《妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~》76:歪喰ノ瞳

「よし、反撃と行こうか」

俺はムラクモを抜刀する。

もう、能力をにする理由も特にない。今更ってやつだ。

俺は大切なもののためなら、なにをも厭わない。

「フェリ、みんなをしづつ前線から下げさせろ。あの大型は俺等でやる」

「え? あのちょっと!」

俺はフェリの靜止を聞かずに走り出す。

(ノワールはそのままそのデカブツを倒せ)

[はいなの]

(ティナとフロンは冒険者を前線から下げさせながら、魔の撃破。Aランクもじってるから気をつけろよ)

((はい!))

(ヒサメは実化して、周囲の警戒と迷宮のり口を警護)

〝おねぇーさんに任せなさい!〟

(ヨリヒメも実化して、もう一の蛇型のSランクを頼む)

“まったく! しょうがないな。僕の力を貸してあげる”

(ムラクモとエルはこのまま俺と來い。フィリアと合流後あのでかい鳥を落とす。エルは今のうちに解析を)

〝……ん〟

《了解です、ますたー。解析を開始します》

俺が指示を伝えると、それぞれが行に出る。

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俺の腰からヒサメの鞘が消えると同時に瞳を発させる。

『月詠ノ瞳ツクヨミ』

俺の視界にはフィリアが、俺はその真橫に転移する。

「はっ!」

俺が転移すると同時にフィリアは魔の一を屠っていた。

そして俺の気配に気づくと、魔だと勘違いし、距離を取られる。

「……ユウ様?」

「あぁ、そうだが。様はいい。それはお前の本當の喋り方じゃないんだろ?」

「え? なんで……」

「まぁ、それもあとだ。後で話をしよう。俺のこととお前のことについてな」

俺は何か言いたそうなフィリアを無視しながら、鳥を指さし支持を出す。

「俺は今からあいつを叩く。それでだ冒険者を回収しながら前線から下がれ、わかったな?」

俺がそういうとフィリアはコクンと頷いた。

俺は魔を切りながら、鳥に向かって走る。

(エル。解析は?)

《完了済みです。名稱:クーネルソラス。狀態暴走狀態。SSランクモンスターと認定。ですが余裕ですね》

エルからはそんな言葉が飛んでくる。

まぁ、何とかしますけど。

(今の俺なら、月詠ノ瞳ツクヨミは何回連続で使える?)

《今の狀態なら短距離15回と言うところです》

(了解)

俺は鳥の周りの魔を一掃し、一気に鳥を落としにかかる。

『月詠ノ瞳ツクヨミ』

俺は左眼に紫の魔法陣を宿し、転移する。

鳥は攻撃しようとしていた俺が急にいなくなり、攻撃を中斷する。

『炎刀:焔の太刀』

俺はクーネルソラスより高い位置に転移し、ムラクモに炎を宿す。

そのまま、落ちる勢いに任せて鳥の翼を斬りつける。

斬りつけ落ちていく俺を攻撃しようとする鳥の後ろに俺はまた転移する。

『神速剣:疾』

さらに後ろから鳥を斬る。斬撃合計17回。

俺はまた転移する。鳥が追い付けない速さで、移し斬りつけ、また移する。

鳥はたまらず、び聲をあげる。

《ますたー。呼び寄せです。今の咆哮で、近くの魔が寄ってきます》

(そうか。それは好都合)

実際、未だ飛んでから地面についていない俺に地面の魔は関係ないが、一掃するのに、近寄ってきて來てくれるのはありがたい。

そして俺がまた一太刀れたとき、この鳥は何を思ったのか、口から風の塊。竜巻とも呼べるそれを、迷宮都市に向けて放った。

現段階、短距離転移を10回。迷宮都市までは中距離、往復分しか殘っていない。

俺は迷うことなく、もう一太刀、鳥に一太刀れて、迷宮都市のり口に向かう。

「あら、君。戻ってきたの?」

目の前に竜巻が迫っているのに平然とそう言ってくるのはヒサメだ。

「あのあの、目の前に來てるんですけど! 來てるんですけどっ!」

フェルは慌てた様に同じ言葉を二回繰り返す。

俺はフェルの頭に手を置き「任せろ」と言って、前に出た。

「むぅ。おねぇさんでも止めれるのに」

「どうせ、凍らせてだろうが。それだと周りに被害出るだろ」

「むむむ」

自分の使用としていたことを當てられ、何も言えずにヒサメは一歩後ろに引く。

『喰らい歪めろ! 歪喰ノ瞳タルタロス』

俺の左眼に緑の魔法陣が宿る。そして俺の視線の先。竜巻があるその空間が歪み、捻じれ、そのまま竜巻は目の前から姿を消した。

「えっあれ? 竜巻は?」

「やっぱり、おねぇーさんその瞳せこいと思う」

フェルの困の目線と、ヒサメのずるいと言わんばかりの目線が俺に飛んでくる。

「あとで! 説明お願いしますね!」

「お、おう」

フェルが俺に迫ってきてそう言った。

俺はその勢いに押され、つい頷いてしまった。

「さて、ほかも順調だし、そろそろとどめを刺しに行くか」

俺は月詠ノ瞳ツクヨミを発させ、鳥の背中に飛び移る。

「そろそろ、退場してくれ、後が押してるんだ」

そのままムラクモを鳥の背中に突き刺す。

『雷刀ライトウ:雷絶ライゼツ』

から雷が発生し、突き刺さっている鳥に雷が流れていく。

だが、まだ鳥は俺を振り落とそうと暴れまわる。

「チッ」

俺はムラクモの柄に足をかける。

『自在:

俺がムラクモをばし、上へと昇り、ムラクモの刀を元に戻す。

『自在:』『祖は対なり! 纏え黒雷コクライ』

略式詠唱で雷と闇の合魔法と使う。俺の左手に生された黒い雷はムラクモに纏わりつく。

『神速剣;雷黒瞬刃ライコクシュンジン』

上空から振り下ろされた、黒い雷を纏ったムラクモの一撃は、クーネルソラスの首を一太刀で切り落とした。

「さぁ、他はどうなってるかな。こっちはあとは雑魚処理だけだ」

地上に降りたユウの周りには大量の魔。そしてムラクモは腰の鞘に仕舞われ、ユウの手には一冊の本があった。

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