《妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~》88:慧弓ルサールカ
俺たちは今、オルディナの町目がけて空を飛んでいる。
もちろんノワールに乗って、メンバーはフロン、俺、ティナ、フィリア。
乗っている順番もこのままだ。
今の俺のパーティーメンバーは俺を含めて9人もいるが、実化しなくてもいいやつが4人もいる。と言うか、俺以外に男がいない。まぁこれ以上増えても困るんだがな?
町を出るたびに、ノワールの大きさを1段階あげている気がする。
妖竜になったノワールで飛んだら、俺たちを乗せていても半日あればオルディナの町に著く。
俺はこのらかくていい匂いのするものに挾まれ、ノワールにスピードを上げ、早くつけるように指示した。
はっきり言って、対応に困るのだ。
半日後。
丁度、夕日が落ちかかっている時間帯。俺は自分が初めて転移してきた、懐かしい森まで來ていた。
さすがに、この狀態のノワールで、オルディナの町に行けるわけもなく。森の中で降りた。
俺たちは森の間にある、唯一整備された道を歩く。ティナを抱えて走ったあの道だ。
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「懐かしいな」
「そうですね」
俺とティナは歩きながらお互いの顔を見て笑った。
「ティナさんとご主人様はここで出會ったんですか?」
「そうなのですか?」
俺とティナの會話を聞いて、フロンとフィリアが興味を示す。
「はい。私が盜賊に襲われているところをユウ様に助けてもらいした」
《ますたー敵です》
ティナが、り行きを説明しようとしたとき、エルの聲が聞こえ左右の茂みが揺れる。
「ははっいいねぇ~。いいがいっぱいじゃねーか」
「そうだな、今日はいい獲だ」
「こんな時間にこんな場所を通った自分等を恨みな!」
出てきたのは6人の盜賊。男が4人ティナたちに目を使う。
俺はそれが気にらなかった。
「そうだな、丁度こんなじに盜賊がいたな。人數は一人多いが」
「なんだ、ごちゃごちゃ喋りやがって、男はいらねぇ……」
すると、さっきまで喋っていた、男の聲が止まる。そのには極小のナイフが刺さっていた。
「ご主人様に仇名すものはいらない」
俺が振り返ると、何かを投げつけたであろうフロンがいた。
きっとあれは暗と呼ばれるものだ。ラースの奴、フロンにどんな戦い方教えたんだよ。
「よし、丁度いい機會だ。フィリアの戦い方も見せてくれ」
「わかりましたわ。主様」
すると、フィリアは背中から水の弓を取り出す。
『視影ノ瞳ミカゲ』
俺は視影ノ瞳ミカゲを発させその弓に鑑定をかける。
『慧弓 ルサールカ
屬 :無
ランク:A
練度:98
狀態 :異常なし
スキル:弓 霊魔法強化 命中導 速 曲 複
ユニーク:霊宿し』
と言うものだった。
まさに霊使い用の弓と言うじだった。
「何やってんだ! お前らやっちまえ!」
すると、リーダー格らしき男がぶ。
それを聞いて殘りの4人がき出す。
「あぁ、リーダーっぽいあいつだけ殘しておいて」
「わかりました」
俺たちは弓を引いたフィリアより後ろに下がる。
「ははっ! お前ら馬鹿か? 弓兵が前なんて詰めればおわっ……」
そう言い終わる前に頭に矢が突き刺さる。
「喋ってる暇があるなら、かかってきなさいよ。ゲス共が」
なんだか最近フィリアの態度が……。まぁ俺が言ったんだけどさ?
「こんの、クソアマが!」
フィリアの橫からダガーを振りかぶった男が迫ってくる。
フィリアはそれをよそにもう一本矢を打つ。それは違う盜賊の足に當たる。
そして、弓を打った直後にフィリアはをかがめ、橫から迫ってきた盜賊の足を払う。
耐を崩し、まえに向かって倒れる盜賊。フィリアは足払いしている間に筒から取り出した矢を弓で弾き絞り、地面にうつぶせに倒れた盜賊の頭に容赦無く矢を打ち込む。
「あと3人ですね」
すると、足を抜かれた盜賊以外の2人の盜賊がフィリアに背を向け、リーダっぽいそれを置いて逃げ出す。
それはフィリアを見ての危機からだろう。
だが、フィリアはそれを見逃す気はさらさらないようだ。
2本の矢を番え、言葉を紡ぐ。
『慧弓よ 二本番えて 我が敵を穿て』
それは武に呼びかける言葉だった。
『貫いて! ルサールカ!』
弓から放たれる2本の矢は寸分たがわず逃げ出した盜賊のを貫いた。
「フロンちゃん。それ、やっていいわ」
フィリアは弓を仕舞い。足を怪我した盜賊を指さす。
ちなみにリーダー格の男は黒影鎖によって足を拘束されている。もちろん最初からだ。逃げようとしたからな。
「ありがとうございます」
フロンはフィリアにお禮を言うとフロンは盜賊に向かって歩いていく。
「た、たのむ。見逃してくれ!」
「だめ、あなたたちは私たちの主に刃を向けた。その行為萬死に値する。そんなことをした自分を恨んで?」
フロンはどこから取り出したかわからないナイフを男の首筋に當て、ゆっくり引いた。
そんな様子を見て、リーダーの男は気を失っていた。
「もうすぐ、オルディナの町だ。こいつはまちの門兵に引き渡そう」
「いいのですか?」
まぁ、こんなことそして、それで済ませるわけがない。
『夢偽ノ瞳オネイロス』
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俺は男を擔いだ。
「ユウ様。それぐらい私が」
「いや、こういうのは男の仕事だよ。ティナが、の子がするようなことじゃない」
「ですが……」
「じゃあ、こんな穢れた男をお前たちにれさせたくない。と言うことにしといてくれ」
もちろんこれは本心だ。
「そ、そういうことなら……」
ティナは頬をし赤く染め、スッと引き下がった。
俺たちはそのまま橫並びで、オルディナの町に向かった。
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