《妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~》82:襲撃の痕跡
「それじゃあ、説明するにあたって、俺より適任の奴がいる。エル!」
俺はエルに実化するように言った。
すると俺が座っているソファーの橫に翼を隠した狀態で、エルが実化した。
「初めまして、ご紹介に預かったファマエルです。どうぞ気軽にエルとお呼び下さい」
エルを見た2人は目を見開き驚いていた。
ちなみにアイリスは知っていた。何度か修行中に出てきていたからな。
「おい、今その子どうやって出てきた」
「まぁ、俺のスキルとしか言いようがないよな」
「はい、私はますたーの所有です」
いや、確かに間違ってないけど、誤解を招きそうな言葉はやめてほしい。
「それじゃあ、エル説明を頼む」
「了解しました」
そして、エルの説明が始まった。俺もある程度は聞いていたが、それでも全部ではない。
「今回の魔の迷宮都市の襲撃は、お察しの通り人為的に行われたものです」
「なっ! いったい誰が!」
「誰がと言われれば、候補は二つ。一つは魔王軍。そしてもう一つは聖神教です」
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それは俺も予想できてたことだ。
「ますたーが撃退、いえテイムした黒竜種の仔竜も暴走狀態で、襲ってきたあれも、どちらかが関係していると思われます。今回の大型Sランクモンスターも暴走狀態にありましたから」
「ぼ、暴走狀態ですか?」
アイリスがエルに質問する。
「はい、今回の暴走は魔の意識がし殘された中途半端な暴走でしたが、黒竜襲撃の時の暴走は、自我を失くす程度の暴走です。自我を失くせば、攻撃は単調になり討伐はそこまで難しくありません。ですが今回の暴走は自我が殘され、暴走させられていました。これを人為的と言わずして何と言いましょう。黒竜の時は呪の類がかけられていましたし、同一犯だと思われます」
「と言うことは、魔王側が、こちらに攻撃を仕掛けている可能があると?」
「そういうことです。今回の襲撃もあなたが出れば、終息が付いたのでしょう?」
ラースはこれでも元SSランク冒険者、フロンの話を聞く限り実力は本だ。
「いや、一人じゃ無理だな。後護るものと言う條件が付けばさらに厳しくなるな、俺はどちらかと言うと、1対1をむ形の戦い方だからな」
「エル、俺も気になることがある」
「なんですかますたー?」
「まず、あの大量の魔はどこから來た?」
「推測ですが、魔國の方角からかと」
エルは王城で一度地図を見せてもらっている。ユニーク:完全記憶で、見たものなどは忘れない。
「魔國との間には妖種エルフの國があります」
エルフと言う単語を聞いた瞬間フィーがびくっと震える。
「エルフの國とオルディナの町の間には私の故郷もありますね」
そう言ったのはティナだ。
俺はもうこの時すでに次の目的地を決めている。
もともと縛られるつもりはないし、タイミングのいい時に王都を出るつもりだった。
「俺たちの今の目的は、癪だが勇者達と同じ魔王の討伐だ。でもその前に寄りたい場所もある。俺たちは近いうちに王都を出てそこを目指す」
俺がこういうと、アイリスが「なぜ?」と言いたげな目線を向けてくる。
「アイリス。別にずっと會えないわけじゃない」
「なら私も旅に!」
「だめです」
アイリスの発言を止めたのはレジーナだ。
「姫様は、この國の姫です。そんな人が、魔王を倒すたびについていけるとでも?」
「で、でも」
「確かにこの短期間に、姫様は強くなりました。でも私たちが姫様に剣を持つことを許したのはあくまで、自のを守るための手段です。その事をどうかお忘れなく」
「わ、わかってるわ」
すると、アイリスは立ち上がり、出口の方へ向かった。そのすれ違う時、俺の耳元で、アイリスはこういった。
「私はユウ様をお慕いしてますよ」
そしてアイリスは、部屋から出て行った。
「すまない。うちの姫様が迷を……」
アイリスが出ていくのを確認すると、レジーナは頭を下げた。
ほんとはこいつだって、アイリスの自由にさせてやりたいんだろうけど、それができないから、レジーナはこんな顔を顔をしているのだろう。
「いや、いい。とりあえず。今回の件はこれで説明終わりだ。まだ數日はいるから、その間も修行の件を頼む。俺はまた明日、アイリスと話しに行くよ」
「わかった。姫様を頼む」
「あぁ、任された」
俺はティナたちを連れ、ソルロスの宿へと戻った。
ソルロスの宿に著くと、俺の目にったのはノワールを抱きしめるシーナの姿だ。もちろん仔竜の姿だ。
「あっ、ユウさんおかえりなさい」
そう言って俺を出迎えたのはアーミルだ。その後ろから、不機嫌そうなミラとアーナの手伝いをしていたであろう、フロンが出てきた。
「あっご主人様おかえりなさい」
「あぁ、早いがご飯貰えるか」
「あっちょっと待ってね」
アーミルがご飯の準備のため、廚房へと戻っていった。
俺もフロンに明日は普段通り修行だと伝えると、嫌そうな顔をした。
俺も明日はアイリスと話に行かなければいけないので、ご飯をもらった俺はすぐに眠りについた。
【書籍化】外れスキル『目覚まし』、実は封印解除の能力でした。落ちこぼれの少年は、眠りからさめた女神達と優しい最強を目指す。【コミカライズ企畫進行中】
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