《妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~》86:別れと約束

俺がソルロスの宿に著いたときは日は暮れかけていた時間だった。

宿のドアを開けると、俺以外の全員が見える。そして丁度ご飯が出來ていた。

俺が帰ってくるタイミング・・・・・で、このやけに豪華な料理。

(お前らの誰か仕掛けやがったな?)

“ふふーんふふーん”

(お前か、ヨリヒメ)

“しょうがないじゃん。ティナちゃんに頼まれちゃったんだから”

俺はむっとティナを見る。すると、ティナは俺に笑顔を向けた。

そんな笑顔を向けられたら何も言えじゃないか。

「ユウさん。明日には王都を出るんですよね?」

「あぁ、そのつもりだ」

俺にそう聞いて來たのは、アーミルだ。

「あんたとあの衝撃的な出會いをしてからもう結構立つのね」

「なんだ? 寂しいのか?」

俺がそう煽ると、ミラはプイっと違う方向を向いた。その顔はし赤くなっていた。

「ふふ、ミラったら照れちゃって」

「なっ!? て、照れてないし! もう早く食べるわよ」

そのミラの一言で、みんなが料理に手を出し始めた。

Advertisement

俺たちは料理を食べた後、明日の移のため早くに就寢する。

もちろん俺は寢れない。アイリスとの約束があるからだ。

そして俺はムラクモを鞘ごとめ、腰の後ろに付ける。

ヒサメは置いていく。そして、なぜか実化して寢ているヨリヒメも置いていく

フロンとティナ、ノワールは自分のベットで寢ている。

俺は部屋の窓を開ける。

『変形モード:魔法士マギア』

黒霧のコートをローブに変え、フードを深めに被る。

最後に部屋をもう一度確認し、俺は窓の縁に足をかけ、隣の屋に飛び移った。

そのまま屋伝いを走り、俺は王城を目指した。

俺はあのまま屋を伝って、今は王城の近くまで來ている。

こんな時間だ、出歩くやつはほとんどいない。

だが、王城の門には兵士がいた。まぁ、至極當たり前なことだが、ちょっと面倒だ。

俺は外周を回り、人が周りにいないことを確認する。

『月詠ノ瞳ツクヨミ』

俺は王城のそれもアイリスの部屋の窓に直に転移する。

窓の前にはしスペースがあった。

そこに足を置き、手は上の方で、摑む。左手で、窓をノックする。

ただ、反応はない。その代わりにノックした反で、窓がそっと開いた。

「はいるぞ?」

俺は小聲でそう言いながら、窓に手をかけた。

中にるとそこには一つのベット、それはの子の部屋だが、明らかに俺の知っているアイリスの部屋ではない。

「ちっ、窓一個分ずれたか」

俺はこの部屋の主が起きる前に、再び窓から外に出ようとする。

すると、窓を開けるときに、ギギィと音が鳴った。

俺が振り返ると、ベットには柊がいた。

「きゃ、きゃっん!?」

俺はとっさにベットに近づき、柊を押し倒す形で、柊の口を手で抑える。

その至近距離にいる柊のの子らしい香りが俺の鼻をくすぐる。

「すまん。部屋を間違えたんだ。頼むから聲をあげるのはやめてくれ」

「んんっんん~っんん!わかったから手を退けなさい」

俺は柊の口を塞いでいた右手を退かす。

「ぷはっー。ちょっと剣馬鹿、あんた何してんのよ」

「むっ、アイリスに呼ばれてきたんだが、どうやら部屋を間違えたみたいだ」

「そうね、姫様の部屋はこの右隣。反対は雛乃よ?」

「あぁ、わかった。それじゃ……」

俺はすぐに柊の上を退き、扉へと向かおうとする。

だが、そううまくはいかず。俺のローブの裾を柊に捕まれていた。

「あんた、仮にもの子の部屋に不法侵しといて、手も出さずそのまま帰るの?」

ちょっとその言い方だと……。

「おい、その言い方だと……」

「はっ!? あのいやその何でもないわけじゃないんだけど……そう意味じゃないわ!」

「いや、あれはそう意味以外とれんぞ」

「だから違うの、んっ!?」

