《妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~》108:調不良と不穏な空気

「はぁ、はぁ、も、もうお兄様の戦闘は終わってしまったのですか?」

「ちょっ、姫様。待ってくださいよ」

そんな聲が會場に聞こえ、俺がそれが聞こえた観客席の方を見ると、ばっちりクシャーナと目が合った。その後ろにはティナもいた。

「おにいっ、んーー!」

俺を大聲で、お兄様と呼ぼうとしたクシャーナの口をティナが後ろから手を回し、すべてを言い切る前に塞いだ。

すると、もがいてるクシャーナにし耳打ちし、大人しくなると俺とも目が合った。

俺はとりあえず、勝ったことを示すために右手を挙げた。

すると、ティナの笑顔が見て取れた。

「し、勝者ユウ・ツキカゲ!」

遅れてネルが勝利者宣言をする。そのれを聞き、さらに歓聲が上がった。

「ネル。こいつの処理任せていいか?」

「あ、あぁ構わないが……」

「なら任せた」

俺は早々に訓練會場を後を後にした。

「あっ、お兄様!」

俺が、城を歩いて出口を目指していると、目の前にクシャーナがいた。

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クシャーナは俺の元へと走ってくる。その後ろにはきちんとティナが付いていた。

「勝負は見れませんでしたが勝ったんですよね?」

「まぁな」

俺の答えを聞いて、クシャーナは俺の手を取りぴょんぴょんと跳ねている。

なぜここまで嬉しいのかはわからないが。

「ユウ様お疲れ様です」

「まぁ、そこまで疲れてはいないけどな」

〝おねぇーさん的には拍子抜けだったなー〟

威勢を張ってた割に弱かったからな、ステータスを見たときにはがっかりしたな。

まぁ、これでフィリアがいなくなることは無くなったのか。

「ユウ様? 顔が……」

「なんだ?」

「い、いえ、何かうれしいことでもあったのかなと」

「いや、そんなことは無いが」

どうやら、自然と頬が緩んでいたらしい。

俺はフィリアがいなくならないことに安心したのか?

「まぁ、それより治療の方は終わったのか?」

「はい、今日の分は終わりましたよ」

「クーシャこの後の予定は?」

「この後は、貴族と対話が……」

しょぼんとするクシャーナの頭に手を置き、頑張れよと聲をかけておいた。

クシャーナはそれに、はいと元気に答えて侍たちの元へと走っていった。

なんだか、本當に妹が出來たみたいだ。そんなことを考えていると、頭の中に聞き覚えのある聲が聞こえてきた。

(ユウさん。聞こえますか?)

その聲はアイリスのだった。

(あぁ、聞こえてるぞ。どうした?)

(あのですね。ユウさんたちが旅立ってからですね。勇者のの子、確か雛乃ちゃんが行方をくらましたのです)

(は? 雛乃が?)

(その様子ではそっちについて行ってるわけではなさそうですね。まぁ、それだけです。何かわかれば連絡ください。それとまたこっちにも顔を出してくださいね?)

(あぁ、わかった)

プツンと意思疎通が切れる。結構遠いが意思疎通はつながるみたいだな。

それより、雛乃が行方不明か、俺には関係ないと言ってしまえば、簡単なんだけどな

「どうしたんですか?」

俺の表が曇っていたのか、それを見たティナが話しかけてくる。

「勇者っていたろ? あの中のの子が一人、行方をくらませたみたいだ。今アイリスから連絡があった」

「あー、居ましたね。それでどうするんですか?」

「いや、どうもしない。何かわかったら伝えるだけだ」

「了解です」

俺たちはそのまま、城の外に出た。特にすることもない。

ただ、ぶらぶらとエルフの町を見て回る。いつの間にか俺の隣には、ムラクモがいて買い食いやら、他のない話をして時間を潰していた。

「ムラクモ、なんか調子悪そうだけど、大丈夫か?」

いつも、スイーツやら甘いものに目がないムラクモが全然食べていないのだ。

「ん、特にし食がないぐらい?」

甘いものが食べたいという割に、食べなくなったのは俺の種族が変わって、以降だ。

「あまり無理はしないでくれよ」

「ん。もちろんいざという時に役に立てないのは一番悲しいから」

「そうだな」

まぁ、食がないとか言ってるが、なんだかんだ最終的には全部食べるんだろうけどな?

すこしして、やはり全部食べ切ったムラクモ。

むらくもお腹が膨れている。そんな、ムラクモを見てティナが驚いた表をしていたり、なかなか普通の過ごし方もいいなと思えてしまう。

「あっ、ご主人様!」

そんな俺たちを発見して、両手に荷を抱えたフロンが歩いて來る。

俺は席を立ち、店員にお金を渡して、フロンから荷を奪い取るようにしてすべて持つ。

「それぐらい持てますのに」

の子に荷持たせて、歩かせてたら俺がだめな男みたいだろーが」

いっそ、棺に仕舞おうとも思ったが、周りには結構人がいる。というか、ムラクモ、ティナ、フロンの三人が人の目を引いている。

そんな中、棺のスキルを使うわけにはいかない。だからしょうがなく俺が持つことになったのだ。

「とりあえず。いい時間だし、帰るか」

俺たちはそのままフェールン亭へと戻った。

宿に戻ると、すでにご飯が出來ており、フェリアも帰っていた。

俺は、手早くご飯を食べると、すぐに部屋に戻った。

し今後の予定を考えた後俺はいつの間にか眠りについていた。

そんな俺に不吉な連絡が屆いたのは次の日の朝だった。

「ふふふっ、これはユウ君どう対処するかな? 楽しみだなぁ。 私はいつだって君のことを見てるんだよ? いいよ。イヴァナやっちゃって」

「かしこまりました」

イヴァナと呼ばれた男は、杭・を打たれた。魔たちを一斉に解き放った。

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