
「もちろん危ないときは俺が助けにるが、基本は一人で戦ってもらう。最初は一対一だ」
俺とアイリスは森の中へと足を進める。
(エル。魔の探知を頼む)
《了解です》
そしてエルに指示された方に進むと、コボルトがいた。
どうやらはぐれのようで、その奧に數匹いるようだが、とりあえずは大丈夫そうだ。
「アイリス。そこにコボルドがいる。奧にはまだ何匹かいる。心配する必要はないが、慎重に行こう」
「はい! 師匠」
「……師匠はやめてくれ」
ただでさえ黒妖鬼なんてものがついてるのにこれ以上変な呼び名が増えるのはごめんだ。
コボルドは二足歩行のオークの下位種とも呼ばれる魔だ。
武には棒を用いている。
「行きます!」
アイリスは木のから飛び出し、コボルドへと向かう。そして、コボルドがアイリスに気づくと同時にその腕を切り落とした。首を狙ったようだが、狙いが外れたようだ。
コボルドが悲鳴を上げ、後ろに下がるが、アイリスが剣の柄を回すとカチッとと音が鳴る。
アイリスがそのままではコボルドに屆かない位置で剣を振る。すると剣は鞭のようにしなり、コボルドの首を切り落とした。
「や、やりました!」
アイリスがこっちを向き喜んでいる、が
その後ろから、さっきコボルドが上げたび聲を聞いた。コボルドたちが集まってくる。
その數5。
『地』『自在:』
俺はアイリスを左腕で抱きしめるように抱えその後ろにいたコボルドの頭を短刀のムラクモで突き差した。
「怪我はないか?」
「は、はい」
俺はアイリスを下ろし、周りにいるコボルド4を見渡す。
「アイリス。ここは森だ。警戒は怠ったらだめだ」
「……はい」
「ふっ。それが分かったなら今日はいい収穫だった。それじゃあし、見本を見せよう」
俺はムラクモを鞘に仕舞い、ヒサメを抜刀する。
そのまま俺は一のコボルドに近づいていく。
『雪華セッカ』
俺は足に力を籠め、一気に間合いを詰めコボルドのを突き刺す。
突き刺した部分からコボルドは凍っていき、そして崩れた。
そのまま俺は振り向き、ヒサメをアイリスに當たらないように、橫に薙ぐ。
『水雹化スイヒョウカ』
俺は刀を水へと変え、鞭のように振り回す。
その水は勢いよくコボルドの首に當たると、抵抗もなく首を落とした。
そして最後に殘ったのは俺とアイリス、それと首が落とされた5のコボルドだった。
「す、すごいです」
「もう遅いし、王城まで送ってく」
俺はアイリスを連れて王城へと向かった。
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