俺はまた大聲をあげそうになった柊の口を右手で塞ぐ。

「大聲は出すなよ、兵士とか飛んできても説明だるいからな」

俺がそう言うと柊はコクコクと頷く。

「まぁ、俺はもう行くから」

俺はそう言って手を外し、部屋の扉を靜かに開け、隣の部屋の扉をノックした。

ガチャッ

そんな音共に、扉が開く。

「ユウさん、どうぞってください」

俺は部屋にり、扉を閉める。そして、アイリスに向き直ると、その恰好はネグリジェと呼べるものだった。

「お、おいアイリス」

「お、おねがい。それ以上は言わないで下さい、私も恥ずかしくなります」

俺は「なら、なんでそんな格好してるんだよ」と言いたい気持ちを抑え込む。

アイリスはベットに腰掛け、なざか俺もその隣に座ることに。

「ユウさんなら、窓からはいってくる。ぐらいのことはするだろうと思ってました・

「あはは」

俺は、そう笑うことしかできなかった。さっき、そのせいでの子を押し倒す羽目になったのだ。

「まぁ、それはいいです。今日、この後この國を出るんですよね?」

「あぁ、やることがいっぱいあるからな」

「戻ってこられる予定は?」

「用事が済めば戻ってくるかもしれないが、それでもここにずっといるわけではないと思う」

「そうですか」

アイリスは、息を吐き出す。そして意を決したかのように俺の顔を見た。

「あの、ユウさん。わ、私と、正式に、こ、婚約を結んでくれませんか?」

「……は?」

俺は間をあけて、呟いた。

「私ははっきり言えば、ユウさんに一目惚れしてました。まぁそれに気づくのにし時間がかかりましたが」

「つまり?」

「私はユウさんが好きです。結婚してくだ……さい?」

アイリスは途中で言っているのが恥ずかしくなったのか、顔を真っ赤に染まる。

「アイリス、俺は……」

俺が、その続きを言い終わる前に、アイリスに肩を持たれ、ベットに押し倒される。

「その続きは聞きたくありません。私はあなたが好きです。私はこの黒髪のせいで、周りとは違う扱いをけて、もううんざりです。私はあなたと一緒に居たい。私はあなたを支えたい。守られたい。ただそれだけなのです」

「あぁ、俺もお前を守りたい」

「なら!」

「でも、俺が守りたいのはアイリスだけじゃない。他にも守りたい奴がいっぱいいる。俺はそのために力をつけたい。だから待ってとは言えない。だから、その気持ちはけ取れない」

気づくと、俺の頬に雫が滴る。それは紛れもなく、アイリスの涙だった。

「わ、私は待ちます。あなたがここに帰ってくるのを。強い人にはたくさんのお嫁さんがいても問題ありません。私はれられます。ただ、私を疎かにはしないでください。私を支えて、私にあなたを支えさせてください。今、この気持ちを抑えるために……」

アイリスはありったけの思いを俺にぶつけ、目を閉じし突き出す。

「お前が、それで気が済むなら……」

俺はそっと口を近づけ、アイリスとを合わせた。

大丈夫だ。まだ誰とも付き合ってるわけでもない。そう俺は言い訳しながら、アイリスとのキスを続けた。俺からは離さない。アイリスが自分から口を離すまでは。

そのキスはれ合わせるだけのキス。だがそれは何分間も続いた。

「ユウさんは乗ってこないかと思いました」

「あぁ、俺も乗るつもりはなかったんだがな、あんな、熱烈な思いを聞かされればな?」

すると、アイリスの顔は再び赤く染まる。

「それはいいですから、どうか気を付けて無事に帰ってきてくださいね。だ・ん・な・さ・ま?」

「!? おう。お任せとけ、力をつけて、戻ってくるよ。ただその呼び方はやめてくれ、じゃあ行ってくる」

「はい。行ってらっしゃい」

俺はそのまま、窓の縁に足をかけ、ソルロスの宿に戻るべく、王城を飛び出した。

    人が読んでいる<妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください