《妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~》87:偏った思いとその片鱗

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私は見ていた。全部見ていたよ。あなたの全部。歩いてるとこ、勉強してるとこ、一生懸命のところ、剣を振ってること、一人でいるとこ。笑顔なところ。ぜんぶぜんぶぜんぶ!

私があなたから離れてから、他の人と一緒に居ても楽しくない。あなたが見たい。傍に居たい、一緒に笑いたい。なのにあなたとは別の場所に來てしまった。

変に狀況もわからない中、私は戦った。あなたの剣を見ていたおかげかな? 私一生懸命戦えたよ? 私、辛かったけど生きの命を奪ったよ? だって邪魔するんだもん。

あなたと會えない間、あなたは何をしているのか、他のに手を出されてないか、心配で、心配で心配で、夜もなかなか眠れなかった。私の知らないあなたがいるなんてヤダ。

私が、私だけがあなたのことを知っていればいい。私が傍に居ればいいよね?

そんなとき、私はあなたを見つけた。こんなところまで私のことを追ってきてくれたんだね。頭をでて貰えた。今まで一緒に居てもそんなこと一度もされたことなかったのに、本當にうれしかったなぁ~。

でも、ユウ君はを連れていた。しかも、ここのお姫様。もう一人、私の知らない子もいたなぁ? やっぱりユウ君には私がついていないとだめなんだね。すぐに手を出されちゃうから。

そして、あのばかな男二人があなたに勝負を挑んだ、私のユウ君に勝てるわけないのに。

やっぱり、ユウ君の剣は綺麗だ。いつ見ても。でも、私の見ていないところでも剣を振るっていたと思うと、悔しくなる。なんで私はその場にいないの? ねぇ? なんで? なんで傍に居てくれなかったの?

その夜、隣が騒がしかった、小さい聲だったけど、ユウ君の聲が聞こえた。その部屋は違うのいる部屋。なんで、私の部屋じゃないの?

しかもユウ君はそのあと私の部屋じゃなくて、姫様の部屋に向かった。私はすぐにそのあとを追った。

扉に耳を澄ませると、姫様の熱烈な告白が聞こえた。ねぇ、なんで私より先にそんなことしてるの? 付き合いなんて淺いくせに、私の方が、私の方がユウ君のことを知ってるのに、あんなに積極的に迫っても反応してくれないユウ君がなんで貴方なんかに反応してるの? ねぇ、なんで、なんでなんで!

そっとドアを開けると、二人はキスをわしていた。その時、私の中で何かの糸が切れた気がした。

手は出さないって決めてたのに、ユウ君。あなたが悪いのよ?私が、どんなにどんなにどんなに、あなたに何かをしてあげてもあなたは私の気持ちに答えてくれない。

そっちがその気なら、私もそれ相応の準備をしなくっちゃ。

ユウ君と私の間を邪魔するものは……全部こわしちゃえ! こわしてこわしてこわしてこわしてこわして、もう二度と、ユウ君にそんな思いなんて抱かないように。

ユウ君には私だけがいればいい。私以外の奴なんていらない。でもそのためにはまだ、力が足りない。今の私じゃ、あのにすら負けちゃう。

だから、待っててね? ユウ君。

私、あなたの為に、あなたに相応しいぐらい強くなるから、その時は、覚悟してね?

これまで、何もできなかった分。邪魔ものを排除してから、思う存分し合いましょ? もちろん、一日中、これから先もずっと、ずっとずっとずっと一緒だよ?

ユウが王都を出たその日。勇者が一人欠けた。

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