《妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~》閑話:アピールチャンス。前編
私は王都について、レジーナさんに剣を教えてもらうようになってからは、毎日王城の騎士訓練場に通い詰めだった。
レジーナさんの戦い方本當に私に似ていて、ユウ様とも教え方も違った。私の武、レイピアはつくことがメインの武。レジーナさんの武は斬ることもできるが、突く方がメインだと言う。
修行は思ったより、辛く宿に帰ると、ご飯を食べて疲れて寢てしまう。ユウ様が夜な夜な、宿を出て修行をしているのは知っている。アイリス様の師匠をやりながらも自分の鍛錬も忘れない。流石だと思う。
エルさんやヨリヒメさんたちが付いているから、さほど心配はしていない。心配したのは王都についてすぐに知らないの人2人に連れてこられた時だ。灰の長い髪のの子と桃の髪で、ツインテールのの子。まぁエルさんとヨリヒメさんなのだが、説明された時は驚いた。
あの後、私たちは黒い魔力の正。ユウ様のコピペ能力。それらについても教えてもらった。最初は驚いたが、ムラクモちゃんなんかは知っていたのだろう。それほど驚いていなかった。
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私もフロンもまたユウ様のことが知れてうれしいと思った。
ユウ様の力になるためにレジーナさんのきつい修行にも耐えていけた。
そんなある日、レジーナさんから1日休みをもらえることになった。フロンは羨ましそうにこっちを見ていたが、ラースさんは問答無用で、フロンを鍛えるようだ。
「ということで、明日は休みにします」
「あ、ありがとうございます!」
私はレジーナに向かって頭を下げた。
するとレジーナは私の頭をあげさせる。
「ティナ殿はきつい練習にもめげずに付いてきた。そのご褒とでも思ってくれ。よく頑張った」
レジーナはそっと私の頭をでた。
そして去り際にこう言ってきた。
「明日は姫様の用事で、ユウ殿も休みのはずだ。いい機會だ。デートにでもったらいいんじゃないか? アピールのチャンスだぞ」
そう言って、そのまま手を振り、レジーナは王城へと戻っていった。
私がユウ様とデート? 確かに王都を見て回ることはできていない。最近ユウ様も私も忙しくて、あまりは話せていない。
もしかして、このためにレジーナさんは明日を休みにしてくれたのかな?
でも、ユウ様の周りには、エルさんやヨリヒメさん。ムラクモちゃんやヒサメさんがいる。フロンちゃんは修行だろうし、ノワールちゃんもきっとシーナちゃんに捕まる。
デートにう方法を考えながら。ティナは帰路に就く。
いつもユウ様の周りにはの子がいる。それぐらい魅力がある人なのはわかってはいるが、二人っきりになる時間がないっていうのが問題なのだ。
アピールする時間がない。一応思いは伝えている。それに対する返事も貰っている。
だからと言って、アピールしないのは違う気がする。
そんなことを考えていると、いつの間にかソルロスの宿に著いていた。
「ただいまです」
私は宿のドアを開けた。
「おかえりなさい」
中にいたのはいつものメンバーだった。
ミラにアーミル、シーナとノワールだ。
この時間だとユウ様はもう戻ってきて部屋にいるはずだ。
私は階段を上り、部屋に向かう。
部屋にると、いつも通り、ベットに腰掛けているユウ様。その橫にはムラクモちゃんがいた。
どうにも話しかけづらい。
「どうしたんだティナ? そんなところに突っ立って」
「ひゃい」
考えている最中に聲をかけられたせいで、変な聲が出てしまった。
そして焦った私は、ユウ様の橫に座る。
すこし、驚いたような表をする二人。それでも、普通にしている。
最近は本を読むことが多くなったユウ様。
そんな集中して読んでいるユウ様をじっと見ていると、ユウ様は本をパタンと閉じた。
「ティナ、何か話したいことでもあるのか?」
私は一瞬迷うが、その一言を口にした。
「明日って、お暇でしょうか?」
「え? あぁ、アイリスも用事があるらしいからな、時間ならあるが」
何かを察したのか、ムラクモは立ち上がり、ヒサメを手に取ってドアの方へと向かう。
そして、エルとヨリヒメも実化しその場を離れる。
そんなみんなの行を見て、私はみんなの気持ちに謝した。
きっと譲ってくれたのだ。
そしてみんなの行の訳が分からないユウ様は首をかしげている。
「ユウ様!」
私は意を決したように、ユウ様を呼ぶ。
「ん? どうした?」
私は大きく息を吸い私の思いを伝えた。
「明日! 私とデートしてください!」
私がそう伝えると、ユウ様が固まってしまった。
そして狀況を察したユウ様の頬は赤く染まる。しばらく沈黙が続く。
そのしの時間がとても長くじられる。斷られるのか、そう思ったとき。
ユウ様は頭を掻きながら、こう言った。
「俺でいいなら……」
とこんなことを言ってきた。私の気持ちを知ってるくせに。
「いえ、ユウ様がいいんです。だから……」
「わかった。じゃあ明日俺とデートしてくれ。ティナ」
その言葉を聞いた瞬間。私の顔が一瞬で赤くなったことが分かる。
「な、なんでユウ様が言い直すんですかー!」
そんな私の聲はアーナさんの「ご飯だよー」の聲によって遮られた。
「ほら、飯だ。下に行くぞ」
それでも、私の聲が聞こえているユウ様はそれを逃げる口実にして、下に降りて行った。
でも、明日の約束はできた。アピールできるチャンスだ。
私はレジーナさんに謝し、ウキウキしながら下へと向かった。
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