《妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~》102:襲撃と企み

結局、俺の左手にはやわらかくて小さい。思いっきり握ればすぐにつぶれてしまいそうなそんな華奢な手のがあった。

「ふふふ」

その手は俺の手をぎゅっと握り返してくる。

そしてそんな景を後ろから見ているティナ達。

俺たちは今エルフの國を目指して歩いている。ノワールに乗って飛んでいくことも考えたが、大きさとかのっちく人數的にそれは斷念した。

そんなにノワールのサイズを大きくしたら、周りに見つかりやすくなるしな。

「クーシャ?」

「はい、なんですかお兄様!」

俺がクシャーナを呼ぶとニコニコした笑顔で俺の方を向いてくれる。

だがそのたびに、後ろからや頭の中から俺に対して圧と呼べるそれが飛んでくる。

そしてそんな狀況を見てネルは苦笑い。クシャーナについては全く気付いていない。

「この手はいつまで、繋いでいるんだ?」

「わ、私と手をつなぐのは嫌ですか?」

ウルウルとした表でクシャーナが俺を見つめる。

ぐっ、こんなことを言われたら斷れない。

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〝ユウ。今度は私と手をつないでエルフの國をデート〟

〝ふふっムラクモちゃんが行くならおねぇーさんは反対の手を握って3人でデートね〟

頭の中でムラクモからデートのおいが、そしてそれに便乗したヒサメまでもがデートを要求してくる。

(時間があったらな)

俺はとりあえずこう返すしかなかった。

(ん。それでいい)

どうやら約束だけで許してくれるようだ。

“ゆうちゃん! 今度夜の特訓をしよう! そうしよう!”

《なら、私はまた添い寢を所します》

“はっ! その手が、でも特訓も捨てがたい。ぐぬぬってエル! いつの間にユウちゃんと添い寢を?”

《あなたが寢ている間にですよ》

と、こっちはこっちで何やら言い爭いをしていた。夜の特訓も添い寢もするとは言ってないけどな。

この前のはエルをめるためだ。他意はない。

結局俺はクシャーナの手を握ったまま森を進んでいくことになった。

クシャーナのの病気は俺が時間を戻したことで、病気が発作を起こす前まで戻っている。

ここまで戻せば、後は治療を施せばもう聲を失うことは無いだろう。

こういう病気は大抵見つかりにくく、いきなり発作するタイプだ。

日本の頃なら見つけるのは簡単かもしれんが、ここは異世界で日本とは文明の差が広い。こういうこともまだ、発展していってないのあろう。

ネルが言うにはここからエルフの國まではそこまではかからないらしい。

歩いて今からだと夕方には付けるらしい。

まぁ何もなければの話だが。

《周りより多數の敵接近中。數は7盜賊だと思われます》

「クーシャ、ちょっと手を放してくれるか?」

「う、うん」

俺の表を見て何かを察したのかクシャーナはスッと俺の手を名殘惜しそうに離す。

「ティナ、フロン、フィー。迎撃態勢。敵に囲まれてる。ネルはクーシャの傍に居て」

「「「はい」」」

「わ、わかりました」

俺たちはネルとクシャーナを囲むように陣形を組む。

これはあらかじめ窟を出る前に決めておいたものだ。

ある意味護衛みたいな立ち位置だからな。

(數は7。俺たちを囲むようにいてる、もうすぐで接する)

俺は意思疎通で全員に伝える。本當に意思疎通は便利だ。相手に意図を取らせずにこっちだけで會話が出來る。

エルが俺に敵の接近を知らせた。

俺はそれと同時にムラクモを抜刀する。

俺に向かって突進してきた盜賊の男の剣もろとも男の首をはねる。

返りが俺の頬へと付著する。すると今度は昨日へからクシャーナ目がけて矢が飛んでくる。

ひゅんっ

俺が矢を確認したのと同時に後ろから矢を放つ音が聞こえる。

もちろんフィリアだ。

フィリアが放った矢はクシャーナ目がけて飛ぶ矢と衝突。ぶつかった衝撃で敵が放った矢だけが砕け、フィリアのた矢は木の幹へと突き刺さった。

(フロン。敵弓兵排除を頼む。隠開始)

(了解)

フロンが隠を使い姿を眩ませる。

フロンには上にいる二人の弓兵の排除に向かってもらう。

すると、俺たちの目の前に二人。フィリアの居る後方に二人。盜賊が剣を抜刀して姿を現す。

「今ならそこの護っているエルフの二人を引き渡せば、お前らを見逃してやるぜ」

俺の前にいるリーダー格らしき男が俺に向かってそんなことを言ってくる。

さっき仲間が目の前で殺されたのに全く同様がない。仲間をどうとも思ってねーな。

(フィー、クーシャたちに寄れ。代わりにティナが後衛の相手だ。フィーには援護を任せる。フロンに上の二人の処理をお願いしたが萬が一の時は矢の妨害だけ頼む)

(わかりました)

(わかったよ)

ティナとフィリアは俺の指示通り位置をれ替える。

「悪あがきしても無駄なんだよ! いい加減そこの鬼をこっ……ちに」

リーダー格の橫で粋がっていた男のにはムラクモが突き刺さっている。

「いい加減、その薄汚い口を閉じろ」

俺が地で急接近ムラクモで男のを貫いただけの話だ。

そして俺が男のからムラクモを引く抜くと橫からリーダー格の男が剣を振り下ろしてくる。

『妖忌:影樓』

俺は幻影を殘し男の背後に回る。

これは、普通の盜賊と何か違うな。俺はそのまま俺の幻影を斬りつけて出た幻の炎に驚いている男の首をはねた。

『ライトレイ!』

俺が男にとどめを刺したと同時に後ろの方からティナの聲が聞こえる。

どうやらあっちも処理が終わったみたいだ。

「むぅ、私の援護なんかいらないじゃん」

「ただいま戻りました」

フィリアは拗ねて、フロンは弓兵を二人引きづって森の中かから戻ってきた。

こういう現場を何度か見ているようで、クシャーナは9歳にしては落ち著いている。

「こんなやつらが來ても俺が、いや俺たちが守ってやるからな」

俺は優しくクシャーナの頭をでる。

「うん。お兄様たちを頼りにしてる!」

クシャーナは俺たちに満面の笑みを向けた。

「ふふふっ、やっぱり悠君は強いなぁ~。これぐらいの奴等じゃ歯が立たないかな」

遠くからユウを見つめる目が二つ。

「雛様。そろそろ次の場所へ」

「わかってる。そんなに急かさないでよ。せっかく私が! 私の! 悠君を見てるのに」

「申し訳ございません」

「まぁいいや、いこっか」

「かしこまりました」

黒い翼を生やした男が呪文を紡ぐ。

すると目の前には黒いが出來上がっていた。

「ほんとその魔法便利ね」

「私の得意魔法でございます」

はそれを聞くとその黒いに躊躇なく足を踏みれ、姿を消す。

男もそのあとに続きへとり、黒いは靜かに閉じていく。

「ふふっ、次はどんなおもちゃで悠君と遊ぼうかなぁ~」

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