《妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~》77:大規模殲滅魔法

「久しぶりの手応えありそうな敵かなと思ったけど、ボクの敵じゃないね」

僕の目の前には蛇型のランクSモンスターがいる。さっきから攻撃を躱して様子を見てるけど、全然當たる気配がない。きも単調。こんなのに後れを取るわけがない。

「じゃあそろそろ、ボクからも行くよ。『黒鬼ノコッキノコロモ』」

僕のに黒い魔力が纏わりつく。もう何度も使って慣れた覚だ。

僕は黒い魔力を右手にためる。

すると、蛇は何かを察したのか、近くにあった巖を尾で飛ばしてきた。

「つまんないな」

僕は飛んできた巖にちょこんと左手をぶつけた。

すると、巖は原型を殘すことなく、々に砕け散った。

僕はそのまま蛇に向かって足を進める。

蛇はボクに近づこうとはせず、ひたすら近くのものを投げつけてくる。

「そろそろ飽きた」

僕は一気に蛇に近寄る。その速さで、蛇の鱗に右の掌を合わせる。

『鬼黒衝破キコクショウハ』

右手に集めた黒い魔力を一気に放出する。

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その魔力をけ、蛇は後方へと吹き飛ぶ。

それを追い、その衝撃でボロボロの蛇に向かって拳を振り下ろす。

『拳鬼ケンキ』

もちろん黒い魔力を纏ってだ。

その拳は的確に蛇の頭を砕き、蛇は絶命した。

「これで、ボクの仕事終了」

黒い魔力を霧散させ、その桃の髪をなびかせた。

『ライトレイ!』

その後ろから、聞いたことのある聲が聞こえる。振り返るとそこにはをあけた魔が立っていた。

その魔が倒れ、姿を現したのはティナだった。

「それが、ランクSですか?」

「そうだよ、けどなんだか足りなかった」

その言葉を聞いてティナは笑う。

「それじゃあヨリヒメちゃん。今から右翼側の魔の撃退勝負をしましょうか、ユウ様にでられる権利をかけて」

「よし、その勝負乗った! が、いい加減ちゃん付けをやめろー」

「じゃあ、よーいスタート」

聞き耳を持たないティナは魔に向かって走り出す。

「あっ、こら! せこいぞ」

そう言いながらも僕は反対方向の魔を狩るために走り出した。

「おおーっと、巨人の脇腹にノワールちゃんの尾攻撃がりました」

私は、目の前で戦っているノワール対巨人戦を見ている。もちろん周りの魔を殲滅しながら、普段師匠と手合わせしたりしている私からしたら足りない。

黒竜の雙剣を振り回し、流れるように敵を屠っていく。

「あっそういえばこれ使えば楽に終わるんじゃ……」

私はあの半月前に取得したスキルの存在をすっかり忘れていた。

「さぁ、出ておいで、私の眷屬。『ナイトバット』」

そうすると、どこから現れたのか、私の周りには大量の蝙蝠がいた。

「周りの魔を蹴散らしてきて」

蝙蝠たちは私の指示を聞くと、群れをして飛んでいく。一の魔に群がると、蝙蝠の群がっていた魔が倒れ、息絶えていた。

「便利だけど、結構を持ってかれるね、後でご主人様に頼まなきゃ。楽しみだなぁ、えへへ」

私にとってご主人様のほどおいしいものはない。ティナの料理も目を見張るものだが、ご主人様のと比べるものでもない。私はもうご主人様の虜であり、離れられないだろう。そういう自覚がある。

だから私もご主人様のために出來ることなら何でもしよう。それぐらいの覚悟だ。

そうこうしているに、ノワールが巨人にとどめを刺そうとしていた。

巨人の最後はあっけなく、最後はノワールの火によって燃やされた。いわゆるブレスと言うやつだ。

[むぅ、なんだか足りないの]

すると、巨人を倒し終わった、ノワールから、意思疎通が飛んでくる。

(じゃあ、魔の殲滅數勝負をしようか、左翼側でね)

[わかったのです!]

すると、ノワールは仔竜の姿に戻り、そこから竜人化する。

私の目の前には9歳ぐらいのの子が、の丈よりも大きな槍を持っていた。

「私の竜槍ドライプニルが火を噴くのです」

「いや、槍は普通火を噴かないから」

私は眷屬を回収し、一度仕舞った黒竜の雙剣に手をかける。

「それじゃあ、勝った方がご主人様にでてもらおう。よーいスタート!」

「え!? フロンねぇ、せこいなの!」

そう言いながらもノワールは私と反対方向に走り、槍で魔を倒していく。あの小さいで、不釣り合いな槍を振り回す景は何とも言えないシュールな景だった。

いつの間にか右翼と左翼で、魔の討伐數対決が始まっていた。

「さぁ、殲滅戦と行こうか『変形モード:魔法士マギア』『喚こい。黙示録アポカリプス』」

すると、黒霧のコートはコートからローブへと姿を変える。

そして俺の左手には1冊の本。魔導書:黙示録だ。

『天星ノ瞳ラノス』

俺は天星ノ瞳ラノスを使い、周りの冒険者の位置を確かめる。

そして魔法の出力範囲を決める。

(エル。制は任せた。それとスキル:詠力を使う)

《了解です。ますたー》

詠力:魔法を詠唱で使用することによって、消費魔力の若干の減。出力増加が可能。

俺は黙示録を開く。そこに掛かれているのは火と闇の合型、大規模殲滅魔法。

《狀態:クリア 制:完了 スキル:詠力の使用を確認。いつでも行けます!》

エルから合図が飛んでくる。

今は魔に囲まれている狀況。もちろん何もせずにいれば、襲い掛かってくるのは當然だ。

だが、俺に近づこうとするものはすぐに吹き飛ばされる。それは実化したムラクモの仕業だ。俺が詠唱をするまでの時間稼ぎ役ってやつだ。

そして俺は詠唱を始める。

『我は罪深き者 祖は紅より黒き焔なり 汝、萬象を灰塵と帰す 地獄がむ罪火と化せ』

大規模殲滅魔法の詠唱が終わり、魔法が紡がれる。

『地獄想火ゲルニカ』

そして魔法が発する。魔で埋め盡くされていた草原は黒き焔で焼かれ、その景はまさに地獄だった。

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